○港区住宅等優良建築物環境整備助成金交付要領

平成8年3月29日

7港都整第251号

(趣旨)

第1条 この要領は、港区住宅等優良建築物環境整備助成要綱(平成3年3月28日2港都都第624号。以下「要綱」という。)第10条の規定に基づき、助成金の交付に関して必要な事項を定めるものとする。

(用語)

第2条 この要領において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 歩道状空地

前面道路の全長にわたって設ける歩行者用の公開空地(幅が1メートル以上で長さが4メートル以上であること。)をいう。

(2) 広場状空地

前面道路、公園等の公共施設に面して広がりを持った公開空地(最も狭い部分の幅が3メートル以上であること。)をいう。

(3) 貫通通路

敷地内を動線上自然に通り抜け、道路、公園等の間を有効に連絡する公開空地(幅が2メートル以上であること。)をいう。

2 前項に定めるもののほか、この要領で使用する用語の意義は、要綱で使用する用語の例による。

(助成の基準)

第3条 要綱第3条第3号及び第4号に定める適用要件は、次の各号のすべてに該当するものでなくてはならない。

(1) 次の表の左欄に掲げる区分に応じ、同表の右欄に掲げる住宅が設置されること。

指定容積率

延べ面積に対する住宅の面積の割合

400%以下

30%以上

400%を超え、500%以下のもの

(110-0.2×指定容積率)以上

500%を超えるもの

10%以上

(2) 住宅の一戸当たりの専有面積が、50平方メートル以上164平方メートル以下であること。ただし、区長がやむを得ないと認めるときは、この限りでない。

(3) 敷地内に歩道状空地を設けること。ただし、区長が認めるときは、広場状空地又は貫通通路により、これに替えることができるものとする。

2 前項第3号の場合において、助成事業の敷地を含む地域に街づくりの方針として定められた計画(地区計画等)がある場合には、歩道状空地の幅はその定めるところによる。ただし、都市計画に定められた道路等は、公開空地に含まないものとする。

(助成金の額の算出方法)

第4条 要綱第4条に定める助成金の額の算出方法は、次のとおりとする。

(1) 設計等に要する費用

基本設計料=基準工事単価×延べ面積×基本設計料率

建築設計料=基準工事単価×延べ面積×建築設計料率

前記計算式により得られた基本設計料及び建築設計料の合計額の3分の2以内で、1,000万円を限度とする。

基本設計料率及び建築設計料率は、市街地再開発事業等補助要領(昭和62年5月20日建設省住街発第47号建設省住宅局長通達)の優良建築物等整備事業の事業計画作成費及び建築設計費に定めるそれぞれの料率を適用する。

(2) 空地整備に対する助成

固定資産(土地)評価額÷敷地面積÷指定容積率×公開空地の面積×α

αは、建築面積に含まれない部分については1.0、含まれる部分については0.5とし、それぞれの合計額の3分の2以内で、500万円を限度とする。

(3) 仮住居費

仮住居家賃月額(10万円を限度とする。)×工事期間(1月未満を切り捨て)

ただし、対象建築物の敷地等に住所を有する者(法人を除く。)が建築の前後にわたり当該建築物に引き続き居住する場合に限る。

(対象除外)

第5条 要綱第3条及び要領第3条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合は助成の対象としない。

(1) 建築基準法、同施行令その他法令に違反する場合

(2) 不動産業及びこれに類する業の業務として建築される場合

(3) 都市計画事業等

(4) 要綱に基づく助成以外の助成金等を受ける場合

(交付の申請)

第6条 施行者は、要綱第6条に基づく事前協議が調ったときは、助成金交付申請書(第1号様式)により、区長に申請しなければならない。

(交付の決定等)

第7条 区長は、前条の規定による助成金の交付申請があったときは、要綱第7条に基づき、助成金交付決定通知書(第2号様式)により、施行者に通知するものとする。

2 区長は、前項の助成金の交付決定に当たって、助成金の交付の目的を達成するため必要があると認めるときは、条件を付すことができる。

3 施行者は、助成金の交付決定又はこれに付された条件に不服があるときは、助成金の交付決定の通知を受けた日から起算して15日を経過する日までに交付申請の取下げをすることができる。ただし、区長が必要と認めるときは、この期限を変更することができる。

(事業内容の変更)

第8条 施行者は、前条第1項の規定に基づき、助成金の交付決定を受けた後において助成事業の内容を変更しようとするときは、次に掲げる申請書により、区長の承認を受けなければならない。

(1) 対象建築物の位置及び形態を変更しようとする場合又は助成事業を施行する区域を変更しようとする場合で、助成金の額に変更を生じないときは、事業内容変更承認申請書(第3号様式)

(2) 前号の場合において、助成金の額に変更を生じるときは、助成金交付変更申請書(第4号様式)

2 前2条の規定は、前項の場合に準用する。

(事業の中止又は廃止)

第9条 施行者は、助成金の交付決定を受けた後において事業を中止し、又は廃止しようとするときは、速やかに事業中止(廃止)承認申請書(第5号様式)により、区長の承認を受けなければならない。

(遂行状況の報告)

第10条 施行者は、各四半期(第4四半期を除く。)ごとに当該四半期における助成事業の遂行状況について、事業遂行状況報告書(第6号様式)により、区長に報告しなければならない。

(遂行命令等)

第11条 区長は、施行者が助成金の交付決定の内容又はこれに付した条件に従って助成事業を遂行していないと認めるときは、当該施行者に対し、これらに従って当該事業を遂行すべきことを命ずることができる。

2 区長は、施行者が前項の命令に違反したときは、当該施行者に対し、助成事業の遂行の一時停止を命ずることができる。

(実績報告)

第12条 施行者は、助成事業が完了した場合(廃止の承認を受けたときを含む。以下同じ。)は、当該事業完了の日から起算して1月を経過する日又は当該事業完了の日の属する会計年度末日のいずれか早い日までに、完了実績報告書(第7号様式)により、区長に報告しなければならない。

2 施行者は、事業が翌年度以降にわたるときは、年度末日までに年度終了実績報告書(第8号様式)により、区長に報告しなければならない。

(助成金の額の確定)

第13条 区長は、前条の規定による実績報告を受けた場合において、報告書の内容の審査及び必要に応じて行う現地調査により、当該報告に係る助成事業の成果が交付決定の内容及びこれに付した条件に適合しているかどうかを調査し、適合すると認めるときは、交付すべき助成金の額を確定し、助成金の額の確定通知書(第9号様式)により、施行者に通知するものとする。

(是正のための処置)

第14条 区長は、第12条の規定による実績報告を受理した場合において、当該報告に係る助成事業の成果が交付決定の内容及びこれに付した条件に適合しないと認めるときは、これらに適合させるための処置をとるべきことを施行者に命ずることができる。

(助成金の請求)

第15条 施行者は、第13条の規定による助成金の額の確定の通知を受けた後、当該通知に係る助成事業が完了し、又は会計年度が終了したときは、請求書(第10号様式)により区長に助成金の請求をしなければならない。

(交付決定の取消し)

第16条 区長は、施行者が第7条の規定による助成金の交付決定の内容及びこれに付した条件その他関係法令等、若しくはこれらに基づく区長の処置に違反したときは、当該助成金の交付決定の全部又は一部を取り消すことができる。

(助成金の返還)

第17条 区長は、前条の規定により助成金の交付決定を取り消した場合において、当該取消しに係る部分に関し既に助成金が交付されているときは、助成金返還命令書(第11号様式)により期限を定めて、その返還を命ずるものとする。

この要領は、平成8年4月1日から施行する。

様式(省略)

港区住宅等優良建築物環境整備助成金交付要領

平成8年3月29日 港都整第251号

(平成8年3月29日施行)