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パラスポーツの射撃は肢体不自由の選手を対象とした、ライフルやピストルで標的を撃ち、正確さを競う競技です。東京2020パラリンピック競技大会では、ライフル9種目、ピストル4種目が実施されます。選手は、上肢で銃を保持できるかどうかで大きく2つのクラスに分かれます。自力で保持できる選手がSH1、保持できない選手は規定の支持スタンドの使用が認められるSH2です。
ピストル種目
ライフル種目
標的までの距離は種目により10メートル、25メートル、50メートル。同心円状の内側ほど点が高く中心の円は10点圏ですが、ライフル種目は電子計測でその中が10分割され、真の中心を撃ち抜くと10.9の満点が与えられます。競技時間は長い種目では3時間以上になることもあり、選手は高い集中力、動じない精神力、持久力等の総合力が求められます。
ストイックな印象のある射撃ですが「決勝会場はとても楽しいお祭り騒ぎで盛り上がります」と日本障害者スポーツ射撃連盟事務局の田中辰美さんは言います。決勝では本選を勝ち抜いた8人が並び、スタートの号令とともに射撃をするのですが、選手が高得点を撃つと、観客は歓声を上げ、各国のさまざまな鳴り物で応援します。会場の盛り上がりは選手の励みになり、観客を味方につけることも選手の力のひとつです。弾数が進むごとに得点が低い選手から順位が決まっていきます。最後は金メダルをかけた2人だけの対決となり、客席の盛り上がりも最高潮に達します。
決勝の様子
決勝では種目により24発から45発の合計点数を競い合いますが、「最後まで何が起こるか分からないドラマ性がある」と田中さん。首位を維持していた選手も一弾で下位に転落することもあるため、目が離せません。
選手と客席が一体となり、一弾一弾を追う緊張感と楽しさを、ぜひ会場で体験してみましょう。
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