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今も昔も、ごみ処理はまちの大きな課題です。特に東京では、高度経済成長期に爆発的にごみが増加した一方で、清掃工場の建設はなかなか進みませんでした。「この写真の昭和44(1969)年頃は、ごみの分別が徹底されていませんでした。清掃工場での焼却処理が追いつかず、大半が夢の島等の処分場に埋められていたんですよ」と、みなとリサイクル清掃事務所の安間政晴さん。昭和46(1971)年には、都知事から「ごみ戦争」が宣言され、東京都ごみ戦争対策本部がつくられたほどでした。
「当時はポリバケツでのごみ出しが主流でした。ごみ収集車が集積所へ着くと、住民が家から出てきて、あいさつや会話を交わしながら、ごみ収集が終わるのを待っていたものです。収集が終わると、それぞれバケツを持ち帰るんです。その後、共働き世帯が増え、ごみ袋で出す人が多くなると、そういう触れ合いは減りましたね」と世相の変化を振り返ります。
今も変わらないのは、事故とけがの危険。「今はスプレー缶やリチウム電池等が車両火災の原因になりますが、昔は練炭の灰から出火する火災事故がありました」けがも多いそうです。「私も割れたビンをつかんで5針縫いましたが、運良く25年の収集作業で大きなけがはその1度だけでした」と語る安間さんは、定年後も清掃事務所で働いています。時代が変わっても、ごみ処理に携わるのはやはり「人」。安全なごみ出しを心掛けましょう。
昭和44(1969)年
平成28(2016)年
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