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パラ陸上競技でのトラック競技は、100メートル、200メートル、400メートル、800メートル、1,500メートル、5,000メートルの短距離走・中距離走・長距離走と、4×100メートルのユニバーサルリレーです。これらの競技は、6つの障害ごとに、さらに細かいクラス別の競技が行われるため、レース数はとても多くなります。中でも100メートル走は、視覚障害男女各3クラス、脳原性マヒ(車いす、立位)男子6、女子5クラス、脳原性マヒ以外の車いす男子4、女子2クラス、切断・機能障害男女各3クラスの計29イベントが行われます。前回のリオ2016大会でも、30人の100メートルの金メダリストが誕生したと話題になりました。
白熱するレースの様子
競技ルールはオリンピックの陸上競技と基本的に同じですが、視覚障害(T10番台)の競走では障害の程度によってガイドランナーとの並走が認められ、選手1人につき2レーンを使う等、障害によって特別なルールもあります。T30番台、T50番台の選手によって行われる、レーサーと呼ばれる三輪の競技用車いすでの競走も、パラ陸上競技ならではの種目です。「車いすでは、中距離・長距離になると時速35キロメートルほどで走る選手もいます」と一般社団法人 日本パラ陸上競技連盟東京事務局の永尾由美さん。車いすはスタートダッシュが効きにくいので、一瞬で終わる短距離よりも距離の長い方がペースが早くなります。白熱するスピードと駆け引きの勝負は見どころの一つです。
東京2020大会で新しく加わるユニバーサルリレーも注目です。異なる障害の選手がチームになって行うリレーで、バトンではなくタッチでつなぎます。タッチワークの決め手となるチームワークは日本の得意とするところ。9月のWPA(ワールド・パラ・アスレチック)グランプリ・パリ大会で優勝しており、期待が高まります。
ガイドランナーとの連携、単独走の選手の自分との戦い、スピード感、チームワーク。さまざまな見どころのあるパラ陸上のトラック競技の面白さを、十分に楽しみましょう。
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