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更新日:2024年11月11日

麻布地区の地域情報紙(最新号)

 アートな麻布に魅せられて34 麻布の家紋

読者の皆様は「江戸切絵図」をご存知ですか?
江戸城下を幾つかの区域に分割し、武家屋敷名、寺社名、地名を記録した区分絵図です。
この切絵図自体もアートと言える程見事なものですが、その中に「大名屋敷」があり、所々名前の上に「家紋」が入っています。入っているところもあれば、入っていないところも…。この切絵図を見ると様々な疑問も浮かび上がってきます。そんな疑問を調べつつ、現在とは違う遠い昔日(せきじつ)に思いを馳(は)せて日本の意匠「家紋」を追っていきたいと思います。

一、

日本における家紋の数は5,000〜10,000(それ以上)とも言われており、すべてを把握できないのが現状です。現在の日本では冠婚葬祭用の着物や墓石などに自分の家の家紋を使うことが多く、そのモチーフは古くから日本で親しまれた植物や動物、星など多岐にわたります。デザインを細かく分類すると30,000種類以上の家紋が存在すると言われています。しかし、古来使われている家紋をもとに分離・変形・追加された物が多く、原形が分かる家紋が大半です。

二、

江戸時代は、徳川幕府の下に約300の「藩」を置く幕藩(ばくはん)体制によって社会を統治していました。 その藩を率いていたのが「大名」です。大名の力は、領地の生産性や経済規模を表す「石=こく」という単位によって示されていました。大名とは1万石(ごく)以上の石高を有するものに限られていました。

当時の基準で1石を通貨に換算すると約1両に相当したそうです。 つまり、1万石の石高は、約1万両の価値があったということになります。

ちなみに、1両は現在の貨幣価値で約10万円に相当します。つまり大名(≒藩)は最低でも10億円以上の石高(経済規模)を有していたことになります。申し添えるまでもありませんが、当時(江戸時代)の経済水準と現在のそれとを単純に比較することはできません。しかしながら、「さすがは大名」と言われるだけの規模(力)を感じませんか?

三、

江戸時代、将軍から諸大名に与えられた江戸藩邸のことを指します。 明暦の大火(明暦3(1657)年)後は非常時の備えとして中屋敷・下屋敷が与えられました。上屋敷は主に藩主やその家族が居住し、政庁も置かれていました。中屋敷は隠居した藩主や成人した跡継ぎが住むことが多かったようです。下屋敷は国元からの荷を揚げるため、主に水辺につくられた蔵屋敷です。

四、

図1で示した「江戸切絵図〜麻布図〜」によれば、名前の上に家紋が入っているところは「大名家上屋敷」を示しているようです。数えてみると麻布図には17の家紋がありました。

家紋そのものの図柄を通して日本の意匠を探るのは勿論、麻布に住まう大名はどの様な人物であったか?(家紋の名前も気になりますよね?)など興味は尽きません。この17の家紋が麻布にどう関わってくるのか、次号以降乞うご期待!

図1 [江戸切絵図] 麻布絵図

現在の地図と比べて大分違いがあるのは当然ですが、今もその名(な)残ごりがある場所はたくさんあります。(流れに沿って)右下から左上に流れているのは「古川」です。今の地図と見比べてみてもそこまで大きく変わっていないことがわかります。この地図でどこが「麻布十番」か分かりますか?

(取材・文/田中康寛)

参考文献

  • 〔江戸切絵図〕 麻布絵図 著者:景山致恭,戸松昌訓,井山能知//編 出版者:尾張屋清七 出版年月日:嘉永2-文久2(1849-1862)刊
  • 『決定版 知れば知るほど面白い! 江戸三百藩』 著者 山本明 株式会社西東社 2011年1月出版
  • 『思わず人に教えたくなる「家紋」のすべてがわかる本』 著者 能坂利雄 株式会社新人物往来社 2009年5月出版
  • 『江戸三百藩大全 全藩藩主変遷表付』 著者 中山良昭 株式会社廣済堂出版 2015年3月出版

家紋引用元

 まちのお役立ち16 麻布みんなのラジオ~ラジオメンバーに聞いてみた~

令和5年(2023年)8月8日に配信を開始した「麻布みんなのラジオ」は、麻布地域の皆さまおよび麻布地区総合支所の温かいご支援のもと、これまでに4回の配信を行いました。

「麻布みんなのラジオ」は、麻布地区総合支所協働推進課の地域事業「ミナヨク」7期から、麻布地区の新たな「情報発信」のかたちとして麻布の魅力・人・活動を紹介し、さまざまな人々やアイデアがつながり、新しい発見や交流が生まれるきっかけになる場を目指し立ち上げました。

ここから色々な取り組みや交流が広がっていくことを期待して、 親しみやすく、馴染みやすい「麻布」「みんな」「ラジオ」という3つのキーワードから「麻布みんなのラジオ」という名称にしました。

外国の方々やリスニングの勉強に楽しんで役立てていただけるよう、日本語版と英語版をYouTubeで配信しています。

現在、麻布地区総合支所から紹介いただいた広尾学園高等学校インターナショナルコースの生徒4名(片山 綺華(かたやま あやか)さん、林(はやし) エレナさん、森本 晋(もりもと しん)さん、渡部 遼成(わたなべりょうせい)さん)がメンバーとして加わり、一緒に活動しています。

このプロジェクトに参加する前と後で、何か変化を感じた点はありますか。

A: ラジオを聴く習慣がなかったので、電波を使って発信するというイメージが想像できませんでした。

B: 当初、YouTube上に音声や名前を載せ、動画で撮影風景や顔まで映る怖さを感じていました。

C: Audacityという音声編集ソフトで音声編集を行い、YouTubeにアップロード、Instagramを発信する。内容も私たちらしさを取り入れたりと様々なことができる、アグレッシブなプロジェクトだと感じています。

D: これからの方向性に迷っていた時に「ワイワイ子ども食堂 Alice’sTable」様から取材に来ませんかとお声がけをいただき、私たちで企画・取材ができたことは自信につながりました。

A: 事前に質問を考えたりしましたが、相手をよく知ろうという姿勢でいたら、何気ない会話から意外な話を聞くことができ、自分の世界が広がりました。

B: 先日、麻布みんなのラジオを含む、広尾学園学生コミュニティを設立しました。後輩たちが様々な活動をしてくれるのではないかと、楽しみにしております。

C: 日本語で伝えることが難しく緊張しました。日本語でのコミュニケーション能力が少し伸びたと思います。

英語版も制作するにあたり、工夫された点や印象に残ったことはありますか。

A: 内容をそのまま英訳しても独自性がないのではと考え、伺った話をまとめて英語でディスカッションをしていくことにしました。

B: 外国人の方への情報発信や、リスニングの勉強としての役割について今後考えていきたいと思います。

C: 英語版では、ゲストの方の声を 届けられないのは残念だなと思います。4人でディスカッションをできたのは良かったと思っています。

A: 私たちの強みである英語を生かすことができ、自分の意見を作り上げていく作業はとても楽しかったです。

B: 4人それぞれ興味が異なるため、「一番面白いところをピックアップしよう」となると、4つの異なる意見が出てきました。それぞれが異なる視点を持っていることに気づき、とても面白いと感じました。

これからの皆さんの夢について聞かせてください。

A: 自ら仮説を立て、実験を行い、結果を分析することに、興味があります。早い段階から経験を積むことができる環境に身を置きたいと思っています。

長年乗馬を続けているので、広い場所で馬と一緒に楽しく過ごしたいと思っています。

B: 私は事象が解明されることに興味があり、理科を軸に教科横断的な学部で、世界規模で地球を見つめる学びを追求し、災害予測など色々な分野で人々や社会に貢献したいと思っています。

C: 私は、物事を深く分析して考えることに関心があるので、それを活かすことについて学んでいき提言していきたいです。私にとっての励みは、祖母がこのラジオを楽しみにしてくれたり、周りの方々に自分の成長を喜んでもらえることです。家族には深く感謝しております。

D: 私は人と分かり合いたいと思い、さまざまな活動に打ち込んできました。法や政策について、より議論が深められる環境に身を置きたいと考えています。

常に周りの方がサポートしてくれていることに感謝しているので、つながりを大事に生きる人になりたいと思ってます。

ラジオ番組制作や配信という初めての経験の中で試行錯誤を重ねたことや自分たちの夢について、率直にお話しいただきました。

 (取材/井上まゆみ、田中康寛 文/井上まゆみ)

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