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ホーム > 麻布地区総合支所 > 地区広報 > 麻布地区の地域情報紙(最新号)

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更新日:2017年12月19日

麻布地区の地域情報紙(最新号)

 アートな麻布に魅せられて15. 麻布の地で守り守られた邸宅 旧石丸邸“ラッセンブリ広尾”

南麻布の鉄砲坂の路地にひっそりと佇む邸宅をご存知だろうか。
2017年で築95年となるが、現在も当時と変わらない風格を魅せている。

この建物は大正11年(1922)にロンドンから帰国した石丸助三郎氏の邸宅として建てられた。翌年大正12年(1923)に関東大震災に見舞われたが、幸い大きな被害には至らなかった。敷地内には樹齢300年の欅(けやき)が3本植えられているが、昭和20年(1945)の東京大空襲の際には近所の人々が水を掛けてこの樹を守り、また欅の枝葉が邸宅を火の粉から守ってくれたという逸話が残っている。この欅は昭和52年(1977)に港区の保護樹木に指定され、建築当時の写真より太くなった幹が時の流れを刻んでいる。

建物の設計は建築家・西村伊作氏。中は中央の吹き抜けをぐるりと取り囲むように、地下1階・1階・中2階・2階・屋根裏を活かしたロフトの5層構造となっている。表階段だけでなく裏階段もあってまるで迷路のようだが、風通しも良く天窓からは優しい自然光が射し込んでいる。廊下は吹き抜けに面していて、いつでも家族の顔が見える家だったのではないだろうか。なお、当時としては珍しいチューダー様式で建てられているが完全な洋館という訳ではない。寝室として使われていた旧和室は和風の襖や床の間と洋風の暖炉がマッチし、生活スタイルを考えて造られている。また、ダイニングの石造の柱、階段の手摺、最上階の書生部屋の梁も当時のまま使われており、当時の人々の息遣いが現在まで引き継がれている。

また、石丸氏は文化・芸術にも関心を寄せており、ここで書生時代を過ごした小説家の芹沢光治良(せりざわこうじろう)(1896-1993)を通じて、川端康成(1899-1972)や有島武郎(ありしまたけお)(1878-1923)、林芙美子(1903-1951)など名立たる文豪たちの交流の場にもなった。戦後、邸宅は一時GHQに接収されたそうだが、現在では結婚式場として新しい家族の門出を温かく見守っている。また、ドラマ・CMの撮影やイベント・会食で使用されるなど、再び人々が“l'Assemblee(ラッセンブリ)=集う”場所となっている。

建物は予約して見学することもできるので、是非足を運んで大正時代の空気を肌で感じて頂きたい。

建物設計者 西村伊作(にしむらいさく)(1884-1963)

和歌山県新宮市生まれ。青年期から独学で絵を描き、陶器を作り、欧米のモダンリビングを取り入れた自邸を設計。家族が集う「居間を中心とした設計の住宅」の原型を誕生させた。一方、教育者として与謝野晶子らと共に1921年に私立学校「文化学院」(東京駿河台)を創設。大正期を代表するモダニストとして日本人の生活改善・近代化の重要性を説き続けた。

 大使を訪ねて42 麻布の“世界”から KAZAKHSTAN

駐日カザフスタン共和国特命全権大使

イエルラン・バウダルベック・コジャタエフ大使

国土面積は世界9位で、世界最大の内陸国。シルクロードの通り道としての歴史と、未来都市アスタナから広がる開発著しい顔を持つ国。
イエルラン・バウダルベック・コジャタエフ大使(以下大使と表記)は、2016年、13年ぶりに来日、大使に就任された。以前にも何回か来日・滞在されていて、綺麗な日本語でインタビューに応じてくださった。

カザフスタン共和国
面積:272万4900平方キロメートル(日本の7倍)
人口:1,790万人(2016年:国連人口基金)
首都:アスタナ
元首:大統領:共和国大統領(ヌルスルタン・ナザルバエフ)(任期5年)
議会:二院制(上院:セナート(定員47名、任期6年(3年毎に半数改選))、
下院:マジリス(定員107名、任期5年))
参考および地図の出典元:外務省ホームページ(外部サイトへリンク)
取材協力/カザフスタン共和国大使館

歩いてわかる過去と現在

大使がそもそも日本に興味を持ったきっかけは、「カザフスタンと日本人は人種が近く、文法や文化などが似ていて、親しみを覚えたからです」。

13年前との変化を伺うと、面白い答えが返ってきた。散歩が大好きな大使は、ベビーカーを押している女性をよく見かける。覗くとワンちゃんが乗っていてびっくりさせられる。昔は見られなかった光景だ、とにっこり。一方、以前利用していたスーパーが看板も変えずに営業していて、再開発でビルが林立していく中で嬉しかったと話される。

一家そろって健脚で、休日は家族で元麻布の公邸からレインボーブリッジを渡ってお台場まで歩くこともしばしば。「8キロほどです」と、涼しい顔で答えられたので、こちらがびっくり。広々としてそよ風を感じられる場所が好きで、代々木公園も大使一家の徒歩圏内だそう。日本庭園に行かれることもよくあるという。歩きながら、東京の街の変化を楽しんでおられる。

また、大使は卓球が得意で、週に3、4日は集中的にプレーされ、非常に健康的な生活をなさっている。

経済成長と日本との輸出入

カザフスタンは、2000年以降、GDPが前年比10%近い伸びを続けている。その高い経済成長率は、安定した政治と経済のお陰で実現できたと大使。ナザルバエフ大統領の下で計画経済から市場経済へ移行し、様々な分野での改革が積極的に実施された。また、外資導入の環境整備も進められたため、海外から投資が増え、貧困率は40%から5%まで下がった。結果、GDPは23倍に拡大し、外貨準備高は950億ドルまで増加した。世界銀行の2017年ビジネス環境ランキングでカザフスタンは、日本に次ぐ35位になり、海外からの直接投資額は2600億ドルに達した。

1997年から実施している「カザフスタン2030」戦略にある「世界の最も競争力の高い50カ国に入る」という目標をすでに2013年に達成した。現在、先進30カ国に入るべく、原料・資源依存型経済から脱却し経済の多様化を目指す第3次近代化政策に着手している。

日本からの輸入は、主に自動車・自動車部品、建設用・鉱山用機械、ゴム製品など。日本への輸出は、金属、金属製品、原油、化学製品などが大半を占めている。今後、世界的に品質がいいと認められているカザフスタンの小麦などの食料品や羊毛の日本への輸出も検討していると大使は話された。

故黒川紀章氏が手がけた首都アスタナ

1997年、首都がアルマティからアスタナに移転された。新設首都設計国際コンペで黒川紀章氏が優勝し、アスタナの全体的なマスタープランを作成。設計には大統領自身も加わった。黒川氏は、駐日大使館はもちろん、カザフスタンにも足繁く通った。大使も氏と話したことがあり、「非常に情熱的にアスタナを語ってくださった」と懐かしんでいた。この遷都が国全体の経済発展に繋がり、アスタナはカザフスタンのダイナミックな経済成長の象徴となり、現在では人口100万人を超える大都市となっている。

最も有名な高さ97mのバイテレクタワーは、鳥の巣をイメージして大統領が走り書きしたものが原型だ。「バイテレク」とは、「若くて強い成長している木」を意味し、歴史を守りながら将来に向かって発展していく国を象徴している。中央アジア最大のオペラハウスもアスタナにあり、現在3人の日本人バレリーナが活躍している。

日本人とカザフスタンの関わりは、日本人の勝茂夫元世銀副総裁が学長を務めるエリート養成校ナザルバエフ大学にも見られる。2010年に創立され、世界トップクラスの大学から教授や教員を招聘している。教育は全て英語で行っていて、短期間で国際基準に達した研究大学となった。勝氏は大学の成長に大きく貢献していると、評価が高い。

馬肉料理が断然おすすめ

ところで、日本での生活が長い大使、日本食の感想は?「大好きですよ。納豆、刺身何でも大丈夫」と、笑顔。とはいうものの、日本で人気の馬刺しだけは、召し上がらないという。麻布十番にお気に入りの蕎麦や和食、焼肉の店があるそう。

国の伝統料理には馬肉や羊肉、その他乳製品を使うことが多い。最も愛されている「ベシュパルマック」は、太めのパスタの上に、じっくり煮込んだ馬肉や羊肉と玉ねぎなどをトッピングしたもの。お祝いの席には欠かせない一品で、大使の好物。「カゼィ」という馬肉のソーセージ、「マンティ」という肉汁たっぷりの蒸し餃子、「サムサ」という小さいミートパイなどお薦め料理を教えてくださった。馬肉料理の登場が多いが、2015年のデータによると、カザフスタンで年間一人当たりの肉消費量は63.2kg。そのうち馬肉の消費量は6.2kg。これは、日本人の牛肉消費量と同じくらい。ちなみに、その他の肉消費は、牛肉25.3kg、鶏肉17.6kg、羊肉8.6kg、豚肉5.7kg。すべて火を通して食べる。

また、カザフスタンは世界有数の良質な小麦生産国で、パンの種類も沢山あり美味しいという。お菓子の中では、チャクチャク(蜂蜜で固めた揚げた生地)、バウルサク(揚げパン)、種類の多いパイなどが人気。さらに、カザフスタン産チョコレートも高く評価されている。カカオの生産国でもないので意外だったが、旧ソビエト時代からの工場で生産され続けていて、1930年代からの変わらぬ味が支持されている。飲み物は、濃い目の紅茶にミルクを入れて飲む人が多い。好みによって紅茶にレモン、ジャムを入れる。緑茶やコーヒーも人気だ。カザフスタン料理は日本人の口に合う料理が多い、と大使。機会があれば是非食べてみたいと思った。

真剣に卓球をされる様子を思い浮かべるのが難しいくらい、落ち着いた物腰の大使で、お話しされるときに少しはにかむお顔をされるのが印象的だった。
(取材/高柳由紀子、米沢恵美 文/米沢恵美)

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所属課室:麻布地区総合支所協働推進課地区政策担当

電話番号:03-5114-8812