現在のページ:トップページ > 芝浦港南地区総合支所 > 暮らしの情報 > 地域のできごと > 東京海洋大学と運河学習を行いました
ここから本文です。
平成30年12月6日(木曜)、東京海洋大学が港南中学校の2年生を対象として、第5回運河学習を行いました。
これまで第3回運河学習、第4回運河学習と運河の水質調査を行ってきました。7月の調査からの結果を比較し考察しようとしましたが、この日は雨が降っており運河の水は濁っていたため残念ながら数値はよくありませんでした。
水質検査を行います。
当日の生物の生息環境を知るために、水温、塩分、COD(科学的酸素要求量)などを調べました。
夏から冬へと季節が変わっているため、月ごとに水温は下がっていたものの、塩分等は特に変化がありませんでした。CODについては雨の影響で数値が高くなっていました。
また、生物は、ハゼ類が季節に関係なく生息していることがわかりました。さらに今回、東京都の準絶滅危惧種に指定されているビリンゴが採取されました。
7月 | 10月 | 12月 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
天候 | 曇り | 曇り | 雨 | |||
場所 | A池 | B池 | A池 | B池 | A池 | B池 |
水温 | 26 | 32 | 25 | 24 | 17 | 17 |
塩分 | 0.7 | 0.7 | 0.7 | 0.9 | 0.5 | 0.6 |
COD(ppm) | 17 | 13 | 15 | 13 | 20 | 13 |
捕獲生物 | なし |
ハゼ類13匹 カニ類1匹 |
アベハぜ2匹 |
マハゼ類13匹 カニ類1匹 |
ハゼ類1匹 |
なし |
二つの池を比べてみると、鉄炭団子を投入したB池ではCOD(科学的酸素要求量)などの値はA池よりも平均的によくなっていることがわかります。
また、水中カメラを使用して鉄炭団子の位置や水の透明度を録画し、生徒たちが観察しました。
あいにくこの日は、雨が降っていた影響で透明度は低く、魚が泳いでいる姿も確認できませんでしたが、別日に撮影したものにはスズキが泳ぐ姿が確認できました。
水中カメラで撮影した映像を観察しました。
この日の水質や生物の調査結果について考察しました。
生徒たちからは、「水温が低くなると生物の動きが鈍くなったため捕獲できた生物の数が少なかったのではないか。」、「雨が降って下水の処理が不十分だあったため水質が悪くなり、COD等の数値が高くなったのではないか。」などの意見が出ました。
運河学習の年間計画は次のとおりです。
平成31年2月7日(木曜)
鉄炭団子とは鉄と炭が一緒になった団子です。鉄と炭が密着した団子を水中に入れると、鉄イオンが溶け出して水中に増えていきます。溶け出した鉄イオンは、赤潮やアオコの原因となるリンなどと化学反応し、有害プランクトンの発生を抑制します。また、鉄イオンは水中にある化学物質と結合し、それを水中生物がミネラルとして吸収していきます。これにより光合成を行う水中生物が増加・活性化することによって、水中の二酸化炭素を吸収し酸素を発しさせる働きが活発になり、水質の改善だけでなく、空気環境の向上温暖化の防止にも期待できます。
発案者(知的財産権保有者):無有産(むーぶ)研究所・杉本幹生性史
芝浦アイランド西岸の夕凪橋から南側にかけて護岸(約200メートル)は、カニが生息できるように工夫された特殊なテラス型の護岸で、「カニ護岸」と称されています。普段は立ち入ることができませんが、カニ護岸には自然に近い形の特殊なパネルがはめ込まれており、大小さまざまなカニが棲み処にしています。また、潮の満ち引きに応じて運河の水が入るよう工夫された潮溜まり(タイドプール)が2箇所設けられており、運河に生息する生物の生育環境を観察できるようになっています。
お問い合わせ
所属課室:芝浦港南地区総合支所協働推進課ベイエリア活性化推進担当
電話番号:03-6435-0481
ファックス番号:03-5445-4590