現在のページ:トップページ > 区政情報 > 各種広報媒体・報道資料 > 広報紙 > 広報みなと > 「広報みなとコラム」バックナンバー > 写真今昔物語 > 写真今昔物語 第27話
ここから本文です。
三田四丁目と高輪一丁目の境を北から南へ上る魚籃坂(ぎょらんざか)。承応元(1652)年に創建された魚籃寺が坂の中腹にあることから、この名が付きました。魚籃とは魚を入れる竹籠のこと。ご本尊が魚籃を持つ観音像であることにちなみ、お寺の名前になりました。
「私が子どもの頃(昭和20年代)は、坂の上から海が見えました。木炭車が坂を上り切れなくて、後ろから押してあげたりもしましたね。時々お駄賃がもらえて、それで紙芝居のお菓子を買うことができました」と山田智之・魚籃寺住職は懐かしみます。
写真が撮られた昭和44(1969)年頃は、ちょうど都電が廃止になる頃。「この辺りは、魚籃坂を都電の7番が通り、坂下の交差点で4番・5番の都電と交差する交通の要所。都電はバスよりもずっと身近な交通手段でしたよ。ただ、魚籃坂下は大雨が降ると浸水しやすくて、都電はすぐに通れなくなりましたね。坂下のお店は、台の上に商品を陳列して、20センチから30センチ浸水しても品物がぬれないように工夫していました」と当時を振り返ります。
「街並みは変わりましたが、今でもこの辺りには緑がたくさん残っています。うちの木も港区から保護樹木の指定を受けていますが、行政に後押ししてもらえるのはありがたいこと。皆で木を残そうという意識が芽生えるきっかけにもなっていると思います。ヘビもいる、カエルもいる、春にはウグイスも来る。この地が好きです。これからも変わらないでほしいですね」とほほ笑む山田住職。笑顔の前をシオカラトンボが通り過ぎました。
昭和44(1969)年
平成28(2016)年
※写真の無断転載は禁じます。
魚籃寺住職 山田 智之さん
※写真の無断転載は禁じます。
区では、皆さんからの感想や写真をお待ちしております。
区長室広報係
電話:03-3578-2036
お問い合わせ
所属課室:企画経営部区長室広報係
電話番号:03-3578-2036
ファックス番号:03-3578-2034
外国語対応が必要な人、通訳オペレーター、区の職員の3人で会話ができます。