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近くにあるのに敷居が高そうで、一度も足を運んだことのない由緒ある建物やレトロな館などをクローズアップ。その魅力と見所をお届けします。
ここ迎賓館赤坂離宮が、平成28年(2016)から通年で一般公開されていることをご存知ですか? ベルサイユ宮殿を思わせるネオ・バロック様式の本館の外観、四季折々の花と噴水の競演が見所の主庭、そして天井画や、逸品ぞろいの調度品で整えられた本館内の各公用室などが、西門で受付(要参観料)をすれば、誰でも参観する
ことができます。また、和風のおもてなし施設である和風別館「游心亭(ゆうしんてい)」も事前予約すれば参観することができます。
元は明治42年(1909)に、のちの大正天皇(当時は皇太子)のお住まい、東宮御所として建設されたもの。戦後、皇室から国に返還され、昭和43年(1968)~49年(1974)の大改修工事を経て、現在の迎賓館になったもので、110余年の歴史があります。
本館では、海外からの賓客を迎える荘厳な「正面玄関ホール」や「中央階段」、「2階大ホール」に加え、4つの公用室、「花鳥の間」「彩鸞(さいらん)の間」「朝日の間」「羽衣の間」を見学でき、各部屋にいるボランティアガイドさんが気になった点を解説してくれます。
また、前庭では美しい本館を眺めながら、優雅にアフタヌーンティーを楽しめたり、迎賓館所蔵のエラールピアノによる演奏会をはじめとした特別企画が開催されており、イベント情報は公式HPやTwitterから確認できます。
霊南坂教会は、昭和60年(1985)、アークヒルズ建設に伴い、隣接する現在地に建てられました。大正時代の名建築として知られた大正6年(1917)築の旧会堂は、東京駅を設計した辰野金吾氏によるものです。
現在の赤レンガ造りの外観は、その旧会堂の姿を引き継ぐもの。また内装にも、旧会堂時代の木造の柱や長椅子、照明や飾りガラスなどが多く移設され、100年超の重厚な歴史が生き続けています。
礼拝堂に続くホワイエ一面のステンドグラスに心奪われながら、その先の扉を開けると広がるのが、壮大なパイプオルガンと高い天井を持つ、白く美しい礼拝堂です。
教会は、日曜礼拝や定期コンサート、イベントなどで一般の方にも開放されており、その静謐(せいひつ)さを直接感じることができます。
陸軍大将乃木希典(のぎまれすけ)が赤坂に移住し、明治35年(1902)に新築した旧乃木邸は外苑東通り沿い、都会の喧騒の中、静かに佇(たたず)んでいます。地下1階地上2階建てですが、乃木坂の傾斜を生かした地下階にも光が採り込まれる巧みな構造になっています。
乃木希典がドイツ留学中に見たフランス軍連隊本部を参考にして自ら設計した邸宅は、応接室、来賓食堂、静子(しずこ)夫人や勝典(かつすけ)、保典(やすすけ)両ご令息の居室など多くの空間からなり、内外装ともほぼ当時の状態が維持されています。質素な造りでありながら多くの訪問客を迎え入れる十分な空間が用意され、女中部屋も居心地の良い配置にするなど、乃木希典の合理性や優しさをうかがうことができます。
赤坂に残る貴重な文化財として、末永く後世に伝えていきたいですね。
赤坂プリンス クラシックハウスは、かつての赤坂プリンスホテル旧館を移築、保存・改修を経て完成、英国チューダー様式を基調とした瀟洒(しょうしゃ)な洋館です。
同館は昭和5年(1930)、旧李王家の東京本邸として、宮内省内匠寮(しょうりょう)の設計により建設されました。当時の面影を残した雰囲気の中で、食事やアフタヌーンティーを楽しめます。李王家時代の2階は殿下や妃殿下の書斎や寝室でしたが、現在は竣工時の調度品を残した気品ある穏やかで優しい部屋になっており、食事もできるそうです。
また、例年5月中旬頃から、洋館を囲むように植えられた約90品種・600株のバラが見頃を迎えます。毎日変わるバラの表情や香りを楽しみながら優雅な時間を過ごしてみませんか。
子育て世代が気になることのひとつが保育園探しではないでしょうか。ひと口に保育園と言っても、さまざまな特徴や規模があります。今回は赤坂・青山エリアにある保育園や保育室を紹介します。
3歳児、4歳児、5歳児を縦割りクラスにして、さらにその中で、3歳児、4歳児、5歳児が一人ずつ3人で“バディ”を組んで一緒に過ごし、縦のつながりを作っていく……。それが南青山保育園の大きな特徴である「異年齢交流保育」です。
「3歳児はお兄さんお姉さん達にいろいろ教えてもらい、4歳児は年長に憧れ、5歳児は自分が3、4歳児の時にやってもらっていたことをやってあげたいという気持ちに。お世話してもらった年少が今度はお世話する年長へ、兄弟のような親しい関係を築いています」と柴野園長。この2〜3年はコロナ禍のため思うような異年齢交流保育ができなかったようですが、遊びを通して思いやりや人と関わる力、自ら行動する力を学び合うなど、その効果は大きいようです。
関東を中心に展開する保育施設「太陽の子」は港区だけで9園を数え、赤坂保育園は平成28年(2016)4月に開園。間もなく丸7年を迎えます。
赤坂保育園の古市園長は「ここでは“ワクワク保育”をテーマに活動しています。園児の主体性を尊重し、彼らが日常の中で興味を持ったことを受け止めて、それを広げていくようにしています」とお話しくださいました。それは、1人の園児が好きな絵本をみんなに紹介することから、絵の具や廃材などを大胆に使ったアート制作までさまざまです。さらに夏祭り、運動会、劇やダンスの発表会など、親子参加の年間行事も多彩で、まさにワクワクするような活動が多くあり、古市園長を含む19人のスタッフが、園児たちを温かく見守っています。
空が広がる前庭、思い思いに遊ぶ園児の隣で先生の笑い声。樹木も多く閑静な住宅街の真ん中にある青南保育室を訪問しました。
園児のみなさんは、縦割りチームでの自由な創作活動での多様性や、SDGs目標16「平和と公正をすべての人に」を考える会では「ちくちく言葉、ふわふわ言葉は、どんな言葉かな?」、ハート形と矢で目に見えない“心”を想像し、言葉を通して話し合いで解決することを学んでいます。
港区は教育熱心な方が多いのでと、ポテトサラダを目の前で和えるなどの食育や、ミュージック、アート、スポーツ、イングリッシュの専門講師が来園し、全園児が自由に参加できるアクティビティタイムなど、保護者の期待に応える豊かなカリキュラムが整っているのには驚きました。
卒園後、半数は隣接する青南小学校に入学するそうです。小学校と連携が取られているのは、保護者にとっても仕事を継続する上で素晴らしい環境ですね。
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お問い合わせ
所属課室:赤坂地区総合支所協働推進課協働推進係
電話番号:03-5413-7272