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更新日:2020年6月24日

新型コロナウイルスの危機を乗り越えるために

新型コロナウイルスがもたらした危機

新型コロナウイルス感染症は、世界の多くの国に拡大し、これまで850万人超える感染者が確認され、今も増え続けています。

この未知のウイルスは、人々の暮らしを根底から揺るがし、私たちはこれまでにない大きな危機に直面しています。

全国では、約18,000人が感染し、900人以上の方が亡くなられています。

区内では、3月末から4月上旬にかけて感染者数が急激に増加しました。6月21日時点で、区内で発生した感染者の届出件数は、累計で379件にのぼります。

国は、4月7日、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく初めての緊急事態宣言を発出し、全ての国民は、これまでにない日常生活の行動変容が求められました。

区民の皆様には、不要不急の外出を控えるなど、危機意識を持って行動していただきました。

子どもたちは、「学校に行きたい」、「友達と遊びたい」という気持ちを抑えながら、「STAY HOME」に努めていただきました。保育園の登園自粛も含め、保護者の方々には大きなご負担となりました。

区内の飲食店をはじめ多くの事業者の方々には、休業要請にご協力いただきました。

「感染しない、させない」という区民一人ひとりの強い意志と連帯、自律的な行動により、感染件数が減少へと転じたことで、5月25日の緊急事態宣言解除につながりました。

ご協力をいただいた全ての方に心から感謝を申し上げます。

宣言解除から明日で1カ月となりますが、外出自粛やお店の休業などによる区内経済への影響は極めて深刻です。中小企業はじめ多くの事業者は、資金繰りの急激な悪化などにより、厳しい経営状況が続いています。

収入減や失業などにより、生活に困窮する区民からの相談も増加しています。

地域のおまつりやイベントの多くが中止を余儀なくされています。区民の皆様が楽しみにしていたみなと区民まつりやMINATOシティハーフマラソンも、関係者の方々と協議の上、中止という苦渋の決断に至りました。

私は、区民の生命と財産を守るという信念のもと、これまでリーマン・ショックや新型インフルエンザ、東日本大震災などの難局において、区政の先頭に立ち、区民の皆様とともに困難に立ち向かってまいりました。

そして今、これまでの経験を生かし、新型コロナウイルスがもたらした様々な危機を乗り越えるため、渾身の力で取り組んでおります。

これまでの区の対策

これまで予備費の充用や3度にわたる補正予算により、総額約387億円を確保し、感染拡大の防止とともに、区民生活や区内産業を守るための様々な対策を実行してまいりました。

私は、感染症対策の拠点である、みなと保健所の現場で、相談電話が殺到する中、医療機関との入院調整や患者の搬送などの対応に追われる状況を目の当たりにし、直ちに保健師を含めた105名を増員して計125名の体制を整えるとともに、区独自のPCR検査などの実施体制を強化いたしました。

軽症者や濃厚接触者がスマートフォンで健康状態を保健所に報告できる健康観察システムや、区民の心の不調に寄り添うための「新型コロナこころのサポートダイヤル」を23区で初めて導入するなど、対策を進める中で浮き彫りになった新たな課題に対し、現場の知見を集めて迅速に対応してまいりました。

区は、区民1人当たり10万円の特別定額給付金や子育て世帯への臨時特別給付金の給付業務に迅速に取り組んでおります。

外出に不安を抱える高齢者への買い物代行の実施や、妊婦への2万円分の商品券の配付、介護事業所、障害福祉サービス等事業所の家賃助成など、区民生活の実情に応じた独自の対策を実施してまいりました。

さらに、町会・自治会など、地域活動を担う団体が活動を継続するための応援金の支給を実施しております。

区内事業者への支援策では、国や東京都に先駆けて実施した、区独自の無利子・上限500万円の特別融資あっせん制度をはじめ、テナントオーナーへの賃料減額助成など、重層的に取り組んでおります。

6月1日から、幼稚園、小中学校の授業が再開しました。

教育現場では、子どもの健康を守るため、分散登校や子どもの手洗い、マスク着用の指導、健康観察などの感染予防に取り組む一方で、授業動画の配信や夏休みの短縮など、子どもたちの学びを1日も早く取り戻すために、学習時間の確保に努めています。

区は、児童・生徒に1人1台のタブレット端末を整備するGIGAスクール構想について、国が示した整備計画の前倒しにいち早く対応し、本年10月までに全ての児童・生徒への端末整備を完了いたします。

子どもたち一人ひとりに合わせた学びの仕組みづくりに取り組んでまいります。

支援・連携の輪

新型コロナウイルスがもたらす危機の克服は、行政の力だけでは決して成し遂げることができません。

区がこれまで培ってきた「行政」、「区民」、「民間」、「全国各地域」の「4つの力」による連携と信頼関係が実を結び、個人や企業からマスクや消毒液等の数多くの支援が寄せられています。

「こんな時だからこそ、地元企業として港区の力になりたい。共に危機を乗り越えましょう」。

これは、マスク不足が深刻化する中、寄付をいただいた経営者の言葉です。

さらに、区内に本社を置く企業から、患者搬送用の車両を無償で貸与していただきました。

区民、民間企業などの支援の輪は、港区の誇りです。これからも連携の力を最大限活用してまいります。

他の自治体への支援も積極的に進めております。

5月9日、東京都島しょ地域で初めて感染が確認された御蔵島村に対して、区は、直ちにマスクや消毒液等をお届けし、島内における感染防止対策を支援いたしました。

人権の尊重

感染拡大の防止や、区民生活や事業者への支援と合わせて、感染者やその周辺の方々への人権を尊重することも重要です。

感染者や濃厚接触者、医療従事者やその家族などに対する、根拠のない不当な差別やいじめはあってはなりません。

区は、区内の感染情報をホームページで正確に発信する一方で、個人情報保護など感染者の人権に最大限配慮してまいりました。

SNSなどによる誹謗中傷、人権やプライバシーの侵害などの問題と合わせて、区民の皆様には、正しい情報に基づく冷静な判断と行動をしていただくよう、重ねてお願い申し上げます。

延期となった東京2020大会の気運醸成

本年3月、国際オリンピック委員会の臨時理事会において、東京2020大会の開催日程の1年延期が決定されました。

大会の気運醸成やレガシー創出のために、区が地域と協働で実施した海水浴イベント「お台場プラージュ」や多くのスポーツイベント、文化プログラム連携事業などは、国内外から高い評価をいただいてまいりました。

地域や関係機関と共に巻き起こしてきた気運のうねりを止めてはなりません。

1年後の東京2020大会を安全・安心な環境で迎えるために、万全な準備を進めてまいります。

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