更新日:2026年3月17日
ページID:12684
ここから本文です。
高輪地区の地域情報紙(最新号)

街が変わる 物語がぐるぐる巡る文化の実験的ミュージアム 「MoN Takanawa(モン タカナワ)」3月28日開館!
今回インタビューに応えていただいた、開館準備室の清水理三郎さん(JR東日本文化創造財団)

TAKANAWA GATEWAY CITYのまちびらきから1年。令和8(2026)年3月28日(土曜日)に、いよいよグランドオープンを迎えます。その目玉となるのが、「MoN Takanawa: The Museumof Narratives」。 開館を間近に控えたミュージアムについて、取材に伺いました。
「門」と「問い」。物語のミュージアムとは
MoN(モン)という不思議な響き。そこには「門(新しい世界への入り口)」と「問い(未来を創るきっかけ)」という2つの意味が込められています。「このミュージアムは、特定の収蔵品を持つ従来の美術館とは異なります」
そう語るのは、開館準備室コミュニケーション推進部部長の清水理三郎さん(JR東日本文化創造財団)です。物語のミュージアムという名前の通り、ここでは物語こそが主役になるといいます。
例えば、展示を見て感じた「なぜ?」という疑問。それを家族や友人と話したり、調べたりすることで、また新しい発見が生まれる─そうした一人ひとりの物語が積み重なり、新しい文化が生まれていく。そんなつながりが、この高輪の地から始まろうとしています。
すべてが「ぐるぐる」。デザインに込められた想い
MoN Takanawaは、ロゴから建物まで、すべてが「ぐるぐる(スパイラル)」で貫かれています。
外観の特徴であるスロープは、実際に歩いて巡ることができます。同じ場所を回りながら視点が高まり、新しい景色に出会う体験は、物語が深まる過程そのもの。そして、開館記念特別展も「ぐるぐる展」。すべてが「ぐるぐる」という物語でつながっています。
半年ごとに届く、新しい「問い」
MoN Takanawaは半年ごとにミュージアム全体で共通のシーズンテーマを掲げ、社会に「問い」を投げかけます。最初のシーズンテーマは「Life as Culture ─生きるは、ブンカだ」。歌舞伎やバレエなど、ジャンルを超えた多彩な文化体験も展開される予定です。
チケットなしでも楽しめる?
「地域の方にこそ、ふらりと遊びに来てほしい」清水さんがそう語る通り、館内にはチケットなしで立ち寄れる無料エリアが充実しています。観光スポットとしてだけでなく、日常の中で愛される地域の居場所へ。そんな願いが、施設の随所に込められています。
街と共に育つ、100年先の物語
「周辺の公園整備などを含め、これから街と共に成長していく施設です」─清水さんはそう語ります。
「ここはTAKANAWA GATEWAY CITYが掲げる『100年先の心豊かなくらしを創る実験場』の象徴。未来へつなぐため地域の皆さんと育てていきたい」という清水さんの言葉にミュージアムの目指す姿が凝縮されていました。
3月28日、高輪に新しい「問いの門」が開きます。ミュージアム屋上の桜もちょうど満開を迎える頃。あなたはここでどんな「問い」を持ち帰り、どんな物語を紡ぎますか?
MoN Takanawa: The Museum of Narratives(モン タカナワ: ザ ミュージアム オブ ナラティブズ)
- オープン : 令和8(2026)年3月28日(土曜日)
- 所在地 : TAKANAWA GATEWAY CITY内(港区三田3年16月1日)
- アクセス : JR東日本高輪ゲートウェイ駅直結 北改札口から徒歩6分/都営地下鉄浅草線泉岳寺駅A4出口から徒歩3分
- 開館時間・休館日 : 10時00分~19時00分(イベントにより異なります)
- 月1回程度の定休日あり。詳しくは、公式サイトをご覧ください。
- 公式サイト https://montakanawa.jp(外部サイトへリンク)
- 公式SNS @montakanawa
この街にこの人あり 野澤 靖弘(のざわ やすひろ)さん(前港区副区長)
プロフィール
昭和34(1959)年生まれ。早稲田大学および大学院で建築を学び、港区の都市基盤や学校施設整備、街づくりに長年携わってきた行政実務の専門家。高輪地区の協働推進課長、総合支所長を歴任し、地域行政の推進にも寄与。令和3(2021)年に港区副区長に就任し、区政運営の中心を担う存在として活躍してきた。令和7(2025)年10月に、任期満了で退任。

区民と企業と行政が手を取り合い、ともに港区の未来をつくりましょう
高輪地区の協働推進課長、総合支所長として5年間携わり、また、街づくり支援部長、副区長として港区の街づくりを指導されてきた野澤靖弘さんにお話を伺いました
建築の設計業務について
─建築、都市計画を大学、大学院で学ばれ、実際に行政で活動されたことはどんなことでしたか?
昭和53(1978)年に早稲田大学へ入学し、大学で建築計画を、昭和57(1982)年からは大学院で都市計画を学びました。
昭和59(1984)年、港区に入庁し、港区特別施設建設本部建設課に勤務し、庁舎と議場の設計にも関わりました。庁舎と議場を連絡する上空通路は担当者と何度も協議を重ねて、必要性を認めてもらい、やっとの思いで実現することができました。
平成19(2007)年から港区教育委員会事務局学校施設計画担当課長として、学校施設の設計・施工などを担当しました。小中一貫校である白金の丘学園もその一つです。計画段階では、規模や予算の関係で財政課と厳しいやりとりとなりましたが、素晴らしい校舎ができたと思います。
高輪地区について
─高輪地区で協働推進課長、総合支所長として、地域や住民の方と接してこられましたが、高輪地区の印象や課題について、どうお考えですか?
平成26(2014)年、高輪地区総合支所に来て、都市計画分野ではない部署だったので、最初は戸惑いもありました。しかし、地方自治体の根幹的な仕事をさせていただく機会となりました。
高輪地区は住宅地を中心に、商店街が活発で、お祭りなどイベントが多くあり、活気がある住みやすいまちだと思います。
─高輪地区では、住民と支所との協働プロジェクトを行っていますが、活動の成果はどうお考えですか?
多くの住民が参加し、高輪地区のどの事業も20年近く継続しているのは、素晴らしいことです。「継続は力なり」ですね。チャレンジコミュニティ大学のように、これほど密接に大学と行政が結びついた事業は、全国でも大変珍しい事例であり、ユニークな取組です。地域コミュニティの形成に貢献していますね。
『みなとっぷ』については、どの記事も編集スタッフがインタビューし、取材し、写真を撮り、原稿をまとめているので読み応えがあります。行政の文書とは違った住民の視点が生きています。編集スタッフも行政担当者も努力しているのがわかります。
記事には、高輪の情報が集約されており、そのままで“高輪辞典”になります。SNSなどで広く発信してほしいですね。
─高輪地区は、地域が発展している一方で、町会の役員の高齢化や担い手不足が課題となっていますが、どのようにお考えですか?
多くの町会が活発に活動を続けていることは心強く思っております。役員の高齢化など課題はありますが、お住まいの形態にかかわらず、多くの皆さまが町会活動にご参加いただくことを望みます。
港区の開発・再開発について
─港区ではTAKANAWA GATEWAY CITYの開発など大規模開発がめじろ押しですが、それに対応する港区の将来はどのように考えたらよいでしょうか?
大規模な開発には、大きな企業や事業者が参加しています。また、オフィス、店舗、ホテル、会議施設、住宅などの複合用途の建築物がほとんどです。
企業や事業者の地域に果たす役割は大きなものとなっています。「企業・事業者」、「住民」、「行政」が三位一体となって、まちづくり、防災対策、地域の維持・管理に取り組むのがよいと思います。
─街づくり支援部長、副区長として、港区のまちづくり、再開発計画を行政として指導される際、一番留意した点はどのようなことですか?
平成29(2017)年から街づくり支援部長、令和3(2021)年から副区長として、港区のまちづくりに関わりました。
大規模再開発で一番大切なのは、地域との調和と環境影響の逓減(ていげん)です。超高層建築物の林立は、CO2を増加させ、海からの風の道を遮断し、ヒートアイランド現象など地域の環境の悪化を招くことになるからです。また、日照の影響、ビル風の発生なども懸念されます。
港区では大規模開発については、一定の「緑化基準」を満たすこと、断熱性能や省エネ機器の導入などの「環境配慮基準」を達成することを義務付けています。海からの風の道を遮るような超高層建築物の配置にならないよう、また、日照やビル風の発生の影響を配慮するよう、開発者に指導しています。
また、増え続けるごみの量をどう処理するかが課題です。港区では、ペットボトル材を無限循環させる水平リサイクルを行っています。下水処理場から発生する熱の再利用も行っています。港区はごみや下水などを再利用する循環型社会の実現を目指しています。
─フランスのパリ15区との交流を始めていますが、そのねらいはどんな点にありますか?
パリ15区はセーヌ川に面しており、セーヌ川の浄化という環境問題が課題となっています。港区も環境の向上を大きなテーマにしており、共通項があります。環境問題に関するシンポジウムなどが開催されています。
─港区について、今後、引き継いでほしいと思うことはありますか?
開発が集中する地域では、昼間・流動人口増による負担を強いられることが多くあり、コスト負担問題は、残された課題だと感じています。財源を広域的に活用する税財政の仕組みを改善し、より公平な税財政の実現を期待しています。
取材を終えて
永きにわたり、港区の発展、環境、次世代の育成などさまざまな課題と向き合ってこられ、「従来からの住民と新しい住民との調和が重要。また企業・事業者、住民、行政の三者が協調してともに歩んでいければ」とおっしゃる野澤さんの眼差しに、ラグビーの「One Team」の精神を見た気がしました。今後のご健闘をお祈り申し上げます。
最近チェックしたページ
お問い合わせ
所属課室:高輪地区総合支所協働推進課地区政策担当
電話番号:03-5421-7123
外国語対応が必要な人、通訳オペレーター、区の職員の3人で会話ができます。