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更新日:2017年12月29日

写真今昔物語 第14話

二本榎

現在、「二本榎」という地名は「二本榎児童遊園」や地域のシンボル「高輪消防署二本榎出張所」の他、町会名等に残るだけですが、江戸時代から続く由緒ある地名です。この地にあった「上行寺」の門前に2本の榎の大木があり、旅人の目印としても、広く親しまれていたことから、この地名がついたといわれています。

「商店会の新しい名前を決めるとき、私は二本榎商店会にしたかったのですが、最終的には、全国から公募した中にあったメリーロード高輪(楽しく歩ける、買い物できる商店会の意)になりました」とメリーロード高輪の大駒敏会長は笑います。「それまでは、高輪町栄会という名の商店会でした。このあたりは戦災もあまりなく、昭和35年頃から賑わい始めて、この写真の昭和40年頃には、150軒ぐらいの店があったと思います。肉屋も、魚屋も八百屋も4軒から5軒ずつぐらいありました。8のつく日は「8の市」をやっていたので、特ににぎわっていましたね。折々に催された仮装行列では、土地柄から四十七士の大石内蔵助の仮装をする人が必ずいましたね。」


昭和40年(1965)港郷土資料館所蔵

「私は、昭和39年、19歳から父の仕立屋で働きはじめました。手縫いのスーツ1着の値段が、社会人の初任給と同じくらいの時代です。」

現在は、付近に高層住宅が建ち、まちの様子も変わりしましたが、大駒会長は「人の温かさは変わらない」と言います。「毎月第3日曜に、街の皆でやっている清掃活動は、もう16年以上も続いています。この坂の下に、新しい駅ができる計画もあります。若い人と一緒に、まちを盛り上げていきたいですね」と大駒会長はお話しくださいました。


平成27年(2015)

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