○港区行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例

平成二十九年十月十三日

条例第二十四号

(目的)

第一条 この条例は、区の機関に係る申請、届出その他の手続等に関し、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により行うことができるようにするための共通する事項を定めることにより、区民の利便性の向上を図るとともに、行政運営の簡素化及び効率化に資することを目的とする。

(定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

 条例等 条例及び規則(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百三十八条の四第二項に規定する規程を含む。以下この号において同じ。)並びに特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例(平成十一年東京都条例第百六号)及び東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例(平成十一年東京都条例第百十五号)により特別区が処理することとされた事務について規定する東京都の条例及び東京都の規則をいう。

 区の機関 区長、教育委員会、選挙管理委員会及び監査委員若しくはこれらに置かれる機関又はこれらの機関の職員であって法令若しくは条例等により独立に権限を行使することを認められたものをいう。

 書面等 書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。

 署名等 署名、記名、自署、連署、押印その他氏名又は名称を書面等に記載することをいう。

 電磁的記録 電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。

 申請等 申請、届出その他の法令又は条例等の規定に基づき区の機関に対して行われる通知をいう。

 処分通知等 処分(行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいう。)の通知その他の法令又は条例等の規定に基づき区の機関が行う通知(不特定の者に対して行うものを除く。)をいう。

 縦覧等 法令又は条例等の規定に基づき区の機関が書面等又は電磁的記録に記録されている事項を縦覧又は閲覧に供することをいう。

 作成等 法令又は条例等の規定に基づき区の機関が書面等又は電磁的記録を作成し、又は保存することをいう。

 手続等 申請等、処分通知等、縦覧等又は作成等をいう。

(電子情報処理組織による申請等)

第三条 区の機関は、申請等のうち当該申請等に関する他の条例等の規定により書面等により行うこととしているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、区規則で定めるところにより、電子情報処理組織(区の機関の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)と申請等をする者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用して行わせることができる。

2 前項の規定により行われた申請等については、当該申請等を書面等により行うものとして規定した申請等に関する条例等の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該申請等に関する条例等の規定を適用する。

3 第一項の規定により行われた申請等は、同項の区の機関の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該区の機関に到達したものとみなす。

4 第一項の場合において、区の機関は、当該申請等に関する他の条例等の規定により署名等をすることとしているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって区規則で定めるものをもって当該署名等に代えさせることができる。

(電子情報処理組織による処分通知等)

第四条 区の機関は、処分通知等のうち当該処分通知等に関する他の条例等の規定により書面等により行うこととしているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、区規則で定めるところにより、電子情報処理組織(区の機関の使用に係る電子計算機と処分通知等を受ける者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用して行うことができる。

2 前項の規定により行われた処分通知等については、当該処分通知等を書面等により行うものとして規定した処分通知等に関する条例等の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該処分通知等に関する条例等の規定を適用する。

3 第一項の規定により行われた処分通知等は、同項の処分通知等を受ける者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該処分通知等を受ける者に到達したものとみなす。

4 第一項の場合において、区の機関は、当該処分通知等に関する他の条例等の規定により署名等をすることとしているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって区規則で定めるものをもって当該署名等に代えることができる。

(電磁的記録による縦覧等)

第五条 区の機関は、縦覧等のうち当該縦覧等に関する他の条例等の規定により書面等により行うこととしているもの(申請等に基づくものを除く。)については、当該条例等の規定にかかわらず、区規則で定めるところにより、書面等の縦覧等に代えて当該書面等に係る電磁的記録に記録されている事項又は当該事項を記載した書類の縦覧等を行うことができる。

2 前項の規定により行われた縦覧等については、当該縦覧等を書面等により行うものとして規定した縦覧等に関する条例等の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該縦覧等に関する条例等の規定を適用する。

(電磁的記録による作成等)

第六条 区の機関は、作成等のうち当該作成等に関する他の条例等の規定により書面等により行うこととしているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、区規則で定めるところにより、書面等の作成等に代えて当該書面等に係る電磁的記録の作成等を行うことができる。

2 前項の規定により行われた作成等については、当該作成等を書面等により行うものとして規定した作成等に関する条例等の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該作成等に関する条例等の規定を適用する。

3 第一項の場合において、区の機関は、当該作成等に関する他の条例等の規定により署名等をすることとしているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって区規則で定めるものをもって当該署名等に代えることができる。

(手続等に係る情報システムの整備等)

第七条 区は、区の機関に係る手続等における情報通信の技術の利用の推進を図るため、情報システムの整備その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 区は、前項の措置を講ずるに当たっては、情報通信の技術の利用における安全性及び信頼性を確保するよう努めなければならない。

3 区は、区の機関に係る手続等における情報通信の技術の利用の推進に当たっては、当該手続等の簡素化又は合理化を図るよう努めなければならない。

(手続等に係る電子情報処理組織の使用に関する状況の公表)

第八条 区長は、区の機関が電子情報処理組織を使用して行わせ、又は行うことができる申請等及び処分通知等その他この条例の規定による情報通信の技術の利用に関する状況について、少なくとも毎年度一回、インターネットの利用その他の方法により公表するものとする。

(委任)

第九条 この条例の施行について必要な事項は、区規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、区規則で定める日から施行する。

(平成二九年一一月規則第四四号で、同二九年一一月一三日から施行)

(港区行政手続条例の一部改正)

2 港区行政手続条例(平成八年港区条例第二十九号)の一部を次のように改正する。

(次のよう略)

港区行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例

平成29年10月13日 条例第24号

(平成29年11月13日施行)