○港区災害時避難行動要支援者登録事業実施要綱
平成27年10月30日
27港防防第1756号
(目的)
第1条 この要綱は、区が災害対策基本法(昭和36年法律第223号。以下「法」という。)に基づき、災害時の避難行動に特に支援を必要とする者(以下「避難行動要支援者」という。)の氏名、住所等の情報を記載した港区災害時避難行動要支援者登録名簿(以下「要支援者名簿」という。)を作成し、警察署、消防署、消防団、民生委員・児童委員、町会・自治会等(以下「支援関係者」という。)に要支援者名簿を提供することにより、避難行動要支援者の安否の確認、避難の支援等に活用し、もって、避難行動要支援者の安全の確保を図ることを目的とする。
(要支援者名簿)
第2条 区長は、法第49条の10の規定に基づき、要支援者名簿を作成する。
(登録対象者)
第3条 登録対象者は、避難行動要支援者(入院又は入所している者を除く。)であって、かつ、区内に居住する次の各号のいずれかに該当する者とする。
(1) 介護保険の要介護認定において要介護3から5までのいずれかに認定されている者(要介護3の場合は、ひとり暮らし又は他の世帯員全てが65歳以上である者に限る。)
(2) 身体障害者手帳1・2級を所持するひとり暮らし又は他の世帯員全てが65歳以上である者
(3) 愛の手帳1・2度を所持するひとり暮らし(親族等から日常生活の援助を受けている場合を含む。)又は他の世帯員全てが65歳以上である者
(4) 精神障害者保健福祉手帳1・2級を所持するひとり暮らし又は他の世帯員全てが65歳以上である者
(6) 人工呼吸器を使用している者
(7) 前各号に準ずる者で区長が認める者
(登録情報)
第4条 登録する情報は、次に掲げる事項とする。
(1) 氏名
(2) 住所
(3) 連絡先
(4) 性別
(5) 生年月日
(6) 自力で避難できない理由
(7) その他必要事項
(要支援者名簿の提供)
第6条 区長は、法第49条の11第2項の規定に基づき、要支援者名簿をあらかじめ平時から支援関係者に提供できるものとする。ただし、要支援者名簿を提供することについて、本人の同意が得られない場合は、この限りでない。
2 該当者は、支援関係者に要支援者名簿を提供することに同意する場合には、港区避難行動要支援者情報提供同意書(第2号様式。以下「同意書」という。)を区長に提出しなければならない。
3 前2項の規定にかかわらず、区長は、法第49条の11第3項の規定に基づき、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護するために特に必要があると認めるときは、避難支援等の実施に必要な限度で、支援関係者に対し要支援者名簿を提供することができる。この場合においては、要支援者名簿を提供することについて、本人同意を得ることを要しない。
(要支援者名簿の活用)
第7条 前条第1項の規定により要支援者名簿の提供を受けた支援関係者(以下「名簿受領者」という。)は、災害発生時や災害が発生するおそれがある場合のほか、平時においても防災訓練等の避難準備に要支援者名簿を活用するよう努める。
2 名簿受領者は、要支援者名簿の活用の必要がなくなった場合は、速やかに区に返還しなければならない。
(登録情報の保護)
第8条 名簿受領者は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 要支援者名簿に掲載された個人情報(以下「登録情報」という。)を他に漏らさないこと。
(2) 要支援者名簿をこの要綱の目的以外の目的に使用しないこと。
(3) 要支援者名簿の紛失等がないように適正に管理すること。
2 名簿受領者は、前項各号のいずれかに反する事態が生じたときは、直ちに区長に申し出なければならない。
3 名簿受領者は、区と登録情報の適正な管理について、必要に応じて、あらかじめ別に定める覚書、協定、契約等を締結しなければならない。
4 区長は、名簿受領者に対し、登録情報の保護に関して、必要に応じて指示又は調査を行うことができる。
5 区長は、名簿受領者が登録情報を適正に管理できないと認めた場合には、要支援者名簿を返還させることができる。
(要支援者名簿の更新)
第9条 支援関係者に提供する要支援者名簿の更新は、年1回以上とする。ただし、状況に応じて要支援者名簿を更新することができる。
2 前項の規定により更新した要支援者名簿の提供を受けた支援関係者は、更新前の要支援者名簿を区に返還しなければならない。
(登録情報の変更)
第10条 区長は、要支援者名簿の登録情報(該当者の情報に限る。)に変更が生じたときは、法第49条の10第3項の規定により、当該情報を更新することができる。
2 申請書兼同意書又は同意書を区長に提出した者は、要支援者名簿の登録情報に変更が生じたときは、再度申請書兼同意書又は同意書を区長に提出するものとする。
3 区長は、前2項の規定により要支援者名簿の登録情報に変更が生じた場合は、速やかに名簿受領者に変更内容を通知するものとする。
(個別避難計画)
第11条 区、支援関係者等は、申請書兼同意書又は同意書を区長に提出した者(人工呼吸器を使用している者を除く。)に対し、災害時の支援に必要な情報等をあらかじめ記載した港区避難行動要支援者個別避難計画(第3号様式。以下「個別避難計画」という。)を作成しなければならない。
2 みなと保健所は、同意書を区長に提出し、かつ、みなと保健所が別に定めた同意書及び個別避難計画に同意した者(人工呼吸器を使用している者に限る。)に対し、別に定める在宅人工呼吸器使用者のための個別避難計画を作成しなければならない。
(取下げ)
第12条 申請書兼同意書又は同意書を区長に提出した者が同意を取り下げる場合は、港区避難行動要支援者登録取下げ届(第4号様式)を区長に提出しなければならない。
(取消し)
第13条 区長は、被登録者が次の各号のいずれかに該当する場合は、登録を取り消すことができる。
(1) 被登録者が死亡したとき。
(2) 被登録者が区外に転出したとき。
(3) 被登録者が入院又は入所により自宅に戻れる見通しが立たないとき。
(4) その他被登録者が第3条各号に該当しなくなったとき。
(委任)
第14条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は、防災危機管理室長が別に定める。
付則
(施行期日)
1 この要綱は、平成27年11月1日から施行する。
(港区災害時要援護者登録事業実施要綱の廃止)
2 港区災害時要援護者登録事業実施要綱(平成19年3月30日18港防防第10398号。以下「旧要綱」という。)は、廃止する。
(経過措置)
3 旧要綱の規定により区が作成し、及び区から提供された港区災害時要援護者登録名簿(以下「登録名簿」という。)を保管している支援関係者(以下「登録名簿を保管している支援関係者」という。)は、登録名簿を、次項の規定により区に返還するまでの間、なお使用することができる。
4 登録名簿を保管している支援関係者は、第6条の規定により要支援者名簿を区から提供されたときに、登録名簿を区に返還しなければならない。
付則
この要綱は、平成28年12月1日から施行する。
付則
この要綱は、令和5年3月1日から施行する。