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更新日:2022年4月21日

少量感染菌に注意しましょう

以前は、食中毒は食品中で多量に増殖(10万個から100万個)した病原菌を摂取して引き起こされるものと考えられていましたが、腸管出血性大腸菌O157やサルモネラ属菌、カンピロバクターなどは、10個から100個程度のごく少量の菌数によっても発症することが分かっています。

 

例えば、腸管出血性大腸菌O157は体内に入った後、1日から14日程度かけて腸管で増殖し毒素を産生し、その毒素によって症状が出るため、最初に摂取した菌数が少量でも発症してしまいます。さらにこれらの菌による食中毒は症状が重いことも特徴です。

大腸菌

腸管出血性大腸菌O157は患者の数パーセントが溶血性尿毒症症候群(HUS)を併発させるなど、重篤な症状を引き起こし、最悪の場合、後遺症が残ったり死に至ることさえあります。夏と違って冬場は気温が低いため、細菌の増殖はある程度抑えられますが、こうした少量感染菌の存在を考えると、食品の取扱いには常に細心の注意が必要です。

 

 

また、ウイルス性食中毒の代表であるノロウイルスは、体内に取り込まれた後、ヒトの腸管内で増殖し、発症するため、少量感染菌とされています。

 

ノロウイルスによる食中毒は、ノロウイルスに汚染された生カキなどを食べて感染するケースもありますが、近年ではノロウイルスを保菌している調理従事者が調理提供した食事を食べて感染するケースが大半を占めており、食中毒の発生時期に季節的な偏りはなく、一年を通して発生が見られます。ノロ

ノロウイルスに感染すると、24時間から48時間後に吐き気、腹痛、発熱などの症状を引き起こします。

感染を予防するためには、調理開始前や盛り付け作業前の手洗いと調理器具の洗浄・消毒が重要です。また、食材がノロウイルスに汚染されている場合は、85℃から90℃以上で90秒以上の加熱が必要です。また、生カキについては、カキの生産地でも生食用と加熱調理用を明確に区別して出荷しています。表示をよくみて購入し、加熱調理用のカキを生食することは絶対にやめてください。

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