○港区立公共駐車場条例
平成十三年六月二十日
条例第四十号
(目的)
第一条 この条例は、道路の安全かつ円滑な利用を図るため、港区立公共駐車場(区が設置する道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第二十四条の二第一項の規定により駐車料金を徴収する自動車駐車場(以下「道路付属物駐車場」という。)及び駐車場法(昭和三十二年法律第百六号)第二条第二号に規定する路外駐車場をいい、以下「駐車場」と総称する。)の設置及び管理に関し必要な事項を定め、もって区民の安全で快適な生活環境を確保することを目的とする。
(名称及び位置)
第二条 駐車場の名称及び位置は、次のとおりとする。
名称 | 位置 |
港区立品川駅港南口公共駐車場 | 東京都港区港南二丁目十四番十七号 |
港区立麻布十番公共駐車場 | 東京都港区麻布十番一丁目四番十号 |
(利用時間)
第三条 駐車場の利用時間は、午前零時から午後十二時までとする。
(駐車場を利用できる車両)
第四条 駐車場を利用することができる車両は、道路交通法施行規則(昭和三十五年総理府令第六十号)第二条に規定する普通自動車(以下「普通自動車」という。)並びに大型自動二輪車及び普通自動二輪車(以下「自動二輪車」という。)(以下「自動車等」と総称する。)であって、別表第一のとおりとする。
2 区長は、必要があると認めるときは、前項に規定する自動車等以外の車両を駐車させることができる。
(利用方法)
第五条 普通自動車に係る駐車場の利用は、時間を単位とする利用(以下「時間利用」という。)とする。
2 区長は、前項の規定にかかわらず、必要があると認めるときは、時間利用を妨げない範囲内において、一年を超えない期間で月を単位とする利用(以下「定期利用」という。)をさせることができる。
3 自動二輪車に係る駐車場の利用は、定期利用とする。
(利用の承認)
第六条 駐車場を利用しようとする者は、区長の承認を受けなければならない。
2 区長は、前項の承認に当たり、必要な条件を付することができる。
(利用の不承認)
第七条 区長は、次の各号のいずれかに該当するときは、駐車場の利用を承認しない。
一 車両が第四条第一項に規定する要件を備えていないとき。
二 駐車場の利用台数が収容台数を超えるとき。
三 駐車場の管理上支障があると認めるとき。
2 利用料金は、指定管理者の収入とする。
3 指定管理者は、第一項の利用料金について、百分の十五以内の額を割り引いた回数券を発行することができる。
4 前項の回数券の種類、発行額その他必要な事項は、あらかじめ区長の承認を得て、指定管理者が定める。
(利用料金の支払時期)
第九条 駐車場を利用する者(以下「利用者」という。)は、指定管理者に対し、次に定める時期に利用料金を支払わなければならない。
一 時間利用に係る利用料金については、車両を出車させるとき。
二 定期利用に係る利用料金については、区規則で定めるとき。
2 前項第一号の規定にかかわらず、回数券により時間利用をする利用者は、回数券の交付を受けるときに利用料金を支払わなければならない。
(利用料金の減免)
第十条 指定管理者は、区規則で定めるところにより、利用料金を減額し、又は免除することができる。
(利用料金の不徴収)
第十一条 指定管理者は、次に掲げる車両を駐車させる場合は、利用料金を徴収しない。
一 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第三十九条第一項に規定する緊急自動車
二 道路法施行令(昭和二十七年政令第四百七十九号)第三条の三に基づき国土交通大臣が定める自動車
三 前二号に掲げるもののほか、指定管理者が特に必要があると認める車両
(利用料金の不還付)
第十二条 既に納めた利用料金は、還付しない。ただし、指定管理者が特別の理由があると認めるときは、その全部又は一部を還付することができる。
(駐車日数の制限)
第十三条 利用者は、区長が特に必要があると認めた場合のほか、同一の車両を引き続き七日間を超えて駐車させてはならない。ただし、定期利用に係る駐車については、この限りでない。
(利用の休止)
第十四条 区長は、駐車場の管理上必要があると認めるときは、駐車場の全部又は一部の利用を休止することができる。
(利用権の譲渡等の禁止)
第十五条 定期利用の承認を受けた者は、その利用の権利を譲渡し、又は転貸してはならない。
(禁止事項)
第十六条 利用者は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 他の利用者の利用の妨げとなる行為をすること。
二 駐車場の施設又は駐車中の他の車両を汚損し、又はき損すること。
三 駐車場を車両の駐車以外の目的に使用すること。
四 前三号のほか、区長が駐車場の管理に支障を及ぼすおそれがあると認める行為をすること。
(利用承認の取消し等)
第十七条 区長は、次の各号のいずれかに該当するときは、駐車場の利用承認を取り消し、又は利用を制限し、若しくは停止することができる。
一 利用目的又は利用条件に違反したとき。
二 偽りその他不正の手段により利用の承認を受けたとき。
四 災害その他の事故により、駐車場の利用ができなくなったとき。
五 工事その他の理由により、区長が必要と認めるとき。
(駐車中の車両に対する措置)
第十八条 区長は、駐車場に次の各号のいずれかに該当する車両があるときは、区規則で定めるところにより当該車両の引取りの請求その他必要な措置を講ずることができる。
一 利用の承認を受けていない車両
二 利用の承認期間を経過した車両
三 利用の承認を取り消され、又は利用を停止された車両
四 前三号に掲げるもののほか、区長が駐車場の管理上支障があると認める車両
(損害賠償の義務)
第十九条 利用者は、駐車場の施設に損害を与えたときは、区長が相当と認める損害額を賠償しなければならない。ただし、区長がやむを得ない理由があると認めるときは、その額を減額し、又は免除することができる。
(区の免責事項)
第二十条 区は、駐車場において災害、盗難その他第三者の行為に起因して生じた利用者の損害については、賠償の責めを負わないものとする。
(割増金)
第二十一条 指定管理者は、利用者が詐欺その他不正の行為により利用料金の支払を免れた場合は、その免れた額のほか、その免れた額の二倍に相当する額を割増金として徴収することができる。
(指定管理者による管理)
第二十二条 区長は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号。以下「法」という。)第二百四十四条の二第三項の規定により、法人その他の団体であって区長が指定するもの(以下「指定管理者」という。)に、駐車場の管理に関する業務のうち、次に掲げるものを行わせることができる。
一 駐車場の利用に関する業務
二 施設、付属設備及び物品の保全(軽易な修繕及び整備を含む。以下同じ。)に関する業務
三 施設内の清潔の保持、整とんその他の環境整備に関する業務
(指定管理者の指定)
第二十三条 指定管理者としての指定を受けようとする者は、区規則で定めるところにより、区長に申請しなければならない。
2 区長は、前項の規定による申請があったときは、次に掲げる基準により最も適切に駐車場の管理を行うことができると認める者を指定管理者に指定するものとする。
一 第二十二条各号に掲げる業務について相当の知識及び経験を有する者を当該業務に従事させることができること。
二 安定的な経営基盤を有していること。
三 駐車場の効用を最大限に発揮するとともに、効率的な管理ができること。
四 関係法令及び条例の規定を遵守し、適正な管理ができること。
五 前各号に掲げるもののほか、区規則で定める基準
3 区長は、前項の規定による指定をするときは、効率的かつ効果的な管理を考慮し、指定の期間を定めるものとする。
(指定することができない法人等)
第二十四条 区長は、区議会議員、区長、副区長、教育長並びに法第百八十条の五第一項に規定する委員会の委員及び委員が、無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役若しくはこれらに準ずべき者、支配人又は清算人(以下「役員等」という。)となっている法人その他の団体(区が資本金、基本金その他これらに準ずるものの二分の一以上を出資している法人その他の団体であって、区議会議員以外の者が役員等となっているものを除く。)を指定管理者に指定することができない。
一 管理の業務又は経理の状況に関する区長の指示に従わないとき。
二 第二十三条第二項各号に掲げる基準を満たさなくなったと認めるとき。
三 第二十七条第一項各号に掲げる管理の基準を遵守しないとき。
四 前三号に掲げるもののほか、当該指定管理者による管理を継続することが適当でないと認めるとき。
3 前項の場合にあっては、第八条第三項及び第四項、第九条から第十二条まで並びに第二十一条の規定を準用する。この場合において、第八条第三項中「指定管理者」とあるのは「区長」と、「第一項の利用料金」とあるのは「駐車料金」と、同条第四項中「あらかじめ区長の承認を得て、指定管理者」とあるのは「区長」と、第九条第一項中「指定管理者」とあるのは「区長」と、「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、同条第二項中「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、第十条及び第十一条中「指定管理者」とあるのは「区長」と、「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、第十二条中「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、同条ただし書中「指定管理者」とあるのは「区長」と、第二十一条中「指定管理者」とあるのは「区長」と、「利用料金」とあるのは「駐車料金」と読み替えるものとする。
(指定管理者の公表)
第二十六条 区長は、指定管理者の指定をし、若しくは指定を取り消したとき、又は期間を定めて管理の業務の全部若しくは一部の停止を命じたときは、遅滞なくその旨を告示するものとする。
(管理の基準等)
第二十七条 指定管理者は、次に掲げる基準により、駐車場の管理に関する業務を行わなければならない。
一 関係法令及び条例の規定を遵守し、適正な管理を行うこと。
二 利用者に対して適切なサービスの提供を行うこと。
三 施設、付属設備及び物品の保全を適切に行うこと。
四 業務に関連して取得した個人に関する情報を適切に取り扱うこと。
2 区長は、次に掲げる事項について、指定管理者と協定を締結するものとする。
一 前項各号に掲げる基準に関し必要な事項
二 業務の実施に関する事項
三 業務の実績報告に関する事項
四 前三号に掲げるもののほか、駐車場の管理に関し必要な事項
(駐車場の標識の表示)
第二十八条 道路法第二十四条の三の規定により道路付属物駐車場に設ける標識は、次に掲げる事項を明示したものでなければならない。
二 利用することができる時間
三 利用料金の徴収方法
四 割増金の徴収に関する注意事項
五 その他道路付属物駐車場の利用に関し必要な事項
2 前項の標識は、道路付属物駐車場を利用しようとする者の見やすい場所に設けなければならない。
3 道路付属物駐車場以外の駐車場に設ける標識の表示については、前二項の規定を準用する。
(委任)
第二十九条 この条例の施行について必要な事項は、区規則で定める。
付則
この条例は、区規則で定める日から施行する。
(平成一三年六月規則第七四号で、同一三年六月二七日から施行。ただし、第六条及び第七条、第八条第二項、第九条第一項第二号、第一〇条、第一二条、第一五条、第一七条並びに第二二条の規定は、同一三年六月二〇日から施行)
付則(平成一七年七月二七日条例第三二号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日(以下「施行日」という。)から施行する。
(経過措置)
2 区長は、施行日以後初めてこの条例による改正後の港区立公共駐車場条例(以下「新条例」という。)第二十三条第二項の規定による指定を行う場合は、同項の規定にかかわらず、施行日の前日においてこの条例による改正前の港区立公共駐車場条例(以下「旧条例」という。)第二十二条の規定に基づき港区立公共駐車場(以下「駐車場」という。)の管理の委託を受けている者(以下「管理受託者」という。)が新条例第二十三条第二項各号に掲げる基準を満たしていると認められるときに限り、当該管理受託者を駐車場の指定管理者に指定することができる。
3 旧条例第二十二条の規定は、平成十八年九月一日(同日前に新条例第二十三条第二項の規定により指定管理者の指定をした場合にあっては、当該指定の日)までの間は、なお効力を有する。
付則(平成一八年一二月一三日条例第六一号)
この条例は、平成十九年四月一日から施行する。
付則(平成二〇年三月一四日条例第一号抄)
1 この条例は、平成二十年四月一日から施行する。
付則(平成二〇年七月一四日条例第二五号)
(施行期日)
1 この条例中第一条の規定は平成二十年十一月一日から、第二条の規定は平成二十一年四月一日(以下「施行日」という。)から施行する。
(経過措置)
2 施行日前に、第二条の規定による改正前の港区立公共駐車場条例の規定によりなされた施行日以後の利用分に係る承認その他の行為は、同条の規定による改正後の港区立公共駐車場条例(以下「新条例」という。)の相当規定によりなされた承認その他の行為とみなす。
3 新条例第八条、第十条、第十二条及び第二十一条の規定は、施行日以後の利用の承認に係る利用料金について適用し、施行日前の利用の承認に係る駐車料金については、なお従前の例による。
付則(平成二一年一〇月一五日条例第三八号)
(施行期日)
1 この条例は、平成二十一年十二月一日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、付則第六項から第八項までの規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 港区立麻布十番公共駐車場について、区長は、施行日からこの条例による改正後の港区立公共駐車場条例(以下「改正後の条例」という。)第二十三条第二項の規定により指定管理者を指定するまでの間、改正後の条例別表第二に定める額の範囲内において、区長が定める駐車料金を徴収する。
3 前項の場合にあっては、改正後の条例第八条第三項及び第四項、第九条から第十二条まで並びに第二十一条の規定を準用する。この場合において、改正後の条例第八条第三項中「指定管理者」とあるのは「区長」と、「第一項の利用料金」とあるのは「駐車料金」と、同条第四項中「あらかじめ区長の承認を得て、指定管理者」とあるのは「区長」と、第九条第一項中「指定管理者」とあるのは「区長」と、「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、同条第二項中「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、第十条及び第十一条中「指定管理者」とあるのは「区長」と、「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、第十二条中「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、同条ただし書中「指定管理者」とあるのは「区長」と、第二十一条中「指定管理者」とあるのは「区長」と、「利用料金」とあるのは「駐車料金」と読み替えるものとする。
4 施行日前に株式会社みなと都市整備公社が発行した回数券は、改正後の条例第八条第三項(前項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定により発行された回数券とみなす。
5 施行日前に株式会社みなと都市整備公社と駐車契約を締結した者は、当該契約が終了するまでの間、港区立麻布十番公共駐車場の利用に関し、改正後の条例第六条第一項の規定により区長の承認を受けたものとみなす。
6 港区立麻布十番公共駐車場の定期利用に係る改正後の条例第六条の規定による区長の承認は、施行日前においても行うことができる。
7 前項の規定により区長の承認を受けた者は、区規則で定める時期に、改正後の条例別表第二に定める港区立麻布十番公共駐車場の定期利用に係る額の範囲内において、区長が定める駐車料金を納付しなければならない。
8 前項の場合にあっては、改正後の条例第十条及び第十二条の規定を準用する。この場合において、改正後の条例第十条中「指定管理者」とあるのは「区長」と、「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、第十二条中「利用料金」とあるのは「駐車料金」と、同条ただし書中「指定管理者」とあるのは「区長」と読み替えるものとする。
付則(平成二五年三月二二日条例第一三号)
この条例は、平成二十五年四月一日から施行する。
付則(平成二八年一〇月一二日条例第四一号)
この条例は、公布の日から施行する。
別表第一(第四条、第二十二条の二関係)
区分 | 利用できる自動車等 | ||
港区立品川駅港南口公共駐車場 | 普通自動車 | 全長五・三〇メートル以下、全幅二・〇〇メートル以下、全高二・一〇メートル以下及び重量四・〇〇トン以下であるもの | |
自動二輪車 | 全長二・四〇メートル以下及び全幅〇・九〇メートル以下であるもの | ||
港区立麻布十番公共駐車場 | 機械式(一) | 普通自動車 | 全長五・三〇メートル以下、全幅二・〇五メートル以下、全高一・五五メートル以下及び重量二・三〇トン以下であるもの |
機械式(二) | 普通自動車 | 全長五・三〇メートル以下、全幅二・〇五メートル以下、全高二・〇〇メートル以下及び重量二・三〇トン以下であるもの | |
自走式 | 普通自動車 | 機械式(一)及び機械式(二)において利用できる自動車等のほか、区長が駐車場の管理上支障がないと認めるもの |
備考 自動車等の積載物及び付属物は、自動車等の一部とみなす。
別表第二(第八条、第二十五条関係)
駐車場名 | 利用区分 | 単位 | 金額 | |
港区立品川駅港南口公共駐車場 | 普通自動車 | 時間利用 | 時間 | 五〇〇円 |
定期利用 | 月 | 五〇、〇〇〇円 | ||
自動二輪車 | 定期利用 | 月 | 二〇、〇〇〇円 | |
港区立麻布十番公共駐車場 | 普通自動車 | 時間利用 | 時間 | 四〇〇円 |
定期利用 | 月 | 六〇、〇〇〇円 |