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更新日:2024年8月1日

ページID:150764

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2024年6月5日(水) 1時限

担当講師 神田 良 

テーマ 組織のリスクマネジメント -長期存続のための経営とは-

 

 企業は事業での財務的な成果だけでは存続できない。広い意味での社会的な責任を果たすことが財務的成果の前提となる。そうした前提には事業との関わりを明確にすることも含まれる。不正・不祥事を起こさないことはもちろん最低限の責任であり、これに加えて社会からの要請に応えることも当然の責務である。現在、企業が求められる責任はさらに事業そのものを通して、積極的に社会的な課題の解決にも貢献することが不可欠となっている。リスクマネジメントの視点から、こうした状況を単に回避すべきリスクとして捉えるのではなく、むしろ事業機会であると受けとめて経営戦略に反映するための考え方を、具体的な事例とともに学ぶ。

 

 

2024年6月5日(水) 2時限

担当講師 鬼頭 美江

テーマ 対人関係の心理学-日本における結婚の実状と対人関係に関する理論-

 

 講義の前半では、日本において婚姻率が低下しているものの、婚姻希望者は依然として多く、恋人や結婚相手と出会うためには婚活が必要である現在の社会状況について、統計データなどを用いて説明した。そのうえで、東京都を例に挙げ、自治体によって実施されている結婚支援について概観した。

 結婚支援における課題の一つとして、効果的な結婚支援に関する実証データの不足を挙げ、対人関係研究において出会い場面に関する実験手法として開発された「Speed Dating研究」の方法と、その手法を用いた実験結果の一部を紹介した。結婚支援による成果を確認するためには、こうした実験研究の蓄積が必要であることを理解していただいた。

 最後に、対人関係の持続に関する理論として、愛の三角理論と社会的交換理論について説明した。社会的交換理論に関しては、受講生自身だったらどのように感じるのかという想定課題を用いて、より身近に感じたうえで、理解を深めていただいた。

 

2024年6月12日(水) 1時限

担当講師 金子 充

テーマ 福祉国家の歴史と再編のゆくえを考える

 

 本講義では、現代の社会福祉・社会保障のしくみを支える福祉国家体制がどのような歴史的背景と社会構造の中から築き上げられてきたのかを概観した。とりわけ福祉国家体制の柱となってきた所得保障制度は、20世紀初頭から半ばにかけて作られた社会保険と公的扶助というモデルを基本にしていること、そしてそのモデルが21世紀の現代において多大な課題を抱えていることを確認した。具体的には、雇用・家族・地域の崩壊によって、福祉国家はワーキングプアやシングルマザーといった新たな脆弱な人々に対する生活保障に失敗しており、貧困が拡大する中で生活保護制度・年金制度をはじめとする貧困対策の諸制度も多くの課題を抱えていることを示した。さらに経済的支援だけでなく、求職活動、職業訓練、ボランティア活動、通学、社会貢献といった何らかの活動に参加することを要件として手当や給付をおこなうという新しい社会保障の考え方(ワークフェアもしくはアクティベーションと呼ばれる)の妥当性を考察した。

 

 

2024年6月12日(水) 2時限

担当講師 和気 康太

テーマ 地域共生社会の実現と介護保険制度の果たす役割―エイジフレンドリー社会への途―

 

 この講義では、担当者の専門分野である地域福祉・高齢者保健福祉の視座から、「地域共生社会の実現と介護保険制度の果たす役割―エイジフレンドリー社会への途―」というテーマで講義を行った。講義の前半では、現代社会の諸相のひとつである、社会全体の高齢化の進展という論点と関わらせながら、社会福祉のなかで、なぜいま「地域共生社会」が重要になっているのか、などの基本的な視点について説明した。次に講義の後半では、近年、介護保険制度を中心にして、「地域包括ケアシステム」という考え方が強調されるようになったことを受けて、この概念の意味内容や、なぜいま国(厚生労働省)がこの政策を推進しているのか、さらに地域共生社会や地域福祉との関係などについて説明した。最後にこの講義の総括として、現在の超高齢社会を恐れることなく、むしろそれを前向きに、すなわち“エイジフレンドリー”に考え、「地域共生社会」を実現していくことが重要であるという管見を述べた。

 

 

2024年6月19日(水) 1時限

担当講師 明石留美子

多文化共生から多文化共創へ−SDGsから日本の多文化社会を考える

 

 日本で生活する外国人は、コロナ禍によって来日が困難であった時期を除き、増加の一途を辿っています。2022年末時点の在留外国人数はおよそ308万人と過去最高を記録し、日本の総人口およそ1億2,500万人に在留外国人が占める割合は2.46%となりました。これは、日本で暮らす約50人のうち1人が外国人であることを表しています。本講義では、日本、そして港区で生活する外国人の統計を概観し、SDGsの目標4である「質の高い教育をみんなに」に焦点を当てて、外国人・外国にルーツをもつ子どもたちの教育の課題、多様性社会のあり方を考える概念である多文化共生と多文化共創について学習しました。

 在留外国人数を都道府県別に見ると、最も多いのが東京都で、次に愛知県、大阪府、神奈川県、埼玉県、千葉県と続き、関東圏に多くの外国人が生活していることがわかります。港区も外国人が多い地域で知られていますが、全国の市区町村別では外国人が最も多いのは東京都の新宿区、江戸川区、次いで埼玉県の川口市であり、港区は14位に位置しています。国籍別では全国的には中国が最多で次いでベトナム、韓国の順ですが、港区では全国統計と同様に中国が最多、続いて韓国、アメリカとなっています。

 SDGsを見ると、2022年の日本のSDGs達成度は163か国のうち19位で、教育分野では特に高い成果を示しています。その一方で、日本にはおよそ1万人の外国人・外国にルーツをもつ子どもたちが学校に通っておらず、不就学となっています。憲法では、教育を受ける権利の主体も、就学義務の対象も、日本国籍を有する国民に限定されています。外国籍の子どもは要望があれば恩恵として就学を認めらますが、教育を受ける権利は保障されていません。また、在学していても日本語の指導が必要な外国籍の児童生徒は3万4,000人に達しています。この数字から、そうした子どもたちの学習や進学の困難さを想像することができます。

 講義にアクティブ・ラーニングを取り入れ、受講者の皆様もグループ・ディスカッションで外国にルーツをもつ子どもたちの教育機会について話し合いました。人口が減少する日本では、外国人を支えながら共に生きるという多文化共生から、外国人と共に社会を創るという多文化共創への移行が重要なのではないでしょうか。

 

 

2024年6月19日(水) 2時限

担当講師 杉崎範英

テーマ 有酸素運動入門 ―効果的で安全なウォーキング―

 

 現代社会においては、ロコモティブシンドローム、メタボリックシンドローム、認知症が、健康寿命を阻害する主な要因となっている。本講義では、これらを予防し、健康の維持増進を図る目的でウォーキングを行う際のコツを、体験を通して学んで頂いた。講義前半は、歩幅の測定や、ロコモティブシンドロームに関する説明およびテストを行い、受講者自身の歩行能力を把握して頂き、また、加齢に伴い歩行動作がどのように変化するかを、ビデオ視聴を交えて解説した。講義後半は、メタボリックシンドローム予防のために有効な運動強度について解説するとともに、運動強度を心拍数や主観的な指標を用いて把握する方法を紹介した。その後、速足でのウォーキングを実施し、速足での歩行がどの程度の運動強度であるかを把握して頂いた。最後に、運動が認知機能に及ぼす影響に関する知見の紹介を含め、運動継続の重要性についての説明を行った。

 

 

2024年6月26日(水) 1時限

担当講師 金 圓景

テーマ 老いてゆくアジアとケア労働者の国際移動

 

 まず、老いてゆくアジアの実態について紹介した後、その中で「日本式介護」に注目が集まっており、来日している外国人ケア労働者のなかには「日本式介護」を学び、母国に帰ることを目標にしている方もいる実態などについても紹介した。

 その後、老いてゆくアジアの一つの事例として、少子高齢化が急激に進んでいる韓国を中心に、どのようなケア政策が展開されているのか、またどのような課題が発生しているかについて紹介した。

 最後に、「ケアの外部化」への需要が増えているなか、ケア労働者の国際移動が増え続けている実態について紹介した。また、日本政府が進めている外国人介護人材の受入れの実態と課題について政府資料や各種報告書などを交えて紹介した後、外国人介護人材の受入れの実態について関連映像をお見せした。その他、これまでの調査研究でみえてきた実態と課題について共有した。

 

 

2024年6月26日(水) 2時限

担当講師 田中 知恵 

テーマ 印象の心理学 ―思い込みから探るわたしたちの認知―

 

 わたしたちには「人を見る目」や「人を見抜く力」があるのか考えていただきました。他者に対する印象を形成するとき、ひとは相手に対して抱いている「思い込み」に合うように相手の情報を記憶したり、「思い込み」と一致する側面に注目したりします。また、相手に関して新しい情報を得る機会があっても、自分の「思い込み」にそってその内容を解釈します。さらに「思い込み」はこうした過程を通じて信念となり、信念に反する事実をわたしたちに受けつけなくさせます。これはわたしたちの心理バイアスの影響です。講義では、社会心理学実験を紹介しながら、研究参加者になったつもりでこうした心理メカニズムやバイアスを体験してもらいました。

 もちろん、こうしたバイアスには適応的な側面もあります。わたしたちが自分の先入観に基づいて直感的に人を判断することは多くの情報の中で生きていくために重要です。けれども、重要な相手に対する理解が「思い込み」によって誤ったものになっていたら問題です。他者を見るときにひとが陥りやすいバイアスを知っていれば、誤った判断を修正できる可能性があります。講義の目的は、これを理解していただくことでした。

 

 

 

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