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更新日:2023年3月1日

~材料の置き換えや子どもの支援・・・持続的な食品作りのためにできること~森永製菓株式会社に取材をしました

取材日

2022年10月31日(月曜)

取材メンバー

五十嵐怜生、栗原萌花、前野功弥、小野安寿、荒木脩(東京工業大学附属科学技術高等学校)

該当するSDGsゴール

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食品メーカーとして社会課題に取り組む

ヒット商品を生み出してきた、森永製菓の知られざる取組

数ある国内菓子メーカーの中でも、有名な森永製菓。あなたも一度はその商品を食べたことがあるのではないでしょうか。

「森永ミルクキャラメル」や「森永ラムネ」「ハイチュウ」などを筆頭に、多くのヒット商品を生み出しています。また、森永製菓グループには、店舗運営が中心の「ステラおばさんのクッキー」もあります。ほかにも、探してみれば「森永製菓の商品だったのか」と思うものがたくさんあるはずです。時間がないときの手軽さでヒットしている「inゼリー」も、実は森永製菓の商品です。

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森永製菓の商品。あなたはいくつ知っていますか

 

便利さばかりに注目しがちですが、その影には環境問題が隠れています。見て分かるように、容器にプラスチックを多く使っているからです。プラスチックは、形成性や軽量性、耐用性から、あらゆる場面で活用されています。その一方で、いずれ枯渇するといわれている石油資源が原料であることや、燃やしたときに温室効果ガスが排出されること、細かくなって海に流れたマイクロプラスチックが生態系に影響を及ぼしてしまうことなど、地球環境への悪影響が心配されています。

この点について、森永製菓は対策をとっています。まず2001年、ストローの形状を変更してプラスチック使用量の削減に成功。これを皮切りに継続的に取り組み、2020年から行った、主要なinゼリー5商品のストローとキャップ部分のプラスチック軽量化では、使用量の約9%を削減できたそうです。

2021年9月からは「inゼリーリサイクルプログラム」をスタートさせました。このプログラムは、飲み終えたinゼリーなど口栓付きパウチ入りゼリー飲料の容器を回収し、資源として新たなプラスチック製品へリサイクルするものです。

一回では少しの量しか削減できなくても、その努力を積み重ねることで、大きな変化につながります。このことから、森永製菓は、商品を開発することと同じくらい全力で、環境問題解決に取り組んでいることが分かります。

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inゼリーリサイクルプログラムの回収箱。森永エンゼルミュージアムMORIUM(横浜市鶴見)にて

 

置き換えで、さらなるプラスチックの削減を

しかし、プラスチックを使用している商品は、inゼリーのみではありません。また、その他の商品で使うプラスチック量を削減する場合でも、安全安心な品質を保つことやコストなどについて考えなければいけません。

そこで森永製菓はプラスチックを、より環境にやさしいバイオマスプラスチックに変更する取組を行っています。この変更にあたっては、製造ライン上の調整をすることになりました。材料を変えると、今まで使っていた設備に対する機械適性が変わるからです。

また、包材を何度もテストして調整し、今までと変わらず安心安全な品質を保つようにすることも難しかったそうです。使っている材料によっては、そもそも置き換え可能なバイオマスプラスチックが存在していないこともありますが、可能なところは努力して、バイオマスプラスチックに変更しています。

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「ミルクココアスティック」シリーズは、2013年度から環境に配慮して、スティック袋の一部にバイオマスプラスチックフィルムを使っている

 

カカオ生産国の子どもたちを支援する1チョコfor1スマイル

次は、チョコレートの原料であるカカオに関わる問題に、森永製菓がどのようにアプローチしているのかを見てみましょう。

カカオがつくられる赤道近くの国々の中には、校舎や教室が不足または劣化している、授業に必要な物資や教員の数が足りていない、など教育環境が十分に整っていない地域があります。また、教育の重要性に対する理解不足や貧困等の理由から、児童労働を強いられ、十分な教育を受けられずにいる子どもたちがいます。

この状況に対して、森永製菓は、「1チョコfor1スマイル」というプロジェクトで「あなたが食べると、もう一人がうれしい」というキャッチコピーのもとに、カカオ生産国の子どもたちが安心して教育を受けられるように支援しています。

支援金には、私たちが購入した、森永の「ダース」や「カレ・ド・ショコラ」など対象商品の売上の一部を充てています。

また、特別期間として、対象商品1個につき1円を寄付するキャンペーンも実施しています。

始まってから14年、2023年1月時点で約2億7,700万円ものお金が寄付され、カカオ生産国の子どもたちのために使われています。対象商品を購入すれば、私たち高校生も気軽に参加できるプロジェクトです。

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私たちが今、森永製菓のチョコを食べることで、私たちが将来食べられるチョコが生まれる

 

食品の裏に隠れている多くの問題へのアプローチ

森永製菓は地球温暖化防止に貢献するために、これまでに挙げた取組のほか、FSC認証紙や再生紙など、環境に配慮した紙を使うなどしています。

森永製菓公式ホームページ内に、私たちの身近にある問題への、森永製菓のアプローチを知ることができるサイト(https://www.morinaga.co.jp/sustainability)があります。

それぞれの問題に対するアプローチにどのようなものがあるか、見てみると良いでしょう。

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SDGsや、SDGsに関わる森永製菓の取組について情報発信している

編集後記

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取材させていただいた森永製菓のみなさん(後列)と

五十嵐怜生(前列、中央)

今回は、森永製菓さんを取材させていただきありがとうございました。

森永製菓さんでは海外に製品を販売する際、その国々の需要に沿った製品を開発しています。無駄をなくす(廃棄が減る)という点で、SDGsへ取り組む姿勢が感じ取れました。企業として成果をあげなければならないなかでSDGsに関しても取り組めていることに、私は感心しました。SDGsの達成には、民間と企業の協力が必要不可欠だと思うので、私もSDGs目標達成について考えようと思います。

栗原萌花(前列、右から2番目)

今回取材させていただいた森永製菓さんでは、製品を作るなかで企業としての重要課題をあげ、その課題を改善するための取組をSDGsの目標に絡めて行なっているということを知り、驚きました。

一見、ゴールとはかけ離れているように感じることでもSDGsに絡めてできることはあるのだと思いました。

前野功弥(前列、左端)

今回森永製菓さんを取材させていただいて、SDGsの取組を事前に調べていましたが、それ以上に手広く、様々な事をやっていらして驚きました。

目に見えるものだけでなく、細かいところまで気を使っていてSDGsに対する関心がすごく強く、丁寧に取り組んでいました。ひとつの企業でも多くのことに取り組んでいるので、少しの助力だとしても個人でできることはあると思いました。

小野安寿(前列、右端)

今回森永製菓さんを取材をしてみて、課題を達成させるために研究やアンケートなどを使い、努力しているのが伝わりました。

早くから8時間労働や、制服制帽を導入したりと、お客さんにも従業員にも配慮していて、驚きました。売り上げの一部をカカオ生産国の子どもたちに寄付する取組では、大きな成果を上げていました。個人の少しの参加でも、たくさんの人が参加すれば大きな成果を上げることができると気づきました。

このような活動をこれからも続けてほしいし、自分もこのような活動に積極的に参加したいと思いました。

荒木脩(前列、左から2番目)

森永製菓さんを取材させていただき、SDGsの達成に向けた活動は私が思っているよりも多くあると感じました。

私たち高校生が一番簡単にできることは、SDGsに挙げられている課題に関わる認証を受けている製品を選ぶことだと、取材時に言われました。高校生でも簡単に参加できるからです。

私は、自分だけではなく、他の人にも、SDGsを自分ごととして考えてもらえるように取材で得たことを発信していきたいと思います。

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