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更新日:2024年3月13日

~人と地域をむすぶ、持続可能なまちづくり~Hi-NODE TOKYO HiNODE Pier(ハイノード トーキョー ヒノデ ピア)を取材しました

取材日

2023年12月14日(木曜)

取材メンバー

森口陽太、泉葵、謝湘太、春木美璃(東京工業大学附属科学技術高等学校)

該当するSDGsゴール

SDGs9SDGs11SDGs14SDGs17

 

日の出の身近な舟運拠点 人々が集いにぎわう水辺空間へ

芝浦プロジェクト

「芝浦プロジェクト」という、現在の浜松町ビルディングを高さ約230mほどのビルを2棟に建て替えるプロジェクトが、地域と連携しながら進められています。このプロジェクトはビルを建てるだけではなく、浜松町駅の周辺や水辺などまでスムーズに歩けるよう動線を整備したり、また地域の舟運の拠点を整備したりするような取組も行っています。

このエリアの課題として、浜松町駅を訪れる人が周辺のエリアまで訪れるようにすることが挙げられます。野村不動産株式会社の曽田朋恵さんは、回遊動線(行き止まりがなく、回遊できる動線のこと)の構築がこの課題の解決策のひとつになるのではないかと説明してくれました。例えば、浜松町駅周辺を回れるようなルートを考慮した街の整備が計画されています。また浜松町駅の海側は水辺に近い一方で、運河や川に囲まれた土地が多いのが特徴です。来訪者が移動しやすいように、おしゃれな橋を開通するなど様々な取組を行っています。

曽田さん
芝浦プロジェクトの模型。ふたつ並んだデザインのビルが、浜松町ビルディングの跡地に建設される

このように芝浦プロジェクトには、ビルを作るだけでなく、その周辺にもアプローチをして、まちを活性化させていくという狙いがあるようです。

Hi-NODEでつながる

「Hi-NODE TOKYO HiNODE PiER」(ハイノード トーキョー ヒノデ ピア、以下Hi-NODE)は、芝浦プロジェクトの関連事業として東京都港湾局と連携し、2019年に東京・日の出埠頭(ふとう)に竣工しました。東京の身近な観光・舟運拠点として、船客待合所、飲食店、広場などが整備されています。

我々取材チームが実際にHi-NODEを訪れた際、まずはその施設の屋根が切妻屋根であることに目を惹かれました。この屋根の形は地域の方からの発案で、以前ここに倉庫があったことから決められたそうです。「日の出ふ頭から始まる、海と暮らしの新しい関係」というコンセプトの通り、施設は海に面していておしゃれな桟橋がありました。レインボーブリッジやお台場など東京港を一望することもでき、夜景もとても綺麗でした。

Hi-NODEと竹芝地区をつなぐ人道橋も架かっており移動しやすくなっている事に加え、橋もライトアップされていて楽しめるようになっていました。Hi-NODEにはレストランもあり、食事をいただきました。食事は店内のほか、海の見えるテラス席や芝の敷かれた広場にあるソファーでも食べられます。実際にソファーで食事をしたところ、料理はとてもおいしく、落ち着いた雰囲気のなかで会話を楽しみながらゆったりとした良い時間を過ごすことができました。中でも「カジュッタ」という飲み物は、グラスの上に果実が丸ごとひとつ乗っていて、とてもインパクトがありました。

Hi-NODEは水辺で過ごせるように設計されていて、少し非日常的な空間を楽しめます。イベントが開催されたり、くつろげる場所があったりするために、Hi-NODEを訪れれば人とのつながりも増えるでしょう。芝浦プロジェクトが進んでいくと、より地域との関わりも増えていくかもしれません。今後も注目したい施設です。

ハイノード
Hi-NODE外観

カジュッタ
カジュッタ

“住む” “街を楽しむ”ことへのアプローチ

野村不動産が「住む人」「訪れる人」に街への愛着を持ってもらうために行っていることを伺いました。

街に愛着を持つためには、その街で人とのつながりが生まれたり、様々な体験をしたりすること大切なのだそうです。例えば、街に訪れた際においしいものを食べたり、デートをしたり、良い思い出を持ってもらうことで、都市に住む喜びや住みたいという思いにつながります。

また「住む人」が長く愛着を持って住んでもらうために、地域の町会や小学校と連携して人とのつながりを育むような活動を行っています。また、お祭りやイベントなどを通じて地域の文化を感じることができる行事など「芝浦らしさ」を感じてもらうことも行っているそうです。

編集後記

集合2

野村不動産の曽田朋恵さん(左端)と

春木美璃(左から2番目)

芝浦プロジェクトという、壮大なまちづくりに関し、様々な観点から見ることができ、とても有意義な取材ができました。芝浦の土地や人の思い出などのあるプロジェクトで、詳しく知ることができて、とても良かったです。また、住むことについてのアプローチや、人々の流動性など、建築物における様々な仕組などもわかりました。住むということについて、自分の家を客観的に、かつ主観的に見て考え、確かに、と納得しました。

森口陽太(中央)

私は最初、不動産は家の売買を行っているだけの会社だと思っていましたが、地域貢献やその都市に住んでもらえるようにいろいろなアプローチをしている会社でもあることがわかりました。特に話題性を生み出してその場所をいろんな人に知ってもらうというアプローチにはSNSなどが使われ、現代にあった地域活性であると感じました。野村不動産を取材できて、新しく学べたことが多く有意義な時間となりました。

泉葵(右から2番目)

私はどこに住むかを考えるとき、機能性などの面を一番に見ていて、あくまでもその家に住むことのみに着目していました。しかし今回の取材を通じて、その地域に長く住んでもらうためには、家だけでなく周りのまちづくりが大切だという新たな視点を持てました。ここで得られたことは他にもたくさんあり、それらも今後の学校生活等に活かしていきたいです。

謝湘太(右端)

私はこの地域の学校に通っていながらも、地域のことについてあまり知らなかったので、今回のこの取材活動を通して知ることができて良かったです。芝浦プロジェクトについても知り、2025年にはS棟が竣工予定ということで、どんな街になるのかなと今からとても楽しみです。普段あまり聞くことのない地域振興の話について聞くことができて、とても貴重な体験でした。

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