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更新日:2023年11月20日

芝地区の地域情報誌(最新号)

 新橋二丁目の交差点に佇(たたず)む名建築「堀ビル」

新橋駅の繁華街の一角に、品格と重厚感のある美しいビルが佇んでいます。堀ビルは、昭和7年(1932)、錠前など建築金物の製造販売を行う堀商店のオフィスとして建てられました。


堀ビル外観


建物外壁タイル

新しい働き方を叶える名建築

堀ビルは、地下1階から3階までを堀商店のショールーム、オフィスとして、4階が住居、5階には塔屋があるテラスとして使われていました。公保敏雄とその実兄である小林正紹が共同設計。平成元年(1989)には東京都の選定歴史的建造物に、平成10年(1998)には国の登録有形文化財に登録された非常に貴重な歴史ある建築物です。

現在は、新しくシェアオフィス「goodoffice新橋」として5階のテラス含め、契約者さまにご利用いただける充実のワークスペース空間として活用されています。

 


時代の空気を感じる歴史的建造物

歴史的建造物の保存活用

地価が上がり続ける港区で、現在、歴史的な建物を残していくことは非常に難しく、貴重な存在です。ビルを残すために、どのような苦労があったのか。歴史的な価値を活かす工夫について、竹中工務店の新規事業として、オーナーから建物を借り受けて運用をするなど、歴史的建造物の保存活用を推進している鍵野さんにお伺いしました。


当時の装飾を天井デザインに再利用

クラシックな外観を遺(のこ)すために

改修前は、外壁にはネットが張られ、タイルが落ちてこないようにしていたそうです。

壁面には、スクラッチタイルの外壁や、錠をモチーフにしたレリーフの飾りなどがあります。タイルの補修には赤外線照射による測定など、最新の技術も活用されたといいます。

美しいビルの外観を残すために、本来であれば外に出てくる配線や空調のダクトを外壁側に出ないような設計の工夫がなされました。補修で最も大変だったことは、設備の改修だったのではないでしょうか。

時代の空気を残す空間づくり

交差点に面した扉の意匠や、1階の床のモザイクタイルは、昭和初期のものが活かされ洗練された空間で、階段室はトラバーチン(大理石)の貴重な石が使われていました。

階段を上がった2階奥には、物語の中の世界にあるような扉があり、その部屋は世界の鍵を集めた展示室だったそう。また、3階にも重厚で特徴的な不思議な扉があり、鍵の設計室となっていました。その扉は、実際にオーダーのあった水密性の高い扉のサンプルとして設計し使われていたと言います。

階段の手すりはアーチの意匠、その階段に使われているねじられたデザインの鉄棒は、戦時中の鉄が不足した時に、外されず残されたものだというエビソードや、一部の床は、金継ぎで補修されているといったストーリーが非常に興味深く、窓の格子として使われていたものを、天井上部の装飾に再利用するデザインがとても美しく印象的でした。

居室だった4階フロアは当時、子ども部屋として使われていたとわかる装飾が残されており、居間のカーテンレール、窓の曲線美に時代の面影を感じました。


当時の鍵の設計室


当時のままの手摺り

後世に遺すべき建築

現代の無機質なビルにはない温もりや、エピソードが随所に残る空間には不思議な力があります。当時の気配を感じ、改めて保存活用の素晴らしさに触れ、堀ビルのこれからの保存活用事業の成功を祈り、大事に後世に遺していきたいと願っています。


取材にご協力くださった竹中工務店の鍵野さん

 

取材・文:尹 貴玲

 

虎ノ門でここだけ!とらここ 3代続く青果店 虎ノ門「芝 八百宗」

神谷町交差点にほど近い、国道1号線(桜田通り)に3代続く青果店「八百宗(やおそう)」があります。5年前に、再開発で200mほど離れた現在の地へ移転してきました。

オフィスビルに囲まれた街の中、かわいいほっとする空間を作り出している青果店です。


(左から)母・雅子さん、3代目店主・勝弘さん、妻・りえこさん


常時70~80種類の商品を取りそろえています

朝が早い青果店の日常

3代目店主・酒井勝弘さんは、毎日午前2時に起床。3時には豊洲市場へ。店主自ら、野菜や果物を吟味し、仕入れを行っています。

午前中は前日に注文を受けた顧客のもとへ配達に行きます。遠くはスカイツリーのある墨田区の方へも車で届けます。

8時にはお店を開け、午前中は勝弘さんのお母さんが店番をしています。古くからのお客さまとも顔なじみで、お店に来ると昔からの知った顔に会えるので、店番をするのは苦にならないとのことです。


りえこさんと雅子さんが、ていねいに商品の説明をします
取材中も、ひっきりなしにお客さまが来店していました

目利きの3代目

店主の目利きには絶対の信頼を寄せている注文先のお客さまは「品物は新鮮で品質は確か」ということで、長いお付き合いがあるようです。

毎日仕入に行くので、品物はフレッシュで品質が良いものばかりです。地域の再開発で地元を離れた飲食店とは、今でも取引が続いているのもうなずけます。

取材中にもお客さまがひっきりなしに来店していました。品質の良い物のみを扱っているので、目の肥えた顧客が訪れます。

20坪程の小さな青果店ですが、存在感はピカイチ。八百宗さんの歴史を伺いました。


開店10周年の様子

名物の漬物

神奈川県より上京した初代・酒井宗次郎は、戦前、芝区神谷町(現在の虎ノ門五丁目)に「八百宗」を開店しました。当時は荷車を引いて築地市場に仕入れに行っていました。

40坪程の大きな店構えで、昭和40年(1965)頃は2代目(酒井正勝)の姉が店の奥で精肉店も営んでいました。

正勝は「つけものコンテスト」で昭和61年(1986)に銀賞を受賞するなど、店の発展に力を尽くしました。毎週漬物を買いに訪れるお客さまが今でも絶えません。ぬか漬けは1年中毎日ぬか床をかきまわし、70年の奥深い味わいが出ています。冬は白菜漬けもあり、人気です。


1年中評判の「ぬか漬け」

お客さまとの会話

来店するお客さまは近所の住人、会社勤めの人々など。場所柄、外国人の方も多いようです。仙石山ヒルズの保育園の幼い園児たちも季節のものを買いに来ると、雅子さんは目を細めて、話してくれました。

 

虎ノ門 豆知識

港区では「住居表示に関する法律」が制定され、昭和39年(1964)から順次新しい住居表示が実施されました。そして今の虎ノ門地域は、昭和51年(1976)10月1日から新町名に表示変更されました。以下「虎ノ門」に変更になった「旧町名」をご紹介します。( )内が旧町名です。

  • 虎ノ門一丁目 (芝虎ノ門、芝琴平町、芝西久保桜川町)
  • 虎ノ門二丁目 (芝西久保明舟町、赤坂葵町)
  • 虎ノ門三丁目 (芝西久保巴町、芝西久保広町、芝神谷町)
  • 虎ノ門四丁目 (芝西久保巴町、芝西久保城山町、芝葺手町、麻布市兵衛町)
  • 虎ノ門五丁目 (芝西久保八幡町、芝神谷町)

区ホームページより

INFORMATION

有限会社 芝 八百宗商店
虎ノ門4-2-4
TEL・FAX 03-3431-7094
営業日 月~金 9時00分~18時00分

 

取材・文:伊藤 早苗

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所属課室:芝地区総合支所協働推進課地区政策担当

電話番号:03-3578-3192