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パラリンピックの柔道は視覚障害者を対象にした競技で、試合は体重による男女階級別で行われます。弱視の選手は障害の軽い方からB3とB2、全盲の選手はB1というクラスはありますが、同じ階級であればB1、B2、B3に関係なく対戦します。弱視の選手がアイマスクを着けることもありません。「国際視覚障害者スポーツ連盟によって定められたこの規定の背景には、柔道の精神への深い理解がある」と特定非営利活動法人 日本視覚障害者柔道連盟事務局の松下邦彦さんは言います。「『柔よく剛を制す』というように、柔道本来の姿はハンディを乗り越えて技を競い合う、というところにあります。障害によってハンディをつけないという他の競技にない規定は、その精神を反映したものといえます」。とはいえ、全盲の選手が不利であることは確かです。代表に選出されるB1の選手には、人一倍の訓練でその不利を乗り越えてきた迫力があります。
豪快な技の応酬が見所です
©特定非営利活動法人 日本視覚障害者柔道連盟
東京国際視覚障害者柔道選手権大会2019での熱戦
©特定非営利活動法人 日本視覚障害者柔道連盟
見どころは、「始め」の合図の直後から続く技の応酬です。試合は、両選手が相手の襟と袖を規定の位置でつかむ「組み手」から始まるため、組み手争いがなく最初から「一本」狙いの大技が繰り出されます。
「柔道は格闘技ですから、相手の柔道着をつかんで技をかけるところからが『本当の試合、本当の始まり』です。その意味で「組み手」から始まる視覚障害者柔道は、最初から『本当の試合』が始まっているのです」と、松下さんはその魅力を語ります。柔道の醍醐味(だいごみ)が味わえることから、世界の格闘技ファンからも高く評価されています。
東京2020パラリンピック競技大会でもメダルが期待されます
©特定非営利活動法人 日本視覚障害者柔道連盟
日本選手は男女とも力をつけ、東京2020大会ではメダルが期待されます。奥深い柔道の精神と、格闘技としての魅力が詰まった迫力ある試合を、ぜひ一緒に見て、応援しましょう。
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