○港区養育支援訪問事業・子育て世帯訪問支援事業実施要綱

平成20年4月1日

19港子セ第276号

港区妊娠出産時家庭ホームヘルプサービス事業運営要綱(平成18年4月1日17港子セ第11号)の全部を改正する。

(目的)

第1条 この要綱は、児童福祉法(昭和22年法律第164号)に規定する養育支援訪問事業・子育て世帯訪問支援事業(以下「事業」という。)として、家事、子育て等に対して不安や負担を抱える子育て家庭、妊産婦、ヤングケアラー等がいる家庭の居宅を、訪問支援員が訪問し、家庭が抱える不安や悩みを傾聴するとともに、家事、子育て等の支援を実施することにより、家庭や養育環境を整え、虐待リスク等の高まりを未然に防ぐことを目的とする。

(支援の内容)

第2条 養育支援訪問事業は、要支援児童等に対し、その養育が適切に行われるよう、当該要支援児童等の居宅において、養育に関する相談、指導、助言その他必要な支援を行う。

2 子育て世帯訪問支援事業は、次に掲げる事業を行う。

(1) 家事支援(食事の準備、洗濯、掃除、買い物の代行、サポート等)

(2) 育児・養育支援(育児のサポート、保育所等の送迎、宿題の見守り、外出時の補助等)

(3) 子育て等に関する不安や悩みの傾聴、相談及び助言

(4) 地域の母子保健施策・子育て支援施策等に関する情報提供

(5) 支援対象者や児童の状況・養育環境の把握、区への報告

3 養育支援訪問事業及び子育て世帯訪問支援事業は、家庭の状況にあわせ、前2項の業務を包括的に実施する。

(支援の対象)

第3条 区内に住所を有する児童、保護者又は妊婦からの相談や、関係部署及び関係機関からの情報提供、相談等により把握され、本事業による支援が必要であると区が認めた要支援児童とする。

2 区内に住所を有する児童、保護者又は妊婦からの相談や、関係部署及び関係機関からの情報提供、相談等により把握され、次に掲げる者であって、本事業による支援が必要であると区が認めたものとする。

(1) 要支援児童

(2) 保護者に監護させることが不適当であると認められる児童の保護者及びこれに該当するおそれのある保護者

(3) 食事、生活習慣等について不適切な養育状態にある児童等、保護者の養育を支援することが特に必要と認められる児童の保護者及びこれに該当するおそれのある保護者

(4) 若年妊婦等、出産後の養育について出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦及びこれに該当するおそれのある妊婦

(5) その他事業の目的に鑑みて、区長が本事業による支援が必要と認める者(支援を要するヤングケアラー等を含む。)

(訪問支援者)

第4条 この事業による支援は、対象となる家庭の状況に応じてその家庭の育児、家事等の支援や専門的な支援をする者(以下「訪問支援者」という。)が訪問することにより行う。

2 訪問支援者は、次に掲げる区分に応じ、当該各号に定める要件を具備し、心身ともに健全であり、児童福祉の向上に理解と熱意を有する者でなければならない。

(1) 育児・家事援助を行う者 育児に関する知識及び経験が豊富で、育児及び家事に関する支援業務を適切に実行する能力を有すること、又はみなと子育てサポートハウス事業実施要綱(平成14年11月28日14港戦事第152号)第2条の規定に基づき、港区子育て支援員研修(地域保育コース)派遣型一時保育事業を修了していること。

(2) 専門的な支援を行う者 保健師、助産師、看護師、保育士のうち一つ以上の資格を有する者、子ども家庭支援センター職員又はケア専門家養成講座(一般社団法人ドゥーラ協会が監修するものに限る。)を受講し、当該講座に係る資格の認定を受けた者で、児童養育上の相談、指導及び助言の経験が豊富であり、支援業務を適切に実行する能力を有すること。

3 次の各号のいずれかに該当する者は、訪問支援者の資格を有しない。

(1) 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者

(2) 児童福祉法、児童売春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号)その他国民の福祉に関する法律(児童福祉法施行令(昭和23年政令第74号)第35条の5各号に掲げる法律に限る。)の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者

(3) 児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)第2条に規定する児童虐待又は児童福祉法第33条の10に規定する被措置児童等虐待を行った者

4 訪問支援者は、対象家庭に訪問する際、その身分を示す証票を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

(対象家庭の決定)

第5条 訪問を受けようとする家庭は、別に定める「港区養育支援訪問同意書」(以下「同意書」という。)を区長に提出しなければならない。

2 申請に基づき資格要件を審査し、訪問の可否を決定する。緊急を要すると区長が認める場合にあっては、同意書の提出は事後でも差し支えないものとする。なお、この場合、手続きはできるだけ速やかに行うものとする。

(負担額の決定)

第6条 訪問を受けた者は、別表に定められた区分により利用者負担額を支払わなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、区長が必要と認めた者は、無料とする。

(訪問回数・期間及び訪問時間)

第7条 訪問支援者の訪問回数、期間及び訪問時間は区の決定に基づく回数、期間及び時間とする。

2 訪問支援者の訪問時間は、午前7時から午後10時までとする。

3 事業を実施する期間は、1か月以上6か月以内とする。ただし、区長が認めるときは、当該期間を延長することができる。

(事業の委託)

第8条 区は、対象家庭、利用負担区分及び支援内容の決定を除き、この事業の一部を適切な事業運営が確保できると認められる事業者(以下「事業者」という。)に委託することができるものとする。

2 事業者は訪問支援者に対して、必要に応じ資質の向上のために研修を実施するものとする。

3 区は、別に定める「子育て世帯訪問支援事業実施依頼書」を事業開始時に、事業者に提出をし、事業者に依頼を行う。

(関係機関との連携)

第9条 区は、この事業の円滑な運営を図るため関係機関と密接な連携を保つものとする。

(研修)

第10条 区は、子育て世帯訪問支援事業を実施する訪問支援者に対して、訪問支援の目的、内容、支援の方法、個人情報の適切な管理、守秘義務等について必ず研修を実施するものとする。なお、専門資格を有する者については、各自の専門領域に関する部分を省略しても差し支えないものとする。

2 育児・養育支援を行う訪問支援員に対しては、AED(自動体外式除細動器)の使用方法や心肺蘇生等の実習を含んだ救急救命講習及び事故防止に関する講習について必ず研修を実施するものとする。なお、専門資格を有する者については、各自の専門領域に関する部分を省略しても差し支えないものとする。

(実施上の留意事項)

第11条 訪問支援者は、その支援を行うに当たって、対象者の人格を尊重し、当該家庭に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

(台帳等の整備)

第12条 区は、事業の実施に必要な対象家庭台帳等を作成した上、これを常時整備し、事業の適正な実施を図るものとする。

(委任)

第13条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。

この要綱は、平成20年4月1日から施行する。

この要綱は、平成22年4月1日から施行する。

この要綱は、平成27年4月1日から施行する。

この要綱は、平成29年4月1日から施行する。

この要綱は、平成30年4月1日から施行する。

この要綱は、令和6年4月1日から施行する。

別表(第5条関係)

階層区分

利用負担額

1時間

A

生活保護受給世帯

0円

B

住民税非課税世帯

375円

C

上記以外の世帯

750円

港区養育支援訪問事業・子育て世帯訪問支援事業実施要綱

平成20年4月1日 港子セ第276号

(令和6年4月1日施行)

体系情報
要綱集/第7類 区民生活/第4章
沿革情報
平成20年4月1日 港子セ第276号
平成22年4月1日 種別なし
平成27年4月1日 種別なし
平成29年4月1日 種別なし
平成30年4月1日 種別なし
令和6年4月1日 種別なし