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令和元年7月12日(金曜)、東京海洋大学が港南中学校の2年生を対象として、第2回運河学習を行いました。
第2回の運河学習では実際に芝浦西運河のカニ護岸へと足を運びました。
カニ護岸での水採取の様子(1)
カニ護岸での水採取様子(2)
カニ護岸には、A池とB池があり、双方に鉄炭団子を入れ、鉄炭団子を入れている部分と入れていない部分での水質の比較調査を行っています。
この日は当日に雨が降ったため少し水が濁っていましたが、思ったよりきれいという感想を持つ生徒が多くいました。
水温や塩分の値は鉄炭団子が入っているかどうかに関わらずほぼ同じでしたが、水の汚れ具合の指標であるCOD(科学的酸素要求量)には大きな差があり、鉄炭団子の浄化効果が見られました。
また、カゴを使って生物を採取したところカニ類1匹、ハゼ類1匹が見つかりました。
水質調査
生物観察
生徒たちは鉄炭団子により水質が改善されていることを今回の調査で実感したようです。
また、鉄炭団子をもっと多く投入したり、水質のためだけではなく、生物のための環境づくりを進めることで、多種多様な生物がみられるようになるのではないかという考えも聞くことができました。
鉄炭団子は鉄と炭が一緒になった団子です。鉄と炭が密着した鉄炭団子を水中に入れると、鉄イオンが溶け出して水中に増えていきます。溶け出した鉄イオンは、赤潮やアオコの原因となるリンなどと化学反応し、有害プランクトンの発生を抑制します。また、鉄イオンは水中にある化学物質と結合し、それを水中生物がミネラルとして吸収していきます。これにより光合成を行う水中生物が増加・活性化することによって、水中の二酸化炭素を吸収し酸素を発生させる働きが活発になり、水質の改善だけでなく、空気環境の向上や温暖化防止にも効果が期待できます。
発案者(知的財産権保有者):無有産(むーぶ)研究所・杉本幹生氏
芝浦アイランド西岸の夕凪橋から南側にかけての護岸(約200メートル)は、カニが生息できるように工夫された特殊なテラス型の護岸で、「カニ護岸」と称されています。普段は立ち入ることができませんが、カニ護岸には自然に近い形の特殊なパネルがはめ込まれており、大小さまざまなカニが棲み処にしています。また、潮の満ち引きに応じて運河の水が入るよう工夫された潮溜まり(タイドプール)が2箇所設けられており、運河に生息する生物の生息環境を観察できるようになっています。
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