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更新日:2020年11月10日

高輪地区の地域情報紙(最新号)

高輪地区地域情報紙「みなとっぷ」第42号

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 この街にこの人あり
独立行政法人地域医療機能推進機構理事長(JCHO)
新型インフルエンザ等対策閣僚会議新型インフルエンザ等対策有識者会議会長
兼新型コロナウイルス感染症対策分科会長
尾身茂先生

感染爆発を防ぐには予兆となる指標の設定が重要です

【プロフィール】

尾身 茂(おみ しげる)

  • 1949年-東京都生まれ。1978年-自治医科大学医学部卒業。
  • 1990年-世界保健機関西太平洋地域事務局感染症対策部部長。
  • 1999年-世界保健機関西太平洋地域事務局事務局長。
  • 2012年-新型インフルエンザ等対策閣僚会議新型インフルエンザ等対策有識者会議会長。
  • 2013年-世界保健総会会長。2014年-地域医療機能推進機構理事長。
  • 2020年-新型コロナウイルス感染症対策本部新型コロナウイルス感染症対策専門家会議副座長。
  • 2020年-新型インフルエンザ等対策閣僚会議新型インフルエンザ等対策有識者会議新型コロナウイルス感染症対策分科会長

 

以前このコーナーでご登場いただいた尾身茂先生は、日本の新型コロナウイルス感染症対策の専門家の中心として活躍されています。お忙しい中、2020年7月28日、高輪にあるJCHO本部にて、コロナ感染症対策を主に、再度お話をお伺いしました。

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の副座長を務められていかがでしたか。まとめ役としてご苦労が多かったのでは

専門家会議が発足したのは2月14日で、国内状況は感染者数も少なく、最初は、クルーズ船で発生したコロナ患者の対応を求められ、その後10日に一度政府の会議に出席して、意見を述べる程度の義務でした。

専門家の中には、感染に詳しい方やWHOで働いた方など海外事情に詳しい方がおられて、このままでは国内に感染が広がり大変なことになるだろうと直感し、自主的に集まって議論しようということになりました。毎晩、夜11時ごろまで白金台の医科研の会議室に集まって対応策を検討していました。専門家会議は何を提言したのか、歴史に残ることになるので、メンバーのみなさん、真剣に取り組みました。

そのうち、次第に国内で感染者が広がり、このまま、何もしないと大変なことになると、政府に対応を求めるために記者会見を行いました。それが80%外出制限など政策に反映されると、専門家会議が政策を決めているような印象を与えてしまったのです。

緊急事態宣言を出されたタイミングはいかがでしたか

ぎりぎりでしたね。この日より2,3日遅れると感染は爆発的に広がってしまったでしょう。これより前だと国民はなかなか納得しなかったのではないでしょうか。

これまでの日本のコロナ感染症対策について、先生はどのような感想をお持ちですか

3密(密閉空間、密集場所、密接場面)回避、人との接触8割削減、クラスター対策という方法は日本が初めて言い始めたのです。これがある程度成功したと言えます。クラスター感染者がどのような状況で起きたのか、またその後どのような行動をとったのか詳細に分析した結果、このような結論に達しました。

コロナウイルスには、インフルエンザなどと違って変わった特徴があります。

5人の感染者がいたとすれば、5人の濃厚接触者すべてが感染するのではなく、そのうちの1人の感染者の濃厚接触者が感染するのです。

欧米、中南米諸国に比べて、いままで日本のコロナの感染がある程度抑えられているのは、保健所・病院などの医療体制、クラスター対策、日本人の健康に対する意識、ハグなどをしない日本の国民性に起因していると思います。

日本では他国に比べてPCRの検査数は少ないと言われています
もっとPCR検査数を増やすことはできないのでしょうか

(PCR検査者数/死亡者数)の割合を見ると、日本は比較的高いです。つまり、死亡者数に対して、PCR検査数が決して少ない訳ではないのです。

しかし、熱など症状があって検査を受けたい方、これから海外に出張する人、多く人と接する職業の方などに容易に検査を受けられる体制が必要です。

検査結果の確度が70%程度であること、検査結果が陰性であっても、コロナに感染していないという保証はその日だけなのです。

検査数だけを増やしても、コロナの感染者数を抑えるとは必ずしも言えないのです。他の対策と同時に実施する必要があります。

天皇陛下にご報告されたようですが、どのようなお言葉をかけられましたか

コロナの感染に強い関心をお持ちで、天皇陛下、皇后陛下とも鋭い質問をされました。医療従事者への感謝のお言葉がありました。

現在、新型コロナウイルス感染症対策分科会の会長を務められていますが、分科会の役割はどのようなことですか

分科会は、感染を抑えるというだけの視点ではなく、社会、経済に与える影響などを総合的に配慮し、バランスを考えながらどのような対策をとるかという方針を決める会議です。

分科会での方針は

緊急事態宣言の行動規制を100とし、なにもしない状態を0とすれば、その中間段階の行動規制を行うための予兆となる指標の作成を検討しています。

「医療提供体制への負荷」(特に都市部は重視)、検査体制への負荷、公衆衛生への負荷―の3つの指標を示しています。

予兆の指標に達したら、それに対応した規制を行います。それで爆発的な感染の拡大を防ごうというねらいです。

ウイルスが少しずつ変化しており、東京がニューヨークのように発生源(エピセンター)になる可能性はありますか

中国型のウイルスからヨーロッパ・アメリカ型のウイルスと変化しています。

東京型のウイルスもまた変化していますが、その変化はそう大きくない。日本社会の全体の対応から判断すると東京がニューヨークのようにエピセンターになる可能性は少ないと思います。

保健所・病院など日本の医療体制は大丈夫でしょうか?今後の改善点は

保健所は人員の確保が必要です。単純作業をするアルバイトだけではなく、ある程度、専門的知識を持ったスタッフの確保が必要です。

これから感染者が増えるとベッドの確保が求められます。軽症者は自宅またはホテルのベッドの確保、重症者は早く回復できる病院のベッドの確保が必要ですね。

ワクチンが開発されるのに、どの位時間がかかりそうですか?
治療薬の開発には時間がかかりますか

遺伝子操作でできるワクチンは早くできるが、効果があるかどうかは不透明です。ワクチンは日本では従来通りの方法で開発を行っているので、1年以上かかると思います。ワクチンができても、投与して効果のない人もいるので安心はできません。

治療薬は重症化を防ぐ効果のある薬が開発されつつあります。

重症患者はこれから減ってくると思います。

どちらにせよ、コロナウイルスが完全になくなる訳ではないので、ウィズ コロナの時代が永く続くのではないでしょうか。

新しい生活様式に向けて、今後我々が一番注意を必要とすることは

3密を避ける、ソーシャルディスタンスに気をつける、よく手を洗う、マスクをする、大声で話をしないなど今まで行っている基本的な生活様式を守ることが大事です。

空気感染ではないので、外に出れば感染するという可能性は限定的だと思います。基本的な生活様式を守れば、感染リスクは少ないと思います。

国民一人一人がモラルを持って行動することが大事です。あまり神経質になりすぎないように。

先生の健康法は

夜11時ごろまで続く会議が多いので、剣道の練習をする時間もないし、スポーツクラブにも最近行けてないのです。やはり運動不足です。車の移動中に車の中で上半身を動かす体操をしたり、寝る前に20分位ストレッチをしたりしています。

(担当/安藤、松島、伊関、小林)

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 Withコロナ時代の新しい生活様式

新型コロナウイルス感染症感染拡大による影響は私達の生活に大きな変化を与えました。

テレワークの普及などで働き方が変わり、学校も休校になり、大勢での会合、イベントなどが自粛され、人と人との接触を避ける、不要不急の外出制限も厳しく求められるようになりました。

この地域で営業されている方、お住まいの方にこの困難な状況を乗り越えるための、新しい生活様式について取材しました。

このような時こそ、家庭内の結束、地域での相互の協力が大切だと実感しています。

テイクアウトと全国配送に力を入れる飲食店

近頃、商店街を歩くと「テイクアウト」、「お持ち帰り・・・」などの表示が、至る所で目に入ってきます。緊急事態宣言発令後、多くの業種(店舗)の方々が経済的な打撃を受け、ご苦労されている中、特に飲食業界へも多大なる影響があったとメディアが連日伝えております。

このような苦境を、前向きに捉え頑張っている白金台のミシュラン一つ星フランス料理店を取材しました(令和2(2020)年7月15日)。

こちらの店舗では、テイクアウトやデリバリーは勿論のこと、四月からは全国配送可能なお取り寄せメニュー(冷凍)も開発されました。全国展開を始めるにあたり新たに設備投資も行わねばならず、さまざまなご苦労もあったそうですが、ホームページ等の活用により、全国からの注文が入り、新しいお客様の来店にも繋がったそうです。ウェブによる発信は、これからの経営戦略のひとつの柱になると確信されたとの事です。

メニューを開発する上で、テイクアウトやデリバリーには、すぐに食べられ、冷めても美味しい料理、あるいは温め易い料理を選びました。お取り寄せメニューでは、コース料理でも単品料理でも家庭に居ながらにしてフランス料理の味を堪能できる様に工夫しました。料理の盛り付けやテーブルセッティングにより、そのご家庭の独自性を加えて、来店時とは違う楽しみ方を味わって頂きたいとの事です。

コロナウイルスの感染が今日のように拡大しなければ、テイクアウトや冷凍食品の全国販売を考えることはなかったそうですが、全国に店の味を広める事を目標にされているようです。

店の方々の前向きな姿勢や新型コロナウイルス感染予防への真摯な取組を取材して、私達も新生活様式をしっかり身に付け、責任ある行動をとりたいと思いました。

テレワーク ― 働き方の変化

この半年で急速にテレワークが進み、働き方が変化しました。実際にテレワークを行っている方にお話を伺いました。

現在の勤務状況はいかがですか?

緊急事態宣言時に、在宅勤務となりました。宣言明け後は基本は在宅勤務ですが必要に応じて出社可能となりました。今は、部署によっては出社日数の多い人もいますが、私は月に1回出社する程度でほとんど在宅勤務です。会議はオンライン会議、経理上の手続きもパソコンでできるので出社の必要性はあまりありません。

在宅勤務になっての変化は?

まずWi-Fi環境を整えました。ネットさえつながれば、オンライン会議もできますし。また、ワーキングスペースを整えました。モニターやケーブルなど意外と出費がありました。

小さなお子さんがいる方、特に学校がお休みの時には集中できなかったという声も多かったです。オンライン会議をしていると、後ろの方でお子さんの声が聞こえたり、宅配便が訪ねたり、ほっこりするような時もよくあります。

テレワークでよかったところは?

往復1時間半の通勤時間がなくなり、時間を有効活用できるようになったことです。少し早起きをして、散歩をしたり、朝型の生活に変化しました。子供の世話や介護に充てることができるという話も聞きました。オンライン会議もリアルでやっているのと概ね変わらないので、業務上大きな支障はありません。むしろ遅刻しなくなりました(笑)

また、オンライン飲み会が急速に普及し、遠方の友人や、さらには海外からも、場所と時差を超えて会話ができるようにもなりました。今年の同窓会はオンラインで実施しました。これもテレワークが進んで、皆さんがオンラインに慣れたということだと思います。

逆に、テレワークで困っていることは?

一日中パソコンの前で会議をしていることも多いので、運動不足です。労働時間は増えている気がします。目も疲れますね。また、オフィスにいれば周囲の社員とちょっとした会話をし、何気ない話が仕事に役立ったりしますが、こういったコミュニケーションがとれないのが困りごとです。特に社員教育は悩みの種です。リアルで顔色や表情などを見ていれば変化や様子がわかりますが、テレワークだとそうはいかない。こまめに電話をしたり、オンライン会議をしたりしてコミュニケーションをとるように心がけています。

今後はどうなると思いますか?

コロナが収束しても、テレワークは後戻りはしないと思います。“痛勤”ラッシュは無駄、報告会ならオンライン会議で十分、出張も不要、時間の使い方の自由度アップなどテレワークのよさに気が付いた人が多いと思います。ただ、パソコンの貸与がない、出社を強制されるなど、企業のテレワーク推進ができていないところもあると聞きます。

社会全体でよいところは取り入れ、感染リスクを下げ、コミュニケーションがとれるような、新しい働き方にみんなで取り組むべきだと思います。

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所属課室:高輪地区総合支所協働推進課地区政策担当

電話番号:03-5421-7123