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アルペンスキーの参加選手は、パラリンピックでは肢体不自由と視覚障害が対象となります。障害の種類によって立位、座位、視覚障害の3つのカテゴリーに分かれて、種目別にメダルを競います。
立位は、肢体不自由の選手が、1本もしくは2本のスキー板を足か義足に装着して滑ります。選手によってストックなしや、先に小さな板のついたアウトリガーを持つ等、さまざまなスタイルがあります。
スキー板一本で滑走する選手
座位は、下肢に障害のある選手が1本のスキー板に金属フレームでシートを固定したチェアスキーに乗って滑ります。時速100キロを超える高速滑走や雪面ぎりぎりまで体を倒したターン。「これを可能にするチェアとの一体感、自分の体のように扱っている技術は見どころの一つです」と特定非営利活動法人 日本障害者スキー連盟理事の夏目堅司さんは言います。日本にとって数々のメダリストを輩出してきたカテゴリーで、今も「ずば抜けて速い」世界トップレベルの選手が揃い、注目と期待を集めています。
チェアスキーでの、雪面ぎりぎりまで体を倒したターン
視覚障害は、先行するガイドと一緒に滑り、ガイドの声を頼りに競技を行います。最近は速さを重視してスキー板をそろえたパラレルターンで回り切る等「攻めるスキー」を選択する選手が増え、国際大会で特に注目されるカテゴリーになっています。
各カテゴリーはさらに、障害の程度で不平等にならないよう、各選手に80パーセント、90パーセントといった係数を設ける「計算タイム制」を導入しています。実走タイムに係数をかけたものが計算タイムとなり、その数値で順位が決まる制度です。これにより障害の程度にかかわらず公平な勝負ができるように工夫されているのです。
「今、アルペンスキーは日本も世界も世代交代の時期にあります」と夏目さんは言います。若手の成長を見守りつつ、白銀の世界で繰り広げられる速さと技術の競技を楽しみましょう。
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