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更新日:2024年3月1日

広報みなと2024年3月1日号
新たな時代を区民とともに歩み続ける
~誰もが、生まれ、育ち、暮らす喜びを感じられる港区へ~

武井雅昭区長は、2月14日(水曜)に開会された令和6年第1回港区議会定例会で、区政運営について所信を述べました。そのあらましを紹介します。
※口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の差異があることがあります。
※所信の全文は、港区ホームページでご覧いただけます。録画映像は、港区議会ホームページ(外部サイトへリンク)からご覧いただけます。

 

本年1月1日、石川県能登地方を震源とする地震が発生し、甚大な被害が生じました。犠牲になられた方々、ご家族の皆様に港区民を代表して心からお悔やみを申し上げますとともに、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。

区は、職員の派遣など、最大限の支援を行ってまいります。

自然災害は時を選びません。私は、いつ、いかなる時も区民の生命、財産、暮らしを守るため、あらゆる危機に備え、安全なまちづくりに全力を尽くしてまいります。


武井区長(左)、鈴木議長(右)
(港区議会本会議場)

先月改定した港区基本計画は、未来を切り拓く、区政の道しるべとなるものです。アフターコロナの新時代に向けて、まちに活力を呼び起こし、感染症対策の経験を基に一層強靭なまちへと発展させるため、計画内容を大胆に見直しました。めざすは、今も未来も輝き続ける「唯一無二の港区」です。

これまで区民と共に創り上げてきた港区の未来を担うのは、子どもたちにほかなりません。計画の見直しに当たり、多くの子どもたちに、将来の港区を思い描いてもらいました。約2,000人から意見が寄せられ、「災害に強いまち」「最新のテクノロジーがたくさんあるまち」そして「子どももお年寄りも、体が不自由な人でも、みんなが暮らしやすいまち」など、自分たちの住む港区が災害に強く、最先端で、誰にとっても暮らしやすいまちになってほしいという願いが込められていました。

誰もが、生まれ、育ち、暮らす喜びを感じられる港区へ。私は、区民の期待に全力で応え、区政をけん引し、あらゆる人が希望を持ちながら、不安なく、安心して住み続けられるまちを実現してまいります。

所信表明の主なトピックス

子どもから高齢者まで、区民一人ひとりの生涯に寄り添った施策

  • 子育て支援を切れ目なく
  • 働き盛り世代の健康づくり
  • いつまでもいきいきと自分らしく暮らすために
  • 誰もが安心して暮らせる共生社会
  • 港区に住むことへの支援

人々の安全・安心を守り、持続可能な発展を実現する港区ならではの施策

  • 地域の防災力向上と感染症への備え
  • まちににぎわいを取り戻し、区内産業を育む
  • 更なる国際化の推進
  • 持続可能で快適な都心環境を次世代へ引き継ぐ
  • デジタルの力を区政に生かす

子どもから高齢者まで、区民一人ひとりの生涯に寄り添った施策

子育て支援を切れ目なく

コロナ禍が収束へと向かい、子どもたちの笑い声がまちに戻ってきました。港区で生まれ、育つ子どもたちが、元気に、伸び伸びと成長している姿を見ることは、私たちにとっての喜びです。

現在、港区では、ほぼ自己負担なく出産できるようになっています。

子どもを望む方への支援として、特定不妊治療にかかる公的医療保険適用外の治療の費用を所得制限なく助成する、区独自の制度を開始しました。加えて、出産後、家族とともに病院などに宿泊し、体を休めることができる産後母子ケア事業の実施場所を拡大しています。

「子どもを産み育てたい」という思いに寄り添うとともに、妊娠・出産期の心身の負担軽減に一層取り組んでまいります。

5年連続で待機児童ゼロを継続し、保育定員に余裕のある施設が増えていることから、区立・私立保育園の一時保育に加え、小規模保育事業所等における空き定員を活用した一時保育を更に推進し、子どもを安心して預けることのできる環境を整備します。

昨年9月、区立小・中学校や認可保育園、児童発達支援センター等にかかる給食費の保護者負担をゼロとしました。来年度以降も継続し、経済面での負担軽減に取り組んでまいります。

働き盛り世代の健康づくり

働き盛り世代の日常は子育て期とも重なり、公私にわたって多忙な時期です。

港区では、40歳から始まる特定健診の前に、30歳から毎年受診できる30(さんまる)健診の実施により、若い時期から健康意識を高めています。

また、各種がん検診をはじめ、自己負担なく受けられる検診を実施し、定期的な受診を促すことで、病気の早期発見・早期治療につなげています。

体の健康と同時に大切なのが、こころの健康です。区はこころの健康相談を受け付け、悩みや不安で苦しんでいる方に寄り添うとともに、こころの健康に関する講演会を開催し、社会全体で支えていく取組も行っています。

生活習慣病予防対策やメンタルヘルス対策に、地域ぐるみで取り組み、働き盛り世代の心身の健康づくりを推進してまいります。

いつまでもいきいきと自分らしく暮らすために

高齢者となる世代一人ひとりが、いつまでも健やかで自分らしくいられることで、人生100年を充実させることができます。そのためには、介護予防の取組が極めて重要です。

健康長寿アプリを来年度から本格稼働します。初めの使い方教室やコールセンターの設置など、フォローアップ体制を整えるほか、ユーザー同士がアプリを通じて交流できる機能を備えることで、楽しみながら介護予防を続けられる環境を整備します。

高齢者を対象とした聴力検査を新たに実施します。検査結果に応じて、区の補聴器購入費助成の利用につなげるなど、高齢者の聞こえを切れ目なく支援します。

認知症の人が尊厳を保持し、希望を持って暮らすことができるように、本人や家族の支援、認知症に関する正しい知識と理解の啓発にこれまで以上に取り組みます。

みんなとオレンジカフェの取組を拡充し、認知症当事者同士の交流や多世代交流、地域のつながりを深めるための会を新たに実施します。

高齢者等の世帯に直接訪問するふれあい相談員の体制を強化し、高齢者本人はもとより、8050問題やダブルケア、ヤングケアラーなど、複合的な課題を抱える世帯の把握に努め、適切な支援につなげます。

誰もが安心して暮らせる共生社会

誰もが互いを尊重し、支え合える地域共生社会をめざします。

様々な状況に置かれた区民の相談支援、社会参加の支援、地域における居場所の確保を一体的に実施するため、改正社会福祉法に基づく重層的支援体制整備事業を令和7年度に開始します。地域とともに、分野を越えて様々な支援を展開できる区の強みを生かし、港区ならではの包括的で一層充実した支援体制を構築してまいります。

来年度から、ひきこもり支援の専門の相談窓口を新たに創設し、ひきこもりの当事者や家族の悩みに寄り添い、支援に結び付けてまいります。

来年秋、日本で初めてデフリンピックが東京で開催されます。手話言語の理解促進と普及の好機と捉え、喫緊の課題である手話通訳者の担い手不足解消を図ります。

日本語に不慣れな外国人が言葉の壁を感じることなく、区に電話できる仕組みを確立します。13カ国語に対応し、港区に暮らす多様な外国人区民の利便性を格段に向上させてまいります。

港区に住むことへの支援

希望する人が住み慣れた地域で、安心して住み続けることができるように、区民の居住を支えます。

子どもの人数や成長に合わせて住み替えができる環境をつくるため、子育て世帯の区民向け住宅への入居を優遇するとともに、住宅金融支援機構と連携して住宅購入の支援制度を新たに導入します。

高齢者が住居を借りる際、年齢等を理由に入居を断られることがあります。住宅の貸主の不安を解消するため、孤立死等により生じたリフォーム費用などを補償する仕組みを構築することで、高齢者が住宅を借りやすい環境を整えます。

令和7年には、南青山一丁目に地域密着型特別養護老人ホームと、認知症高齢者グループホームを民設民営により整備するなど、介護が必要となった高齢者の住まいの施設需要に着実に応えてまいります。

障害者が不自由なく快適に生活できる居住環境をつくるため、シティハイツ竹芝の空き住戸を活用し、車いすに対応した住戸を増やします。

区有地を活用した障害者グループホームの早期整備を進めています。来年度からは民間事業者による障害者グループホームを積極的に誘致するため、整備にかかる費用の補助を大幅に拡充してまいります。

住宅に困窮する区民の円滑な入居を支援するため、不動産関係団体や地域福祉団体等で構成する居住支援協議会を新たに設置し、これまで解決が困難であった居住の課題に対して支援策を講じてまいります。

人々の安全・安心を守り、持続可能な発展を実現する港区ならではの施策

地域の防災力向上と感染症への備え

防災対策の羅針盤となる港区地域防災計画の修正を進めています。令和12年度までに、現在の被害想定から人的・物的被害の半減をめざします。

備蓄物資を更に充実させます。着替え等で使用可能なプライベート空間用のテントをはじめ、福祉避難所には高齢者や障害者の身体状況に配慮した非常用トイレを追加配備するなど、生活者目線に立った備えを強化します。

携帯トイレを全世帯に人数分配付するなど在宅避難に備える取組を強力に進め、区民の自助の力を高めてまいります。

また、在宅避難を支える共助の拠点として、共同住宅の防災力の強化を進めます。高層住宅の防災組織に対する資器材助成を通じ、蓄電池や上層階へ物資運搬が可能な電動階段運搬車を配備するなど、ライフラインの確保を支援してまいります。

災害時要配慮者の安否確認に要する時間を大幅に短縮するため、事前登録された電話番号に自動で一斉発信する機能とAIを組み合わせた防災システムを導入します。

ドローン等の新技術の活用検討、災害情報を迅速に提供する防災ポータルサイトの開設、災害対策本部のデジタル化など、災害対応力を一層向上させてまいります。

新たに、感染症予防計画を策定し、感染症の予防対策と患者等の人権への配慮を基本に、平時から関係機関との役割分担や連携内容を明確にします。感染症の発生やまん延時には、切れ目のない一貫した医療提供体制へ迅速に移行し、機動的な対策を講じてまいります。

まちににぎわいを取り戻し、区内産業を育む

港区の商店街はそれぞれに特色があり、まちの個性と魅力を際立たせています。区内共通電子商品券アプリの利便性を向上させ、更なる消費喚起を行うほか、空調設備等の設置補助、SNSによる情報発信など、商店街の一層の発展のため、ニーズを捉えた支援を行ってまいります。意欲ある起業家やスタートアップに対し、創業計画書の作成や資金繰りの相談など、創業前から創業後のアフターフォローまで、産業振興センターを拠点に多面的な支援を行うことで、安定的に事業を推進・拡大できる環境を整えてまいります。

映画やテレビドラマなどのロケーションを誘致するフィルム・コミッションの取組を推進し、活用されたロケ情報や撮影シーンの映像を公開するなど、効果的なシティプロモーションにつなげてまいります。

更なる国際化の推進

子どもたちに海外経験ができる機会をいち早く創出するため、全区立中学校で海外修学旅行を実施します。

次世代を担う港区の子どもたちが異文化に興味を持ち、世界へ大きく羽ばたいて行くための環境づくりを進めます。

港区ならではの国際性豊かな地域特性を生かし、世界で活躍できる人材の育成、大使館をはじめとする区内関係機関や団体とのネットワーク構築などを一層進め、「国際都市・港区」としての魅力を高めてまいります。

持続可能で快適な都心環境を次世代へ引き継ぐ

区はこれまで、二酸化炭素排出量が多い建築物を対象に、排出実績や取組内容の届出を義務化するとともに、再生可能エネルギー由来の電力への切り替えを促すなど、二酸化炭素の排出削減に取り組んできました。

港区環境基本計画を改定し、令和8年度の区内の二酸化炭素排出削減目標を引き上げ、取組を強化してまいります。

区有施設においても、ゼロ・エネルギー・ビルをめざし、エネルギー効率が高い設備の導入と断熱性能の向上、太陽光発電設備等の設置を率先して進めます。区が先頭に立って取組を進めることで、まち全体の低炭素化を促進してまいります。

新橋駅周辺の繁華街において、路上にテーブル等を出して営業する店舗が顕著になっています。巡回指導業務を大幅に拡充するなど対策を更に強化し、早期の状況改善に結び付けます。

羽田空港新飛行経路の運用により、区民からは落下物や騒音等に対する不安の声が寄せられています。区は、これまでも国に対し、新飛行ルートの固定化回避に向けた検討の加速化や住民説明会の開催を求めてきました。今後も、区民の不安の払しょくに向け、国に迅速な対応を行うよう強く要請してまいります。

デジタルの力を区政に生かす

行政手続のオンライン化やキャッシュレス化など、「港区版DX」を加速させるとともに、社会課題の解決に向けて大きな役割が期待されるAIやロボット等の新技術を実装することで、業務の効率化はもとより、新たな区民サービスの創出につなげてまいります。

新たな時代を 区民とともに歩み続ける

総合支所は区民サービスの中心として、また、多様な主体との連携による地域課題解決の拠点として、重要な役割を担い続けています。総合支所の大きな強みである区民ニーズを把握する力や現場での機動力を生かした取組を展開することで、区民の期待に応える成果を生み出してまいります。

本年夏、オリンピック・パラリンピック競技大会がパリで開催されます。港区とパリ市、両都市の連携から生まれたお台場プラージュの魅力を引き続き向上させるとともに、こうした海外都市との連携も視野に入れ、新たな施策を生み出す力を一層高めてまいります。

新型コロナウイルスの感染が拡大してから4年。私は、この困難に全身全霊で立ち向かってきました。

直面する危機を乗り越えるために不可欠なものは、これまで強い信頼関係を築き、つながりを広げてきた区民や団体、企業、全国各地域等との連携の力です。

港区の未来に向け、区の唯一無二の財産である多様な連携の力を結集し、様々な社会課題に挑戦し続け、地域における新たな価値の創出と更なる発展につなげてまいります。

戦争を知る世代が年々減少している中で、戦争の記憶を風化させず、若い世代に伝えていくことが重要です。

「忘れないだけでなく、伝え続ける」

これは、昨年、港区平和青年団に参加した高校生の言葉です。この言葉に象徴されるように、今、この時代に生きる者の使命として、命を尊び、平和を希求する想いを未来に受け継いでまいります。

幾多の困難を乗り越えて、今、私たちは新たな時代へと向かっています。

コロナ禍で培った経験を基に、これまで以上に、力強く、区民生活の細部に行き渡る施策を展開してまいります。

そして、人の力、地域の力、連携の力を推進力として、私は区政の舵取りを担い、誰もが、生まれ、育ち、暮らす喜びを感じ、いつまでも住み続けていくことができる港区を実現してまいります。

新たな時代を、区民とともに歩み続けます。

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