○港区立がん在宅緩和ケア支援センター条例

平成二十九年三月十五日

条例第十一号

(目的)

第一条 この条例は、がん患者(がん患者であった者を含む。以下同じ。)が住み慣れた地域で安心して療養生活を営むことができるよう、がん患者及びその家族を支援するため、港区立がん在宅緩和ケア支援センター(以下「センター」という。)の設置及び管理運営に関し、必要な事項を定めることを目的とする。

(名称及び位置)

第二条 センターの名称及び位置は、次のとおりとする。

名称

位置

港区立がん在宅緩和ケア支援センター

東京都港区白金台四丁目六番二号

(事業)

第三条 センターは、第一条に定める目的を達成するため、次の事業を行う。

 がんの医療相談又はがんの在宅における緩和ケア(がん患者に係る身体的若しくは精神的な苦痛又は社会生活上の不安を緩和することによりその療養生活の質の維持向上を図ることを主たる目的とする看護その他の行為をいう。)に係る相談に関すること。

 がん患者の在宅における療養生活の支援に関すること。

 がん患者及びその家族並びにそれらを支援する者の交流に関すること。

 がん対策に係る普及啓発に関すること。

 がん患者及びその家族の支援に係る関係機関の調整に関すること。

 がん患者及びその家族を支援する者の育成に関すること。

 センターの施設の利用に関すること。

 前各号に掲げるもののほか、区長が必要と認める事業

(施設)

第四条 センターに置く施設は、次のとおりとする。

 相談室

 交流スペース

 講習室

 情報コーナー

(休館日)

第五条 センターの休館日は、次のとおりとする。ただし、区長が必要と認めるときは、これを変更し、又は臨時に休館することができる。

 日曜日

 国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に定める休日

 一月二日及び同月三日並びに十二月二十九日から同月三十一日まで

(開館時間)

第六条 センターの開館時間は、午前十時から午後九時までとする。ただし、土曜日にあっては、午前十時から午後五時までとする。

2 前項の規定にかかわらず、区長が必要と認めるときは、開館時間を変更することができる。

(利用できるものの範囲)

第七条 センターの事業のうち、第三条第一号及び第二号に掲げる事業を利用できる者は、区内に住所を有するがん患者及びその家族並びにそれらを支援する者とする。

2 センターの施設のうち、講習室を利用できるものは、がん患者を支援する団体とする。

3 前二項の規定にかかわらず、区長が適当と認めるものは、第三条第一号及び第二号に掲げる事業又は講習室を利用することができる。

(利用の承認)

第八条 センターの施設のうち、講習室を利用しようとするものは、あらかじめ区長の承認を受けなければならない。

2 区長は、前項の承認に当たり、必要な条件を付することができる。

(利用の不承認)

第九条 区長は、次の各号のいずれかに該当するときは、利用の承認をしない。

 公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると認めるとき。

 営利を目的として利用するとき。

 管理上支障があると認めるとき。

 前三号に掲げる場合のほか、区長が不適当と認めるとき。

(使用料)

第十条 センターの施設の使用料は、無料とする。

(利用権の譲渡等の禁止)

第十一条 利用の承認を受けたものは、利用の権利を譲渡し、又は転貸してはならない。

(施設の変更禁止)

第十二条 センターの施設を利用するもの(以下「利用者」という。)は、センターの施設に特別の設備をし、又は変更を加えてはならない。ただし、あらかじめ区長の承認を受けたときは、この限りでない。

(利用承認の取消し等)

第十三条 区長は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、利用の承認を取り消し、又は利用を制限し、若しくは停止することができる。

 利用目的又は利用条件に違反したとき。

 この条例若しくはこれに基づく規則に違反し、又は区長の指示に従わないとき。

 災害その他の事故により、センターの施設の利用ができなくなったとき。

 工事その他の都合により、区長が特に必要と認めるとき。

(原状回復の義務)

第十四条 利用者は、センターの施設の利用を終了したときは、直ちに当該施設を原状に回復しなければならない。

2 前条の規定により、利用の承認を取り消され、又は利用を停止されたときも同様とする。

(損害賠償の義務)

第十五条 利用者は、センターの施設に損害を与えたときは、区長が相当と認める損害額を賠償しなければならない。ただし、区長がやむを得ない理由があると認めるときは、その額を減額し、又は免除することができる。

(指定管理者による管理)

第十六条 区長は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号。以下「法」という。)第二百四十四条の二第三項の規定により、法人その他の団体であって区長が指定するもの(以下「指定管理者」という。)に、センターの管理運営に関する業務のうち、次に掲げるものを行わせることができる。

 第三条各号に掲げる事業に関する業務(利用の承認に係るものを除く。)

 施設、付属設備及び物品の保全(軽易な修繕及び整備を含む。以下同じ。)に関する業務

 施設内の清潔の保持、整頓その他の環境整備に関する業務

(指定管理者の指定)

第十七条 指定管理者としての指定を受けようとする者は、区規則で定めるところにより、区長に申請しなければならない。

2 区長は、前項の規定による申請があったときは、次に掲げる基準により最も適切にセンターの管理運営を行うことができると認める者を指定管理者に指定するものとする。

 前条各号に掲げる業務について相当の知識及び経験を有する者を当該業務に従事させることができること。

 安定的な経営基盤を有していること。

 センターの効用を最大限に発揮するとともに、効率的な管理運営ができること。

 関係法令及び条例の規定を遵守し、適正な管理運営ができること。

 前各号に掲げるもののほか、区規則で定める基準

3 区長は、前項の規定による指定をするときは、効率的かつ効果的な管理運営を考慮し、指定の期間を定めるものとする。

(指定することができない法人等)

第十八条 区長は、区議会議員、区長、副区長、教育長並びに法第百八十条の五第一項に規定する委員会の委員及び委員が、無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役若しくはこれらに準ずべき者、支配人又は清算人(以下「役員等」という。)となっている法人その他の団体(区が資本金、基本金その他これらに準ずるものの二分の一以上を出資している法人その他の団体であって、区議会議員以外の者が役員等となっているものを除く。)を指定管理者に指定することができない。

(指定管理者の指定の取消し等)

第十九条 区長は、指定管理者が次の各号のいずれかに該当するときは、第十七条第二項の規定による指定を取り消し、又は期間を定めて管理運営の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

 管理運営の業務又は経理の状況に関する区長の指示に従わないとき。

 第十七条第二項各号に掲げる基準を満たさなくなったと認めるとき。

 第二十一条第一項各号に掲げる管理運営の基準を遵守しないとき。

 前三号に掲げるもののほか、当該指定管理者による管理運営を継続することが適当でないと認めるとき。

(指定管理者の公表)

第二十条 区長は、指定管理者の指定をし、若しくは指定を取り消したとき、又は期間を定めて管理運営の業務の全部若しくは一部の停止を命じたときは、遅滞なくその旨を告示するものとする。

(管理運営の基準等)

第二十一条 指定管理者は、次に掲げる基準により、センターの管理運営に関する業務を行わなければならない。

 関係法令及び条例の規定を遵守し、適正な管理運営を行うこと。

 センターを利用するものに対して適切なサービスの提供を行うこと。

 施設、付属設備及び物品の保全を適切に行うこと。

 業務に関連して取得した個人に関する情報を適切に取り扱うこと。

2 区長は、次に掲げる事項について、指定管理者と協定を締結するものとする。

 前項各号に掲げる基準に関し必要な事項

 業務の実施に関する事項

 業務の実績報告に関する事項

 前三号に掲げるもののほか、センターの管理運営に関し必要な事項

(委任)

第二十二条 この条例の施行について必要な事項は、区規則で定める。

この条例は、区規則で定める日から施行する。ただし、第十七条から第二十条まで及び第二十二条の規定は、公布の日から施行する。

(平成二九年八月規則第三五号で、同三〇年四月一日から施行)

港区立がん在宅緩和ケア支援センター条例

平成29年3月15日 条例第11号

(平成30年4月1日施行)