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更新日:2018年11月30日

写真今昔物語 第28話

障害保健福祉センター(ヒューマンぷらざ)

写真は、平成3(1991)年の心身障害者福祉センター(芝1丁目8番23号)。当時港区では、養護学校の生徒たちの卒業後の居場所となる障害者福祉施設の整備が急務であったため、平成元(1989)年に閉校になった旧竹芝小学校の校舎を内部改修し、暫定施設として開館しました。「私たちは障害児から障害者まで一貫して利用できる施設をずっと待ち望んでいました」と話すのは、港区心身障害児・者団体連合会の堀信子会長。33年続く港区重症心身障害児(者)を守る会の発足以来の会長でもあります。

「会の活動を始めるまで、私は家族以外に障害者との関わりがありませんでした。活動を通じて、障害を抱える人たちやその家族、志の高い保健師さん等多くの仲間たちから刺激を受け、世界が広がりました。外に出て、見て聞いて行動することが大事。だからこそ、障害者本人にとっても家族にとっても、在宅ではなく通所できる施設の存在が不可欠だと感じていました」と振り返ります。

平成10(1998)年、心身障害者福祉センターは本格的な障害者福祉施設である障害保健福祉センター(ヒューマンぷらざ)に生まれ変わり、現在に至ります。ヒューマンぷらざでは、障害者の日中活動や機能訓練等の支援を行う他、就労移行支援事務所「喫茶たんぽぽ」で手作りの焼き菓子を販売しています。

施設の充実もさることながら、福祉において最も要となるのは「人」だそうです。「私は港区の障害者福祉に携わる人たちを30年以上見続けてきました。これまでを振り返ると、今が一番安定していると思います。「よくぞここまで」と。それでも、レスパイト保護(ショートステイ)の不足は深刻ですし、入所施設はどこも満杯。「親なき後」の問題を抱え続ける人たちのことを思うと課題は山積みです。これからも港区には前に進み続けていってほしいですね」と堀会長。その目もまた、前を見続けています。

平成3(1991)年

平成28(2016)年

※写真の無断転載は禁じます。

お話しくださった人

港区心身障害児・者 団体連合会会長
堀 信子さん

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