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更新日:2025年3月4日
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ボツリヌス菌による食中毒に注意しましょう
令和7年1月、ボツリヌス菌による食中毒が発生し、入院した患者には麻痺症状などの重い症状が見られました。このような事例は、全国で令和3年、令和4年、令和6年にもそれぞれ1件ずつ発生しており、いずれも家庭で発生しています。主な原因は、密封包装された要冷蔵の食品を常温で保管したり、家庭での調理時に適切に加熱処理や保存がされなかったりしたことがあげられます。
ボツリヌス菌の特徴
ボツリヌス菌は土壌・水などに広く存在し、芽胞を形成します。通常、酸素のない状態で発芽、増殖するときに毒素(ボツリヌス毒素)を産生します。このボツリヌス毒素を含む食品を食べることで発症します。
潜伏期間(原因となる食中毒菌等に感染してから症状が出るまでの時間)は8時間~36時間で、おう吐や視力障害、言語障害等の神経症状が現れ、重症化すると呼吸麻痺により死に至る場合もあります。
芽胞は熱にとても強く、通常の加熱調理ではやっつけることができません。
真空パックのような食品は極めて酸素が少ない状態であるため、ボツリヌス菌に汚染されていた場合は菌が増殖し、ボツリヌス毒素を含む食品となってしまう可能性があります。
ボツリヌス菌による食中毒を防ぐには
食品を製造する事業者の方へ
製造する食品の分類を確認し、適切な加熱殺菌または冷蔵管理を行ってください。
容器包装詰加圧加熱殺菌食品
容器包装詰加圧加熱殺菌食品は、食品を気密性のある容器包装に入れ、密封した後、加圧加熱殺菌したものをいい、常温保存が可能です。
ボツリヌス菌の芽胞は熱にとても強いため、食品衛生法で製造基準(㏗が4.6を超え、水分活性が0.94を超える場合は中心部の温度が120℃で4分間加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法で加熱すること等)が規定されています。
容器包装詰加圧加熱殺菌食品の規格基準は以下を確認してください。
規格基準「容器包装詰加圧加熱殺菌食品」(PDF:109KB)(厚生労働省)
容器包装詰加圧加熱殺菌食品には「気密性のある容器包装に入れ、密封した後、加圧加熱殺菌した旨」の表示が必要です。
レトルトパウチ食品
容器包装詰加圧加熱殺菌食品のうち、遮光性を有するものが「レトルトパウチ食品」で、常温保存が可能です。
レトルトパウチ食品には「レトルトパウチ食品である旨」の表示が必です。
上記以外の真空パック詰食品
上記以外の真空パック詰食品は、120℃で4分間に満たない条件で殺菌を行っているため、常温で保管するとボツリヌス菌が増殖し、ボツリヌス毒素を産生する可能性があります。ボツリヌス菌の増殖を防ぐためには冷蔵保管が必要です。「要冷蔵」、「10℃以下で保存」等の表示をおおむね20ポイント以上の活字で表示してください。
食品関係事業者の皆さまへ(厚生労働省)(PDF:192KB)
(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/03-4.html)
区民の方へ
家庭で真空パック、缶詰、瓶詰等をつくるときの注意点
ボツリヌス菌は土壌などに広く存在しているため、食材は十分に洗浄しましょう。
また、ボツリヌス菌は3℃未満で増殖および毒素の産生が停止するため、食品は3℃未満で冷蔵または-18℃以下で冷凍保管しましょう。
発症の原因となるボツリヌス毒素は、80℃で30分間(100℃の場合は数分以上)の加熱で失活するため、食べる前に十分加熱することも効果的です。
食品を保管するときの注意点
「要冷蔵」、「10℃以下で保存」といった表示がある食品は必ず冷蔵保管してください。
真空パックなどで、膨張・異臭がある場合はボツリヌス菌が増殖している可能性があります。絶対に食べないようにしてください。
(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/03-4.html)
乳児ボツリヌス症
1歳未満の乳児は、ボツリヌス菌の芽胞を摂取すると腸管内で菌が増殖し、産生された毒素が吸収されてボツリヌス菌による症状を起こすことがあります。ボツリヌス菌の芽胞に汚染される可能性のある食品(はちみつ等)を食べさせるのは避けてください。
詳しくは、1歳未満の乳児にはちみつを食べさせないでください を参照してください。
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