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更新日:2022年7月30日

日本美術史を愉しむために(講義)

5月11日(水曜)2時限:山下裕二

「日本美術史を愉しむために」と題して、5月11日に明治学院大学で講義、21日に港区芝公園の増上寺の宝物展示室、徳川将軍家墓所で見学会を実施した。

21世紀に入ってから、世間一般の日本美術に対する関心は確実に高まってきており、近年では美術館、博物館における大型企画展などは、コロナ禍ではあっても多くの観客を集めている。受講者にも日本美術に深い関心をもっている方が多いだろうことが予想された。

講義では、現在首都圏で開催中の展覧会リストを配布し、東京国立博物館、東京ステーションギャラリー、東京都庭園美術館、山種美術館などの展覧会について解説し、私が顧問をつとめている山種美術館の招待券を配布した。

また、見学会を予定している増上寺については、宝物展示室に展示されている幕末の画家・狩野一信筆「五百羅漢図」に関する講義を行った。かつて私が2007年に監修して作成したこの作品に関する映像を見せて、その美術史的な意義について詳しく説明した。

美術館ホームページなどを投影しながら話を進めたが、受講者にインターネットの利用状況を尋ねたところ、高齢者であるにも関わらず、多くの方がネットを活用して展覧会へ出かけていることを確認し、日本美術への関心の高さを再認識した。

増上寺の見学会では、僧侶の方から沿革、宝物館の展示の概要について手短にレクチャーしていただき、その後、徳川将軍家墓所にもご案内いただき、受講者から個別の質問を受けた。歴史に詳しい受講者も多数いて、多くの方に見学会を楽しんでいただくことができたと思う。

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