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更新日:2019年2月13日

誰もが快適にいきいきと暮らすことができる地域共生社会の実現に向けて

ここで、その実現に向けた取組について、3つのテーマに沿って、順次申し上げます。

第1のテーマは、子どもたちを健やかに育むまちを実現するための取組です。
第2のテーマは、健康で心豊かにいきいきと暮らせるまちを実現するための取組です。
第3のテーマは、安全・安心に過ごせる快適でにぎわいあるまちを実現するための取組です。

子どもたちを健やかに育むまちを実現するための取組

初めに、第1のテーマ「子どもたちを健やかに育むまちを実現するための取組」について申し上げます。

(仮称)港区子ども家庭総合支援センターの整備

現在、南青山五丁目において、子ども家庭支援センター、児童相談所、母子生活支援施設の3つの機能を兼ね備えた施設として「(仮称)港区子ども家庭総合支援センター」の整備を進めています。

児童虐待や非行をはじめ、あらゆる子どもの問題に対して、保護者と地域が一体となって子どもの命と人権を守り、健やかな成長を育んでいく環境を整備することは、地域に最も身近な基礎自治体である区の責務です。

現在、児童相談所を設置している東京都や政令指定都市に、施設の運営を担う専門職員を派遣するなど、2年後の施設開設に向け、人材育成にも取り組んでいます。

今後も子どもが増加する港区において、すべての家庭がいきいきと子育てを楽しむことができるよう、子育てを応援するとともに、区が主体的に、妊娠期から子育て期、思春期、自立までを一貫して切れ目なく総合的に支援してまいります。

医療的ケア児・障害児への支援

来年1月に、区として初めて、医療的ケアが必要な子どもや、これまでの保育園では対応が困難な障害がある子どもの受入れが可能な「港区立元麻布保育園」を元麻布二丁目に開設します。

来年4月には、障害児や、発達に支援の必要な子どもが、日常生活に求められる知識や、技能を習得し、集団生活へ適応できるよう支援するため、南麻布四丁目の複合施設内に定員82人の「港区立児童発達支援センター」を設置し、総合的な相談体制を整備してまいります。

また、区立幼稚園、小・中学校において、医療的ケアが必要な子どもが、安心して健やかに学校生活を送ることができるよう、看護師を配置するほか、必要に応じて学校生活を支援する介助員、学習をサポートする講師を配置するなど、医療的ケア児の支援体制を強化します。

待機児童解消の実現

待機児童ゼロの実現に向け、平成29年4月に、保育定員を1,000人拡大することを目標に掲げ、区立認可保育園や、港区保育室の整備、私立認可保育園の誘致など、様々な緊急対策に取り組んでいます。

昨年9月に新橋保育室、11月に白金三丁目保育室、12月に三光保育室を開設しました。本年4月には、港区立港南緑水公園内に私立認可保育園を開設するとともに、保育園の3歳以上の空きクラスを活用して、特に待機児童数が多い1歳児の定員を拡大します。

こうした取組により、本年4月の保育定員は、平成29年4月と比較して、1168人拡大し、総定員は8447人となります。引き続き、更なる保育定員の拡大に取り組んでまいります。

幼稚園、小・中学校の整備

児童・生徒の増加と学校施設の老朽化に対応するため、「(仮称)芝浦第二小学校」の新設や、「赤坂中学校」、「赤羽小学校」の改築を進めるとともに、小学校の校舎の教室数拡大に向けて工事を計画的に進めてまいります。

本年4月に、「麻布幼稚園」に増築している園舎の供用を開始し、定員を現在の85人から170人に拡大します。また、子どもたちの快適な教育環境を確保するため、区立小学校の体育館への冷暖房設備の整備を推進します。

学童クラブの充実

増加する学童クラブの需要に、迅速かつ的確に対応するため、既存の学童クラブの定員拡大や、民間ビルを活用した学童クラブの積極的な開設を推進しています。

今後も、子どもたちの安全・安心な放課後の居場所を確保するため、施設を計画的に整備し、学童クラブを必要とする児童の受入れを行ってまいります。

子どもの未来応援施策の推進

子どもの未来を応援する施策として、学習支援事業の充実や、相談体制の整備に取り組むとともに、子どもの食事と交流の場の体制整備を進めています。

本年4月から、子ども食堂運営団体をはじめ、町会・自治会、企業などと共に、食事の提供を通じて、子どもとその保護者を孤立から守る取組を推進します。

こうした取組を多くの人々に応援していただくため、本年1月から、港区版ふるさと納税制度の寄付先に、「すべての子どもに居場所と学びの環境を整える」ための事業を追加しました。

生まれ育った環境によって、子どもたちの将来が左右されることがないよう、今後も、子どもの未来を地域が一体となって応援し、支え合う仕組みを充実してまいります。

幼児教育無償化への着実な対応

国は、本年10月から、幼児教育を無償化することとしています。幼稚園、保育園、認定こども園を利用する全世帯の3歳児から5歳児までの保育料と、2歳児までの住民税非課税世帯の保育料が、原則、無償化されます。

区は、迅速な情報収集に努め、保護者の皆さんに丁寧な情報提供を行うとともに、幼児教育無償化の実施による区内の保育園や、幼稚園の需要の変化をいち早く把握し、適切に対応してまいります。

地域と一体となった学校づくり、知育の推進

本年4月から、「学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)」を赤坂地区と台場地区に導入します。学校運営に対して、地域の声を積極的に反映し、地域と学校が一体となって特色ある学校づくりを推進してまいります。

来年4月には、「港区立みなと科学館」を虎ノ門三丁目に開設します。プラネタリウムをはじめ、参加・体験型の展示など、子どもから大人まで、楽しみながら科学を学ぶ拠点となるよう準備を進めてまいります。

以上の取組により、子どもたちを健やかに育むまちを実現してまいります。

健康で心豊かにいきいきと暮らせるまちを実現するための取組

次に、第2のテーマ「健康で心豊かにいきいきと暮らせるまちを実現するための取組」について申し上げます。

高齢者のいきいきと充実した生活を支援する取組

高齢者が住み慣れた地域で、いきいきと安心して暮らすことができるよう、医療機関等と連携し、在宅療養者等を支援する、地域包括ケアシステムを推進しています。

認知症などによって、財産管理や、日常生活に支障がある人には、成年後見制度の利用を促進するため、本年4月から、区が主体となり、権利擁護支援の関係団体等とのネットワークづくりを計画的に進めます。

また、本年4月から、住み替えが必要で、住まいに困窮している高齢者を対象にした民間賃貸住宅への入居支援を充実します。

来年度には、高輪三丁目で、定員29人の「小規模多機能型居宅介護施設」と、定員27人の「認知症高齢者グループホーム」の整備に着手します。さらに、来年3月に、民設民営による100床の「特別養護老人ホーム」を南麻布四丁目に開設します。

障害者の豊かで自立した生活を支援する取組

個々の障害の特性に応じた、手話をはじめとする多様な意思疎通の手段の充実を図るため、昨年12月、障害者差別解消支援地域協議会に専門部会を設置し、新たな条例の制定に向け、具体的な検討を開始しました。障害に対する差別解消に向けた区の責務や、区民、事業者の役割などについて早急に検討を進め、区議会への年内の条例案提出をめざしてまいります。

施設入所や、長期入院をしている障害者の地域生活への移行を促進するため、本年4月から、高輪一丁目の「精神障害者地域活動支援センター(あいはーと・みなと)」の建替えに合わせ、定員10人の「知的障害者グループホーム」を整備してまいります。

来年3月には、身体障害と知的障害が重複した重度の障害がある方の入所施設として、40床の「障害者支援ホーム南麻布」を南麻布四丁目に開設します。

働き盛り世代の健康づくりへの支援

30歳代から50歳代を中心とした「働き盛り世代」の生活習慣病の予防・改善や、がん対策に取り組んでいます。区民のおよそ3人に1人が「がん」で死亡しており、死亡原因の第1位となっています。

「がん」の対策には、早期発見と早期治療が有効であることから、区は、がん検診の受診を勧奨するとともに、検診の結果、精密検査が必要となった方のその後の受診状況の把握に努めています。

来年度は、精密検査の未受診者に対する受診勧奨の機会を捉え、アンケートを実施し、その結果を今後のがん対策の取組に生かしてまいります。

外国人の快適な日常生活の実現

多くの外国人との意思疎通を図るため、区は、多言語対応や、日本語の習得機会を提供するとともに、「やさしい日本語」を用いて、外国人に対する防災訓練や、地域のイベントへの参加を促してまいりました。

来年度から、職員向けに、やさしい日本語を活用した、公文書作成を支援するシステムを整備し、外国人への情報伝達の更なる充実を図ります。

本年4月には、「出入国管理及び難民認定法」の改正により、新たな在留資格が追加されることから、港区の外国人人口も増加することが想定されます。

区がこれまで進めてきた「多文化共生社会」の実現に向け、多言語での情報提供などの取組を一層推進してまいります。

文化芸術の振興

優れた文化芸術は、人生を豊かにし、心のやすらぎと多様性を育み、平和にも寄与するものと考えています。

区は、劇場や、ホール、美術館、博物館など、多彩な文化資源に恵まれている地域特性を生かし、文化芸術団体や、大使館、企業と連携して、子どもから高齢者まで、誰もが身近に文化芸術に親しむことができる取組を推進しています。

本年5月に開催予定の東京を代表する文化の祭典「六本木アートナイト」の中で、障害者や、子ども、外国人に配慮した取組を積極的に取り入れ、港区ならではの文化プログラムを展開してまいります。

区で初めての文化芸術の専門施設として、浜松町二丁目に整備を予定している「(仮称)港区文化芸術ホール」については、7年後の開設をめざし、準備を進めてまいります。

以上の取組により、健康で心豊かにいきいきと暮らせるまちを実現してまいります。

安全・安心に過ごせる快適でにぎわいあるまちを実現するための取組

最後に、第3のテーマ「安全・安心に過ごせる快適でにぎわいあるまちを実現するための取組」について申し上げます。

エレベーターをはじめとした区有施設等の安全対策の推進

平成18年6月3日に、区民向け住宅シティハイツ竹芝のエレベーター事故によって、当時高校2年生の尊い命が失われました。

区は、昨年3月に、命の重さと尊さ、安全確保の大切さを胸に刻み、この事故を決して風化させないよう、事故が発生した6月3日を「港区安全の日」と定めました。

「港区安全の日」が、多くの区民や区職員にとって、施設の安全を考える機会となるよう、講演会や研修を充実させ、安全に対する区の姿勢が揺るぎないものであることを、区の内外に発信し続けてまいります。

災害に強いまちづくりの推進

昨年は、6月の大阪府北部地震、7月の西日本豪雨、そして、9月には、震度7を記録し、大規模な停電を招いた北海道胆振東部地震と、全国各地で大きな災害が発生しました。

大阪府北部地震では、小学校のブロック塀が倒壊し、登校中の小学生の尊い命が失われました。このことを受け、区は、緊急対策として、すべての区有施設の塀の点検を行い、安全性が懸念される塀やフェンスを撤去、改修しました。民有地に設置されたブロック塀等の除去とそれに伴う新設についても、昨年11月から、新たな助成事業を開始しました。

災害時に、支援を必要とする人々が迅速に避難できるよう、地域の皆さんと緊密に連携し、災害時の避難行動の支援体制を充実させてまいります。

また、来年度から、在宅人工呼吸器使用者が、災害による停電時に、自宅で機器を作動できるよう、自家発電装置の給付を開始します。

避難所での夏の酷暑対策のため、冷風機や扇風機を配備するとともに、避難者の連絡手段の確保のため、スマートフォン対応の充電器を配備し、避難所機能を強化してまいります。

生活安全対策の推進

犯罪等のない安全なまちづくりを推進するため、区は、地域や、警察署・消防署など関係機関の皆さんと共に、防犯パトロール、生活安全キャンペーンを実施しています。

まちの美観を損ね、治安の悪化を招きかねない落書きをなくすため、消去事業者の派遣規模を拡大するとともに、新たに落書き防止のための防犯カメラの設置に関する支援を本年4月から開始します。

また、港区の繁華街から客引き行為をなくすため、新たに、警察官OBを非常勤職員に任用するとともに、六本木地区において、早朝の巡回指導を実施するなど、区内のパトロール体制を強化し、誰もが安心して過ごすことができるまちを実現します。

みなとタバコルールの推進

現在、区は、屋外の受動喫煙防止対策のため、「みなとタバコルール」を定め、指定喫煙場所の整備や巡回指導を実施しています。

屋外の受動喫煙の防止には、路上喫煙者の多くを占める在勤者への対策が効果的です。路上喫煙をしないよう、社員に周知啓発する事業者の増加に向け、みなとタバコルール宣言登録事業を推進してまいります。

来年4月に、「東京都受動喫煙防止条例」の全面施行により、屋内における受動喫煙の規制が強化されます。これまで以上に屋外での喫煙が増える可能性があるため、区は、本年10月から、駅や飲食店周辺の巡回指導を強化します。

多彩な魅力の活用・発信や地域の活性化に向けた取組

区は、昨年3月に、「港区シティプロモーションシンボルマーク」を制定し、港区観光大使をはじめ、多様な主体との協働を推進しています。さらに、VR技術を活用した港区ワールドプロモーション映像の制作など、一般社団法人港区観光協会と連携しながら、港区の魅力を国の内外に向け、発信するための取組を積極的に進めています。

現在、国においては、新たな経済活動の1つとして、外国人観光客を中心に、夜間の消費活動を喚起する「ナイトタイムエコノミー」の推進について、検討が行われています。

区は、夜のまちににぎわいをもたらす観光振興と安全・安心の両立を図りながら、地域経済の活性化にもつながる、港区ならではの「ナイトタイムエコノミー」に取り組んでまいります。

快適でにぎわいあるまちの基盤整備

東京、ひいては日本をけん引する港区の街並みは、時代の流れとともに、先駆的で魅力的なまちに変貌し続けています。

新橋・虎ノ門地区では、環状第2号線の開通を契機として、沿道の街並みの形成が進んでいます。「東京メトロ虎ノ門ヒルズ駅」の整備や、晴海と虎ノ門を結ぶバス高速輸送システム(BRT)の導入が決定するなど、まちを取り巻く環境が大きく変化するとともに、地域ではまちづくりの機運が高まっています。区は、地域の皆さんの意向を反映した「新橋・虎ノ門地区まちづくりガイドライン」を本年7月に策定し、まちの魅力が更に高まるよう、地域の個性を生かしたまちづくりを計画的に誘導してまいります。

また、来年の春に暫定開業を予定している「JR高輪ゲートウェイ駅」周辺では、新たなまちの整備が進んでいます。駅周辺のまちづくりが円滑に進むよう、昨年12月に、私を本部長とする「高輪ゲートウェイ駅周辺まちづくり推進本部」を立ち上げ、町の名称や、総合支所の管轄区域、区立小・中学校の学区域の検討を開始しました。

区内の地域特性に応じた「まち」の将来像を、区、区民、事業者が共有し、環境と都市機能のバランスに配慮した快適でにぎわいのあるまちづくりを推進します。

循環型社会の推進

活発な都市活動により生じた大量のごみの減量をめざすため、区民、事業者との協働によって、日常生活や事業活動の場面で、リデュース、リユース、リサイクルの3Rを推進しています。

来年度は、食品ロスの実態を把握するため、区民への意識調査を実施し、削減に向けた効果的な取組を検討してまいります。

また、海洋ごみの中でも、マイクロプラスチックによる生態系への影響が国際的な問題となっています。プラスチック廃棄物の縮減と、正しく処分することの重要性を訴えるパネル展や、清掃車のラッピングによる啓発活動を実施するとともに、障害者就労支援施設が作成したマイバッグの活用を推進し、区民、事業者と共に、環境にやさしい循環型社会を構築してまいります。

環境負荷の低減に向けた取組

地球温暖化への歯止めをかけるため、主な要因である二酸化炭素の排出量の抑制に取り組んでいます。これまでも、環境負荷の少ない再生可能エネルギーの利用を促進するため、昨年四月から、福島県白河市と連携し、太陽光発電によって作られた電気を区有施設へ供給してきました。

本年4月には、山形県庄内町の風力発電、青森県平川市の木材資源を活用したバイオマス発電によって作られた電気を、区有施設に導入することで、環境負荷の少ないまちづくりを更に推進してまいります。

水辺空間の魅力向上及び活性化

「泳げる海、お台場」を東京2020大会のレガシーとして次世代に継承し、2024年のパリ大会へバトンをつなぐことを目的として、昨年6月に、フランスのパリ市と連携協定を締結しました。その具体的な取組として、昨年7月から8月にかけて、海水浴イベントである「お台場プラージュ」を6日間開催しました。

セーヌ川のほとりに人工のビーチを設置する「パリ・プラージュ」は、パリの夏の風物詩になっています。その魅力を存分に取り入れた「お台場プラージュ」は、パリの洗練された雰囲気と、世界に誇れるお台場の眺望が混ざり合う、港区ならではの海水浴イベントになりました。

本年8月に予定している「お台場プラージュ」では、東京2020大会のトライアスロンのテストイベントと同時開催をめざしています。東京都や、パリ市、公益社団法人日本トライアスロン連合など、関係団体との連携を強化し、お台場の魅力を存分に発揮できるイベントを地域の皆さんと共に、実施してまいります。

以上の取組により、安全・安心に過ごせる快適でにぎわいあるまちを実現してまいります。

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