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更新日:2025年2月19日
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第一章 はじめに
令和7年第1回港区議会定例会の開会に当たり、私の所信の一端を申し上げ、区民の皆様と区議会の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。
昨年6月に区長に就任し、約7か月が経ちました。多くの皆様にお支えいただき、区政を前に進めることができていると感じております。港区のためにお力添えいただいている全ての皆様に、深く感謝を申し上げます。
今、日本は大きな時代の転換点を迎えています。
世界情勢は激動の中にあります。先月、アメリカでは新たな大統領が就任し、その動向を各国のリーダーたちが注視しています。
国際関係が複雑に絡み合い、世界経済の先行きはますます不透明な状況となる一方で、気候変動や資源エネルギー問題など、グローバルな課題が深刻化しています。
そして、これらの影響が日本、更には港区にも確実に押し寄せてきています。
長期化する円安や物価高騰が私たち区民の暮らしを直撃しています。また、建設業や運送業をはじめ、各業界の人手不足がいよいよ顕在化していることを実感しています。「2024年問題」は現実のものとなりました。
昨年の日本の出生数は、国の統計開始以降、初めて70万人を割ると言われており、さらに今年は、団塊の世代全員が後期高齢者となる、いわゆる「2025年問題」に直面する年となります。我が国は、少子高齢化がこれまで以上に急加速する局面を迎えています。
また、能登半島地震や南海トラフ地震臨時情報の発表、度重なる台風の日本上陸に加え、先月、宮崎県で最大震度5弱の地震が発生するなど、首都直下地震をはじめとした自然災害の脅威も高まっています。
その一方で、ここ数年、AIなどのテクノロジーは驚異的な速度で進展しています。これらの技術を正しく使いこなすことで、迅速で機動的な災害対応、人々の生活の質や労働生産性の飛躍的な向上が期待されています。
麻布霞町の出身であり、日本人として初めて国連難民高等弁務官を務めた緒方貞子さんは、次のような言葉を残しています。「危機や難局は乗り越えるためにある。向き合って進んでいかないといけない」。緒方さんは、時代の大きなうねりの中で、「命を救うこと」を最優先に、人道危機の最前線で援助活動に取り組み、現場から「人間の安全保障」や「世界の連帯」の在り方を大きく変えてきました。
どのような状況においても、現場主義で課題や困難に向き合い、道を切り開いていくことで、まだ見ぬ明るい未来を自分たちの手で創りあげていくことができる。緒方さんの姿に思いを馳せ、私はそう確信しています。
私は、現場の一人ひとりの声に真摯に耳を傾け、実直に課題に向き合い、区政運営のかじ取りを担ってまいります。
様々な社会課題が立ちはだかり、不確実性が高まる時代にあっても、港区には、地域を愛し、地域を支え、歴史を今につなぐ人たち、全国、世界各地から集まってくる人たち、そして、まちに希望を与えてくれる多くの子どもたちがいます。
まちが大きく変わりゆく中にあっても、まちをつくるのは「ひと」です。
多くの人やモノ、文化が行き交う、まさに「港」だからこそ、人々が懐深く多様性を受け入れ、新しい流れと価値を生み出し、魅力あるまちをつくりあげていくことができます。
私は区民と共に、変化を恐れず、「ひと」の力を大切にし、希望あふれる未来に向け、「やさしさが響きあい、世界とつながる都市・港区」を実現してまいります。
それでは、私が区長に就任した際に、施政方針で掲げた5つの重点施策の実現に向けた具体的な取組について、申し述べてまいります。
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