○港区「子ども110番協力者」見舞金支給要綱
平成17年5月13日
17港教生第209号
(目的)
第1条 この要綱は、港区(以下「区」という。)と港区立小学校PTA連合会が協力して行う「子ども110番」事業に区民等が安心して協力できるように、区民等が不審者から危害を受けた事故に対して、区が見舞金を支給するために必要な事項を定めることを目的とする。
(1) 子ども110番協力者 「子ども110番協力者」として区の名簿にその住所及び氏名等を登録した者
(2) 見舞金の支給対象者 第3条第1項に定める傷害事故に係る見舞金の支給対象者は、名簿登録者その他当該住宅に居住する者、当該建物を所有する者、当該建物で事業等を行う者(使用人も含む。)及び当該建物の訪問者とする。
(3) 建物損害見舞金の支給対象物 建物損害見舞金の支給対象物(以下「支給対象物」という。)は、名簿に登録した建物及びその付属建物、付属設備、収容動産(自動車、自動二輪車、原動機付自転車を除く。)とする。
(見舞金支給制度適用事故)
第3条 見舞金支給制度が適用される事故は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 傷害事故
子どもが不審者から避難する目的で、子ども110番協力者の家等に避難した時点から1週間以内に、支給対象者が不審者から人的被害を受けた事故(有毒物質の吸入、吸収又は摂取により生ずる中毒症状を含む。)をいう。
(2) 建物損害事故
子どもが不審者から避難する目的で子ども110番協力者の家等に避難している間に、支給対象物が不審者から物的危害を受けた事故をいう。
(見舞金の種類)
第5条 見舞金の種類は次のとおりとする。
1 傷害見舞金
(1) 死亡見舞金
(2) 後遺障害見舞金
(3) 入院見舞金
(4) 通院見舞金
2 建物損害見舞金
2 同一事故により2種以上の後遺障害が生じた場合には、その各々に対し前号の規定を適用し、その合計額を支払う。
ただし、すでにあった身体の障害が本要綱に基づく後遺障害見舞金の支払いを受けたものであるときは、加重された後の後遺障害の状況に対する割合から、すでにあった身体の障害に対応する割合を差し引いて得た割合により後遺障害見舞金を支払う。
4 前各号の規定に基づいて支払うべき後遺障害見舞金の額は、同一事故に対して死亡・後遺障害見舞金をもって限度とする。
2 同一事故に対して入院見舞金の支払いは1回限りとし、かつ、すでに支払った通院見舞金がある場合は、入院見舞金額から通院見舞金額を控除した金額を入院見舞金として支払う。
2 同一事故に対して入院見舞金の支払いは1回限りとし、かつ、すでに支払った入院見舞金がある場合には、通院見舞金は支払わない。
(事故報告義務)
第11条 見舞金支給対象者又は名簿登録者は、第3条の事故発生後、速やかに警察署へ被害届を提出し、当該事故の日からその日を含めて30日以内に事故発生の状況及び事故の程度を区に報告しなければならない。
2 見舞金支給対象者又は名簿登録者が区の認める正当な理由がなく、前項の規定に違反したとき、又はその報告若しくは説明について知っている事実を告げなかったとき若しくは不実のことを告げたときは、見舞金を支払わない。
(見舞金の請求)
第12条 見舞金支給対象者(死亡見舞金については見舞金支給対象者の法定相続人)が、見舞金の支払いを受けようとするときは、事故の日から1年以内に別表4に掲げる書類のうち区が求めるものを提出しなければならない。
2 区は、別表4に掲げる書類の以外の書類を求めることができる。
3 見舞金支給対象者(死亡見舞金については見舞金支給対象者の法定相続人)が、前2項の書類を提出しなかったとき、又は提出書類に事実を記載しなかったとき若しくは不実の記載をしたときは、見舞金を支払わない。
(見舞金の支払)
第13条 区は、見舞金支給対象者(死亡見舞金については見舞金支給対象者の法定相続人)から第12条の規定による請求があったときは、見舞金の支給の要否を決定する。
(見舞金支給制度の実施)
第14条 この見舞金支給制度を損害保険会社と保険契約を締結することにより実施する。
(見舞金支給のための損害保険会社の補償責任期間)
第15条 区の名簿に子ども110番協力者として登録された日から、保険契約の期間満了の日までとする。なお、区が保険契約を更新した場合は次の満了日まで延長する。ただし、名簿を抹消した場合には、抹消日をもって終了する。
(代位)
第16条 区が見舞金を支払った場合でも、見舞金支給対象者(死亡見舞金については見舞金支給対象者の法定相続人)がその損害について第三者に対して有する損害賠償請求権は、区に移転しない。
附則
この要綱は、平成17年7月1日から施行する。
別表1(第4条関係)
① 傷害事故の適用除外 | |
1 | 補償対象者の故意 |
2 | 補償対象者の親族の故意 |
3 | 補償対象者の使用人の故意 |
4 | 補償対象者の自殺行為、犯罪行為又は闘争行為 |
5 | 補償対象者が法令に定められた運転資格を持たないで、又は酒によって若しくは麻薬、大麻、あへん、覚せい剤、シンナー等の影響により正常な運転ができないおそれがある状態で自動車又は原動機付自転車を運転している間に生じた事故 |
6 | 補償対象者の脳疾患、疾病又は心神喪失 |
7 | 補償対象者の妊娠、早産、流産又は外科的手術その他の医療処置 ただし、傷害見舞金を支払うべき傷害を治療する場合には、この限りでない。 |
8 | 補償対象者に対する刑の執行 |
9 | 地震若しくは噴火又はこれによる津波 |
10 | 戦争、外国の武力行使、革命、政権奪取、武装反乱その他これらに類似の事変又は暴動 |
11 | 核燃料物資若しくは核燃料物資によって汚染された物の放射性、爆発性その他の有害な特性又はこれらの特性による事故 |
12 | 9~11号に随伴して生じた事故又はこれに伴う秩序の混乱に基づいて生じた事故 |
13 | 第11号以外の放射線照射又は放射能汚染 |
14 | 頚部症候群又は腰痛で他覚症状のないもの |
② 建物損害事故の適用除外 | |
1 | 補償対象者又は補償対象物の所有者の故意 |
2 | 補償対象者又は補償対象物の所有者の親族の故意 |
3 | 補償対象者又は補償対象物の所有者の使用者又は使用人の故意 |
4 | 補償対象者又は補償対象物の所有者の自殺行為、犯罪行為又は闘争行為 |
5 | 補償対象者又は補償対象物の所有者が法令に定められた運転資格を持たないで、又は酒によって若しくは麻薬、大麻、あへん、覚せい剤、シンナー等の影響により正常な運転ができないおそれがある状態で自動車又は原動機付自転車を運転している間に生じた事故 |
6 | 差し押え、徴発、没収、破壊等国又は公共団体の公権力の行使 |
7 | 補償対象物の瑕疵 |
8 | 補償対象物の自然の消耗若しくは性質によるさび、かび、変色その他類似の事由又はネズミ食い、虫食い等 |
9 | 補償対象物の擦傷、掻き傷又は塗料のはがれ等単なる外観の損傷であって補償対象物の機能に支障をきたさない傷害 |
10 | 建物損傷事故に起因しない補償対象物の電気的事故又は機械的事故 |
11 | 補償対象物である液体の流出 |
12 | 補償対象物の置き忘れ又は紛失 |
13 | 補償対象物に加工を施した場合、加工着手後に生じた損害 |
14 | 補償対象物に対する修理、調整の作業上の過失又は技術の拙劣によって生じた損害 |
15 | 詐欺又は横領によって補償対象物に生じた損害 |
16 | 楽器の弦の切断又は打楽器の打皮の破損 |
17 | 楽器の音色又は音質の変化 |
18 | 地震若しくは噴火又はこれによる津波 |
19 | 戦争、外国の武力行使、革命、政権奪取、武装反乱その他これらに類似の事変又は暴動 |
20 | 核燃料物資若しくは核燃料物資によって汚染された物の放射性、爆発性その他の有害な特性又はこれらの特性による事故 |
別表2(第6、8、9、10条関係)
死亡・後遺障害見舞金額 | 1名につき 1,000万円 |
入院見舞金額 | 1名につき 5万円 |
通院見舞金額 | 1名につき 1万円 |
建物損害見舞金額 | 1軒につき 3万円 |
別表3(第7条関係)
1 眼の障害
(1) 両眼が失明したとき 100%
(2) 1眼が失明したとき 60%
(3) 1眼の矯正視力が0.6以下となったとき 5%
(4) 1眼が視野狭窄(正常視野の角度の合計の60%以下となった場合をいう)となったとき 5%
2 耳の障害
(1) 両耳の聴力を全く失ったとき 80%
(2) 1耳の聴力を全く失ったとき 30%
(3) 1耳の聴力が50cm以上では通常の話声を解せないとき 5%
3 鼻の障害
(1) 鼻の機能に著しい障害を残すとき 20%
4 咀しゃく、言語の障害
(1) 咀しゃくまたは言語の機能を全く廃したとき 100%
(2) 咀しゃくまたは言語の機能に著しい障害を残すとき 35%
(3) 咀しゃくまたは言語の機能に障害を残すとき 15%
(4) 歯に5本以上の欠損を生じたとき 5%
5 外貌(顔面・頭部・頚部をいう)の醜状
(1) 外貌に著しい醜状を残すとき 15%
(2) 外貌に醜状(顔面においては直径2cmの瘢痕、長さ3cmの線状痕程度)を残すとき 3%
6 脊柱の障害
(1) 脊柱に著しい奇形または著しい運動障害を残すとき 40%
(2) 脊柱に運動障害を残すとき 30%
(3) 脊柱に奇形を残すとき 15%
7 腕(手関節以上をいう)、脚(足関節以上をいう)の障害
(1) 1腕または1脚を失ったとき 60%
(2) 1腕または1脚の3大関節中の2関節または3関節の機能を全く廃したとき 50%
(3) 1腕または1脚の3大関節中の1関節の機能を全く廃したとき 35%
(4) 1腕または1脚の機能に障害を残すとき 5%
8 手指の障害
(1) 1手の拇指を指関節(指節間関節)以上で失ったとき 20%
(2) 1手の拇指の機能に著しい障害を残すとき 15%
(3) 拇指以外の1指を第2指関節(遠位指節間関節)以上で失ったとき 8%
(4) 拇指以外の1指の機能に著しい障害を残すとき 5%
別表4(第12条関係)
見舞金請求書類
| 死亡 | 後遺障害 | 入院 | 通院 | 建物損害 |
1 見舞金請求書 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
2 区の定める事故状況報告書 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
3 警察署又は公の機関の事故証明書 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
4 死亡診断書又は死体検索書 | ○ |
|
|
|
|
5 後遺障害若しくは傷害の程度を証明する医師の診断書 |
| ○ | ○ | ○ |
|
6 補償対象物の損害額を証する修理業者からの領収証又は修理見積書 |
|
|
|
| ○ |
7 補償対象者の法定相続人の戸籍謄本 | ○ |
|
|
|
|
8 補償対象者の戸籍謄本 | ○ |
|
|
|
|
9 補償対象者の法定相続人の印鑑証明書 | ○ |
|
|
|
|
10 補償対象者の印鑑証明書 |
| ○ | ○ | ○ |
|
11 補償対象物の所有者の印鑑証明書 |
|
|
|
| ○ |