平成18年6月9日　区長コメント（全議員説明会でのコメント）

6月3日（土曜日）、午後7時20分ごろ、港区特定公共賃貸住宅シティハイツ竹芝の12階で発生した、エレベーター事故により、市川大輔(いちかわひろすけ)さんが16歳の若い命を落とされました。

将来のある尊い生命が亡くなったことに対しまして、大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。心からご冥福をお祈りいたします。

ご両親にお会いし、お悔やみの言葉を申し上げましたが、ご子息を失ったご家族の悲しみは、察するに余りあります。

事故の詳細、原因の解明については、現在、捜査当局において、調査が進められておりますが、区民に利用していただいている、区の施設において絶対にあってはならないことです。

一昨日、区役所と住宅公社に警視庁の捜索が入りましたが、早期に事故原因が解明されるよう、今後とも捜査には全面的に協力してまいりますとともに、区としても独自に原因究明と再発防止に取り組んでまいります。

区議会の皆様には、ご迷惑ご心配をおかけし申し訳ございません。

この間、各会派から緊急要望等、貴重なご意見もいただきました。

これらのご要望等も踏まえ、区としても徹底的な原因究明と再発防止のための事故調査委員会を本日設置しました。

区民の生命と財産を守る立場にある者として、このような重大事故を起こした責任を痛感しております。

現在、ご迷惑をおかけしているシティハイツ竹芝居住者の皆様へは、説明会を開き、誠意をもって情報提供等に努めております。

あわせて、居住している方々からは、多岐にわたる要望をいただいております。具体的には、心のケアの問題、安全対策に関する問題、情報提供の問題、ゴミ出しの問題などです。

今日まで、区としても、今回の事故への対応として、危機管理対策本部や、現地対策本部の設置をはじめ、区職員の現場への派遣、心のケアのための保健師の派遣、要望・意見等をお受けするための相談所の設置、説明会の議事録などのお知らせ資料の各戸配布、各住居の保護者とお子さんとの連絡用電話を2台設置するなど、様々なご要望に対しましても、全部署の職員を動員して誠心誠意対応しております。

また、区有施設全体のエレベーターの緊急点検、各施設の管理体制や設備の安全性についての再確認など、区民が安心して利用できるよう万全を期すべく、区の全力をあげて対応に努めております。

私は、こうした事故が二度と起きないよう、全庁をあげて、全区有施設のエレベーターだけでなく、自動ドア、シャッター等の総点検を行い、安全確保と再発防止に取り組んでまいります。

なお、現在、住宅公社を区民向け住宅の指定管理者として指定しておりますが、今回の事故を受け、私として、指定管理者の指定の取り消しに向け、検討してまいりますので、よろしくお願いいたします。